薄紅色の芽

　
カラカラコロコロ
落ち葉と風の
響き合い
音の風景を
見たような

　　
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裸木は
やがて葉や花を抱くための
力を宿す
その骨格の太さ
天を突く

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心が弱ったとき
もうひと踏ん張りする
なにかが欲しい
冬木の
薄桃色の芽のような

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寒さに抗い
咲く意志強ければ
冬薔薇の
真紅あか
深々と黒

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不敵に
風に身をさらす
冬木立
ほんとうは風との
身の上話

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脈拍　血圧
酸素濃度　呼吸
波が描く命
愛しくて
涙

　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　おわり