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そして、わたしの一人旅

つい先日、初めて一人旅をしてきました。

といっても、遠出する用事があり、せっかく行くならと翌日も滞在しただけです。

用事のついでから始まった一人旅は、一人なのに、人との繋がりを考えるきっかけになりました。



その日は丸一日、1人で知らない街を過ごしてきました。

夜になれば親友の仕事が終わって、会う約束。
さすがにノープランでは、途中で体力がなくなりそうと思い、行きたい場所の目星はつけておきました。

その場所の1つが美術館。

1人で観光なんて初めてだから、ちょっとわくわくしていました。

乗り換えアプリを頼りに、ホテルから美術館の最寄り駅へ。
キャリーバッグもあったから、駅のホームからエレベーターに乗る。
すると両手に大荷物を持った老夫婦も乗り込む。

3人と荷物を乗せたエレベーターはB2からB1へ。開ボタンを押していると、
「美術館へはここで降りていいの?」
と聞かれました。

ホームと改札を繋ぐこのエレベーターはそもそもB2からB1しか行かない。

私も観光者だけど、
「大丈夫だと思います」と答える。

そのまま続けて、
「私も美術館に行くんですよ」

なんでか知らないけど、そんな言葉が出てきました。

目的地が同じだから、親近感でも湧いたのか。
一緒にエレベーターを降り、美術館まで3人で向かいました。

駅と美術館はほぼ直結で、歩いて5分ほどだったはず。
どこから来たのか、何を見るのか。
そんな他愛のない話をしながら、美術館に向かいました。
傍から見れば、おばあちゃん・おじいちゃんと孫の姿に見えただろうな。

美術館入口のロッカーに荷物を預けて、ご夫婦と別れました。


一人旅じゃなかったら、絶対話しかけなかったなと思う。

友達との旅行は、常に隣に友達がいて、なんというか、枠が埋まっている感じでしょうか。
一人旅だと、いつもは友達がいる場所がぽっかりと空く。

空いた分、気楽で、ちょっと物足りない。
そして、隣に誰かを呼び入れる余白ができる。


今回、ご夫婦と美術館まで歩いたのは、そんな理由かもしれません。

なんにせよ、余白という、
いつもは有るものが、ない状態を作ったからこその気づきだと思う。

余白を、
「足りない状態」ではなく、
「新しいものを呼び込む余裕」だと思えば、
もっと意識して余白を作ってもいいのかもしれない。

そして、一人旅は余白づくりにぴったり。

そんなことを思う、初めての一人旅でした。

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ふらり
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