「ピークを更新する」ということ
先日、コ◯ダ珈琲に行ってきた。
そんななかで感じたことを少し。
わたしはお店に行くのが好きだ。
ホテルに行くのも好きだ。
そして接客という仕事をしていたことや
HSPなことも関係しているのか、
細かい部分がとても気になる。
張り紙をしていた箇所に残った紙や糊の跡。
隅に溜まった埃。
椅子の上にある食べかすや髪の毛。
床にあるごはんつぶや髪の毛。
接客の声のトーンや語尾の長さ。
メニューの汚れ具合。
思うに、多くのお店やホテル、施設というものは
開店からしばらくがピークだ。
開店時にはどんなところだって力を入れるのだから、
外観にしろ、内装にしろ、接客にしろ、
すべてがそれなりの水準である。
しかし、時とともに、それが翳りを見せはじめる。
慣れのせいなのか、どんどん衰退していく様を見ているような気分になる。
そして細かな部分を見るたびに、
ああ、ここは長くないだろうなと思う。
外観にしろ、内装にしろ、古くなっていくのは仕方のないことだ。
しかし、それをあたりまえのこととして何もしないのか、
少しでも綺麗に使えるように手をかけるのか
で大きな差が生まれる。
わたしの見るかぎり、大半のところは手をかけずに放っておく。
しかし、ボロボロの椅子を見て、
その椅子に座りたいと思うお客様がいるだろうか?
蜘蛛の巣が張った部屋を見て、泊まりたいと思うお客様がいるだろうか?
高級レストランではないから、
そういうお店ではないから、
というのは言い訳にしか過ぎない。
それはお客様を無視しているとさえ思う。
「こんなもんでいいよね」
そんな店側の心の声があちこちから聞こえてくる。
それは足を運んでくれるお客様を馬鹿にした行為ではないだろうか。
自分たちが働いている空間に対する想いも感じられない。
思うに星付きレストランや高級レストランというのは、
ピークを更新し続けているからこそ人が集まってくる。
ただ高単価で、星付きだからというそれだけの理由で
選ばれているわけではない。
それはどんなビジネスにしたって同じではないだろうか。
「現状維持は衰退」という言葉があるように、
現状維持というのはその場にとどまっているように見えるだけで、
実は後退しているのだ。
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