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狭い部屋、広い海|0930の日記

今日は朝から単発バイトの予定だったのに昨日の段階で向こうの都合でキャンセルになってしまった。

代わりのバイトも見つかりそうにないので今日は1日おやすみ。

よく考えりゃ他のお忙しい人ほどでは無いが私的には久しぶりに単発バイトもオーディションもない完全なおやすみ。

部屋が荒れ放題だし、明日から1週間弱家を空けるので掃除をしようと思った。

よぉーし有意義に過ごすぞー!






気がついたら妖怪ウォッチをしていた。
全然レベル上がらないよぉ。

午前が消えた。


午後からやっとこさ掃除を始めるものの、ものが多すぎるのと部屋が小さくてちょこちょこ動いていると疲れる。

おまけにペットボトルが至る所に散乱していて、それだけで袋がいっぱいになる始末。

色々ゴミの分別を進めていると息が詰まる。
窓は全開なのに、開けてすぐのところに洗濯物を干しているせいか全然外の空気が入ってこない。
空気が澱んでいる。


気晴らしに行こうと思っていた家から徒歩圏内にあるお店に散歩がてら行くことにした。


午前中にシュークリームを食べ比べする動画を見ていた影響でシュークリームをコンビニで買い、食べながら向かった。

美味しかったがクリームが重かった。


目当てであった洒落た酒屋に到着し、そこで数本、手土産用としてクラフトビールを購入する。

ビールって何がどう違うかもそもそも何が美味しいかもわかってないけど、缶がどれも可愛くて見ていて面白かった。


さて、目的も果たしたので家に帰ると



私は横になっていた。

なんもやる気が起きない。

ここからどうやったら部屋が綺麗になるのかもなんか分からない。


お腹がすいたのでパスタを茹でる。
何故かそれはできた。

適当にマヨとか塩とか粉チーズで味をまとめ、ただ腹を満たすために食う。

油分が、油分が凄いぞ。
考えてみればさっきシュークリームも食べたのだった。胃もたれしても当然か。

なんだろう。ストレスか?
ストレスが溜まるとカロリーを摂取しようと脂質を沢山取る気がする。それか?



食べ終わるとそのままシームレスに横になってしまった。

食欲を満たしたところでそれ以外は何も解決しなかった。

スマホでSNSを眺め、メールが来てないか確認し、またSNSを見に行く。


いたずらに時間は過ぎてゆく。


掃除しないとなぁ。

あーーーー体が重いよぉ


ふと目の前にスニッカーズがある。

食べてしまった。

胃もたれは悪化する。

胃はエラーコードを出しているが、食欲はそれを無視する。

なんだか不健全な食欲だ。



なんとなく音楽をかけてやる気を出そうとし、実際少しは進んだが、途中で耳が疲れて音楽も嫌になってしまった。

もうスマホから発されるものの全てが嫌だ。
でも見てしまう。

とりあえず、ゴミはまとめられたので捨てに行く。

外を見るともう暗くなっていた。


…うん。床が軽くダンスできる程度には見えているので、良いとしよう。
ベッドの上が大変な事になっている気がするが…今はいいや。


今月のノルマとしている2kmのランニングをしにチョコザップまで向かうことにした。
今日が最終日だが、昨日走らずにいたため今日は4km走らねばならない。

あぁ、気が重い。体も胃も重い。


夜風が気持ちいい。
外を走ろうかな。

でもな、どこまでが4kmかわからないしな。

終わった後に散歩でもしようかな。

でもここら辺大体道覚えちゃって新鮮味は無いよな。



19時頃、駅前に着いた。もう少しで目的地に到着する。

ふと、そこで「海を見たい」と思った。

ブルーライトを浴びず、ただ漠然と目の前の広い水面を眺める時間が欲しい。


でも、移動に時間かかるし…交通費だってかかる。そもそも今からどこかに行くにしては遅くはない…?





反論してくる自分を振り切り、私は駅の改札を通った。

こういうのは思いついた時の勢いで行くのがいい。
気がする。


しかし、勢いで電車に乗ったものの、どこに行けば海が見えるのか検討もつかない。

と思ったところで新しく発売された星野源のエッセイで海に行った話があったのを思い出した。

調べると「晴海埠頭」というところだった。
そこの最寄り駅から晴海埠頭までの道のりを見ると丁度2kmだった。

なんて都合がいいんだい。

すぐ走るだけ走って帰る予定だったのでスマホとイヤホンと家の鍵しか持っていなかったが、スマホ1台あれば電車も乗れるし、買い物もできるのでなんとかなるだろう。


さっきまであんなに恨めしかったスマホに気がついたら頼っている。

理不尽な人間。



とりあえず、晴海埠頭の最寄り駅、勝どき駅まで向かい、そこから、地上に出てマップ片手に走った。


思ってた以上にスピードが出る。
風を切る感覚も久しぶりで辛かったはずのランニングが今はめちゃくちゃ楽しい。

閉ざされた部屋の中で作られた風を浴び、その場で走り続けるのとでは訳が違う。

自分の走っている速度を体感し、風を切れば景色が変わる。
なおかつ、初めて踏み入れる地なのでその景色も全て新鮮で面白い。

これはいいぞ。


実際何分かかったのかは把握してないが、体感数分で晴海埠頭に到着した。

ふとした時に潮の香りがする。

東京の海って塩分濃度が低いのか、たまーにしか潮の香りがしない。


レインボーブリッジが見える。
エッセイの中では右に東京タワー、東にお台場を眺めることが出来ると書いてあったので、とりあえず、レインボーブリッジをまっすぐ見据え歩いてみる。

するとちゃんと東京タワーとお台場が見えた。

ちゃんと撮ってるつもりでも夜だとブレっブレになっていたりする。難しい。

二枚目の写真の左のなんか赤いのがフジテレビです。
なんで赤かったんだろう。



とりあえず、無心になろうとすわって海を眺めていると、頭の中に文字がずっと並んで無心にぼーっとする事が出来ない。

何も考えずいようと思えば思うほど、出来ない。

が、ただ環境音に耳をすませたり、飛行機を眺めたりしているだけで気分は清々しいし、楽しい。なんだか浄化されている気がする。


ずっと狭い空間でちょこまか動いてたから反動で広いものを見て大きく動きたくなったのかもしれない。

何か解放されて気分が楽になった。



風は心地いいが、1時間も見ていると肌寒くなってきた。

別ルートでまた2km走り、家路に着いた。


家に帰ると健全な食欲が湧いてきたので、軽く梅干しとたくあんのお茶漬けをほうじ茶で作り食べた。



胃もたれはもう無くなっていた。

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