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鹿になるよっ!

こんにちは、にっしーです。
妻はよく夢を見るようです。
眠りが浅いんでしょうかね……。
それはともかく、先日の朝、妻が言いました。
「シカに足を踏まれる夢を見たよ。苦しかった」
「シカ?」
妻は立てた指を頭の上に。
「そう、鹿。グリグリ踏まれて怖かった」
怖かったと言われても、鹿に足を踏まれる夢ってシュール過ぎて、いまいち共感しにくかったんですね。
「なんで鹿?」
たぶん、私、半笑いだったかもです。
奈良県在住ならともかく、鹿なんて身近にいる動物じゃありません。
妻が言うには、たぶん原因は彼じゃないかと。


黒ねこ君は、妻と私の間の掛け布団に、ずっぽり埋まって寝るのですが、時々、妻の足に覆い被さるようにも寝て、重いのだとか。
猫とはいえ、男の子ですから、大きくて、体重も5キロはあります。
そんな黒ねこ君が爆睡で脱力して乗っかったら重いだろうとは想像出来ました。
「にしても鹿?」
「なんだろね。鹿だったんだよ」
平日の朝の会話ですから、ダラダラと夢の鹿の話題を続ける時間もなく、朝食やら何やらの支度へ。

そんな時、黒ねこ君がやって来て、妻に、ニャーと鳴きました。
「ダメだよ! 寒いから」
妻はにべも無く却下。
黒ねこ君の要求は、背後の腰高窓の目隠しガラスを開けて、網戸にして欲しいというモノ。
ニャルソック。いわゆるパトロールです。
切ない声で鳴くので、私がガラッと開けると、妻から不満の声。
「もぉ……。黒ねこ君に甘いんだから……。寒いじゃん」

その瞬間、ふと閃いたんですね。
私は、黒ねこ君の要求に応えますし、なんなら鳴く前に腰高窓をオープンする程です。
しかし、妻は何度か鳴かれて、渋々開ける派。
「これじゃない?」
「どれ!?」
怪訝な顔の妻に説明しました。
鹿の夢を見たのは妻だけ。
私は見てません。
何度か要求して、やっと渋々開けて貰えるのは、黒ねこ君だって分かってるでしょう。
だから、私のように気分良く窓を開けないと、また鹿になって夢に出るよ! って事じゃない? って。

そんなバカな、ですが、鹿が突拍子もなさ過ぎて、
「そう……なの?」
と、外の様子に夢中な黒ねこ君に話し掛けた妻でした。

我が家の黒ねこ君は、鹿に化けて夢に出る能力があるようです。
信じてくれますか?


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