見出し画像

その膝痛は本当に大丈夫?

私は柔道整復師という国家資格を持っております。
その国家試験は多くの膝に関しての問題が出題されます。


問題:前十字靭帯損傷の保存的治療後、歩行時に向きを変えたら膝くずれを起こし、膝関節が伸展できなくなった。病態で正しいのはどれか。

  1. 膝蓋骨脱臼

  2. 半月板嵌頓

  3. 膝蓋腱断裂

  4. 膝関節内骨折

このように出題されます。
実は、私たち柔道整復師にとってこの問題は当たり前に回答しないといけないのです。
そして国家資格を取ったとしても身体の不調に関しての勉強や人の体の構造は勉強し続ける仕事です。

そんな私が本日お伝えしたいのは・・・・・
本日のテーマは「その膝の痛み本当に大丈夫?」というテーマです。
施術に来られる患者さんにとっては「我慢していた」「大丈夫だと思った」と思っていても実は大丈夫ではない膝の痛みもあるものです。
よくある膝の痛みの原因をざっくりわかりやすくお伝えできればと思います。参考までにご覧ください。


ケガをしてから痛くなったのか?それとも少しずつ痛みが出たのか?

まずポイントの一つとしてその膝の痛みや腫れはケガを起点に悪くなったのか?それともスポーツや日常生活で少しずつ痛みが出たのかを分ける必要があります。
ケガを起点に悪くなっている膝の痛みならそれは
「靭帯」「半月板」「骨」を痛めている可能性が大きいです。

~膝の構造~

このケガを起点に痛みが出た痛みは必ず「整骨院」「整形外科」で一度検査をしてもらったほうが私は良いと考えています。
理由はケガをした後に放置をしていると予後が良くないからです。二次的に「骨」「靭帯」「半月板」ではない別の組織を痛める可能性が非常に高い為です。
私もよくこんな患者さんとこんなお話をします。
患者さん:「膝の痛みがずっと前からあるんです・・・・」
私:「いつ頃からですか?」
患者さん:「1.2年前かなー?」
私:「転んだりして膝を痛めた経験はございますか?」
患者さん:「んー・・・・そういえば転んだ後に痛くなったかも!」
このパターンの膝の痛みはケガを起点に「骨」「靭帯」「半月板」などの組織を損傷して、二次的に別の組織を痛めている可能性が非常に大きいです。
そして膝の痛みや辛さに対しての治りが非常に良くないです。
なので膝の痛みの判断基準はケガをしてから痛くなったのか?それとも少しずつ痛みが出たのか?というポイントが非常に大切になってきます。

”病名”や”疾患名”は人と同じでも人によって骨格や体系が違う

私は病院で”変形性膝関節症”と診断された方でも施術方法や日常生活のご指導は人によって変えています。
理由は患者さんお一人お一人によって体系が大きく異なり、骨格も変わります。ましてや日常生活の過ごし方も変わるからです。そのため膝への負担のかかり方大きく変わっていきます。
例えば・・・・

【患者Aさん】
運動を全くしない体重100キロの男性
’’変形性膝関節症”と診断された方
【患者Bさん】
運動を毎日行い、体重60キロの方の女性
’’変形性膝関節症’’と診断された方

この【患者Aさん】と【患者Bさん】では同じ”変形性膝関節症”でも施術方法や日常生活のご指導が大きく異なっていくのが皆さんもイメージできるのではないでしょうか?
ちなみに変形性膝関節症は軟骨がすり減っていく疾患です。
特に膝への負荷や負担を減らさないと進行が助長していきます。
【患者Aさん】の大丈夫ではないポイントは”変形性膝関節症”ではなく体重のコントロールです。これを改善しないといけません。
なので骨格や体系によって施術方法も日常生活のご指導も変わっていきます。

整骨院や整体で絶対に治らない改善しない膝痛も存在する

皆さん、実際に、整骨院や整体に通っても改善しない膝の痛みがあることをご存じでしょうか。
その理由は、原因が通常の筋肉や関節の問題ではなく、他の疾患にある可能性があります。

1. 化膿性関節炎


化膿性関節炎は、細菌感染によって関節に炎症が生じる病気です。この状態を放置すると、関節が破壊されるリスクがあるため、早急に医療機関で抗生剤やドレナージ治療を受ける必要があります。

2. 偽痛風(ピロリン酸カルシウム沈着症)

偽痛風は、関節内にピロリン酸カルシウムの結晶が沈着し、急激な痛みや腫れを引き起こす疾患です。変形性関節症と似た症状を呈するため見過ごされやすいですが、X線検査や関節液の分析で正確に診断されます。

3. その他の代謝性疾患

痛風や骨粗鬆症などの代謝性疾患も、膝の痛みの原因となることがあります。これらの疾患は血液検査や画像診断を通じて適切に診断し、薬物治療や生活習慣の改善が必要です。

これはほんの一例です。
実はそれを放置してそのまま施術していたというケースも存在しています。
医療機関と連携して整骨院や整体でのリハビリやケアを併用することが理想的な場合もあります。大切なのは、原因を正確に把握することです。

本日のまとめ

膝の痛みでお困りなら一度ご相談ください。医療機関の受診が必要と判断した場合は紹介状も書かせていただきます。皆さんの膝のお悩みをサポートできるように対応いたします!

いいなと思ったら応援しよう!