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Pyxelでスマホ向け戦略シミュレーションゲームを作る(3)

長丁場になってきましたがPyxelで三国志ゲー制作、続けてます。

進捗 2/17

進捗 2/23

進捗 3/3

今回の個人目標:ストア配信

せっかくスマホゲームなので、今回はApp StoreとGoogle Play ストアで配信することを目標にしています。

率直に言ってあまりメリットはないです。
分野的にもややニッチですし、たまたまストアを訪れてこれを見つけた人がいたとしても、なんで令和の三国志ゲーが8bit風やねん、と思う人が大半でしょう。

また、Xではレトロゲー好きな方とのつながりが中心なので、ありがたいことに「なんかまたあいつ変なもの作ってるなぁ」と好意的に見てくれる方も多く、プレイした結果あまり面白くなくてもスルーしたりオブラートにつつんだ感想を言ってくれたりするものですが、ストアだと「遊んでみたけどゴミだった」的な容赦ないレビューががんがんつけられたりするので、ひどい結果になることも覚悟しています。

それでもストア配信を試みる理由は、
実績として「自作ゲームをストアに配信しました」と言えるようになりたいから
Pyxel製のスマホゲームでストア配信までされているものはまだないのでは?と思うため(あったらごめんなさい)
の2点です。

なお、広告つけたり有料化したりして小銭稼ぎをもくろむつもりはありません。やっても儲かるとは思えないし。

自由度とめんどくささと面白さと

本作ですが、基本的には軍議で配下の提案から4択で1つ選ぶだけで進行するのが最大の特徴です。

これは「操作しやすい、めんどくさくない」を極端に偏重したコンセプトによるものですが、ここまで作ってみて実感したメリットとデメリットを挙げます。

<メリット>
・初心者が「ゲームはじまった。え?何やったらいいの?」という混乱に陥ることが少ない(シミュレーションゲームはこの要因が大きくて敬遠する人が多い気がする)
・チマチマした操作(誰と誰を選んで、連れていく兵士は何人、兵糧は…etc)が少ないので、単純に楽

<デメリット>
・プレイヤーの力量が反映されにくい(①)
・細かい指定ができないので歯がゆい思いをする(②)

デメリット①について。
各君主は同じ条件で中華統一を目指すため、プレイヤーに示される4択=敵君主にも思いつく4択なので、ここの4択の中で工夫してもCPUの行動と差がつきづらいです。
軍議の4択以外に「基本戦略(攻撃or守備、仮想敵国の指定)の設定」「本拠の移転」などのコマンド、その他随所で判断を迫られる場面もあるのですが、やはり自分でフルに命令できる一般的な戦略シミュレーションに比べて幅が狭いのが否めません。

デメリット②について。
一人一人の武将の配置や兵力・物資の配分などを入念に調整して作戦を練るのは、面倒くさいと言えば面倒ですが醍醐味でもあり、その醍醐味が犠牲になってしまいます。
ちなみに本作では武将の配置や兵力の配分はすべて戦略に基づいて自動で行われます(せいぜい、指定した武将を本国に呼び寄せられるくらい)。

まあ、もちろんこのシステムを考えたときから想像がついていたデメリットではあるのですが、テストプレイを重ねてみて案の定・・という感じでした。

難しいゲームはクソゲー認定不可避

結果として、本作は想像を遥かに超えた難易度のゲームになっていました。難しい=悪いとはもちろん限らないものの、自分がプレイヤーに回ったときのことを考えると、よほどのめり込まない限り、難しいゲームはほぼ確実にクソゲー認定されます

対策はやはり「難易度を下げる」なのですが、個人的なこだわりとして、よくある「物量優遇での難易度調整」はしたくなかったので(物量優遇=プレイヤーだけ開始時所持金2倍とか戦闘でのダメージ1.5倍とか)、あくまでCPUの行動をプレイヤーにとってソフトにする形で難易度を下げるようにしました。

さらに、「難易度を下げたCPUの行動」と「下げていないCPUの行動」を、それぞれ「難易度:ふつう」と「難易度:むずかしい」としてモード選択できるようにします。
初回プレイ時には、迷わなくて済むように「難易度:ふつう」だけを選べるようにしました。

表記としては「難易度:やさしい」と「難易度:ふつう」が正確なのですが、プレイヤーからすると「難易度:やさしい」でしかクリアできないのは屈辱的に感じるので、あえて難易度の表記を1ランクあげることで、プレイヤーを少しでも気持ちよくさせるように試みています。

俺様がゲームのAIごときに負けるなんて許せない

さて、そのあたり試行錯誤しているうちに気がついた点があります。
先ほど自分が「したくなかった」と書いた物量優遇での難易度調整、ゲーム設計としてはむしろこのほうが適切なのではないかという点です。

というのも、一般的には「難易度超級」みたいな設定だと敵がえげつなく優遇されていたりするのですが、それでも戦略や戦術に工夫を凝らして敵勢力を打ち負かしたときの満足度はえげつないです。
こんなにも強烈なハンデを背負わされたのに俺はゲームに勝ったぞ、的な。

また、以前にドラクエ4のAIの記事を書いた際にいろいろ調べている中で、堀井雄二さんが「あまりAIが賢すぎるのはダメ」と主張されていた話を目にしました。
堀井雄二さんの理由としては「人間くさく」ということだったので少しニュアンスは違いますが、あまりAIが強すぎると、そのAIに賢い人間である自分が素で負けてしまうというのは気分が良くないので、ゲームAIはちょっとアホくらいのほうがいいのかもしれません。


そんなこんなで、今回はちょっとリスク大きいなと思っています。
リスクって言ったって自分が制作に費やした時間(とタイトル画像のちょっとした依頼料)以外に別に何も失っていないのですけど、やはり「せっかく精魂かけて作ったのに誰にも理解されなかったら悲しい・・」とは思ってしまいますね。
調整がんばろう・・。


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