五行説って何？からだと気持ちのふしぎな関係

東洋医学の不思議な見方に迫る！

はい、今日は東洋医学の五行説について、少し学んでいきたいと思います。
木火土金水という五行の考え方をもとに、東洋医学では人に関するさまざまなこと、病気に関すること、もっと広げれば自然界で起こっていることも、この五行の考え方で認識できるのです。

五行説の基本：世界を5つの要素で理解する

この五行という考えをもとに、あらゆることが、それぞれ五行の特長を持ちつつも、いろんな種類の要素に分類されていきます。
いわゆる「五行色体表」というものです。
その中でも大きな分類の一つに五臓というものがあります。

五臓って何？西洋医学とは違う独特の考え方

肝臓の肝、心臓の心、脾臓の脾（と書くだけで、臓器としての脾臓を表しているわけではありません）、そして肺と腎臓の腎。
この、肝、心、脾、肺、腎の5つの文字で分類されている五臓という概念なのです。
ただ、これは必ずしも、私たちがいつも使っているような西洋医学でいうところの臓器とは、ちょっと意味合いが違うところもあります。

からだと心のつながり：感情と臓器の意外な関係

あと、この臓器を当てはめるだけではなくて、本当に面白くて、特徴的だなと思ったのが、「感情」というものもこの分類に当てはめているところです。

「病は気から」の意味とは？

「病は気から」というような言葉があるように、エネルギーとしての気の変化とか、その人の精神活動としての気、そのような変化もこの五行という考えで捉えます。
そして、目の前の人がどういう精神状態なのか、そしてその精神状態が人体にどのように影響し、症状に関わっているかというようなことまで総合的に考えるのが東洋医学の特長だと言えるでしょう。

西洋医学との大きな違い：総合的な見方

基本的に西洋医学では、一つの臓器に対し、どういう原因があるのかというのを、より細分化して見て診断していくというやり方が主なやり方だと思います。

西洋医学でも、局所だけ見ていてはだめ、総合的に判断しなさい、と言われますが、臓器を飛び越えてみるということは稀であり、ましてや内科・外科というような科を飛び越えて総合的に考える医師は少ないように思います。

なので、より総合的という意味であれば、やはり東洋医学の見方というのがそれに合致する考え方なのではないかと思っています。

五臓と感情のふしぎな関係

それぞれの臓器が持つ感情のヒミツ

さて、先ほど言った五臓という概念。これは、人の感情の分類とも深く関わっています。

• 木（肝） → 怒り

• 火（心） → 喜び

• 土（胃） → 思い悩む・ストレス

• 金（肺） → 憂い・悲しみ

• 水（腎） → 恐れ

こういった5つの感情の変化から、それらに対応する五臓の働きの活発化や変化を読み取るという、とても特徴的な考え方があります。

日本語に隠された五行の知恵

本当に、こんな感情と臓器とが結びつくのかなと疑問に思ったりもしましたが、私たちも日常から使う言葉の中にも、からだ言葉と言われるものがあります。
体と感情を表す熟語やことわざの表現を思い出してみても、五臓と感情の関係というものには、思わずうなずいてしまうものがあります。

言葉に隠された驚きの知恵

例えば「肝が据わる」という表現。
これは、ストレスに対して強く、我慢のような忍耐力があるような人をそのように表現します。
こういうところに「肝」という字が使われているように、日本語のルーツをたどるだけでも、すでに五行の考えが組み込まれているのです。

からだと心の深いつながり

なので、今回のこの五行に当てはめていった五臓というものに当てはまる症状や不調や弱りが見えたとすると、それに対応する感情が不調だったり、感情が弱ったりしていることが原因と考えられることが分かりました。

すなわち、臓器を治しにいってもだめだということです。
その引き起こしている感情をどうにかしないと、臓器の症状は収まらないかもしれないということです。
この考えは西洋医学には、全く無い考え方です。
西洋医学では、どうしてもその臓器に原因がないと成り立たない学問です。

本当にこの五行という考え方はなかなか奥が深すぎて、まだまだ分からない部分がありますけど。
今日はまず五行に対する五臓と感情の関係について学んでみました。