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自分、自然派なのかって話
子育て中の人と話していると、私にとってちょっとヒリヒリする瞬間がある。
それは「薬」が話題に上がったとき。
生後数ヶ月から始まる大量の予防接種に、風邪や発熱のたびにもらう解熱剤。
この両手バンザイして頭の高さくらいにしかならない手足を持つ小さな生きものに薬を飲ませるというのは、ある程度ドキドキするものだと思う。
さて、世の中にはその話が地雷になる場合がある。
どんなテーマにも極端な意見を持つ人はいるけれど、子育ての話題になるととくに多く出逢うのが「自然派」と呼ばれる人たち。
特に類友なのかなんなのか私のまわりには割といる印象。
薬は飲ませない、予防接種は打たない。
基本的には食事や民間療法でさまざまな不調を乗り越える。
ざっくり言うとこういう主張なんだけど――これ、意外と同意できてしまう自分がいる。
私は、「薬はできるだけ飲まない」「風邪くらいでは病院に行かない」母のもとで育った。
食事にこだわりがあって、どの食材にどんな栄養があるか、どんな料理が体に良いか、そういった話が日常的に出てくる家庭だった。
とはいえ、極端ではなかった。マクドナルドも年に3回くらいは食べたし、
予防接種も普通に受けた。それでも、母の影響は確実にあったと思う。
風邪をほとんどひかずに育った私は、ある程度大きくなると、自分の経験から「食生活って大事なんだな」と実感することができていた。
(一人暮らししてカップ麺ラブになったら年中風邪をひくようになったのでなおさら。)
そんなバックグラウンドのせいか、母親になった今、私の中の「自然派」がムクムクと大きくなり始めている。
薬はできるだけ控えたいし、手作りごはんが一番良いと信じているところがある。
ただ、問題は――
私、料理苦手だった!あははは!!!!
自分のごはんすらままならないのに、離乳食なんて作れるわけがない。
夫にも年中「今日疲れちゃった…惣菜でもいい?キュルン」ってやってる。
そうなると、頼るのはベビーフード。ありがたいことに、世の中には優秀な市販品がたくさんある。
けど、けど、、、
成分表示、めっちゃ気になる……!
野菜は国産か?
添加物はどれくらい入っているのか?
栄養は足りているのか?
ていうかそもそも年中レトルトじゃ味気なくない?おふくろの味とは?
一度気にし始めると止まらない。
今のベビーフードはよくできている、と聞くけど、そう簡単に「じゃあ安心!」とは割り切れないのが親心。
「私の手作りより美味しいし種類も豊富!色んなメニュー食べられて最高!」と言い聞かせながら、ベビーフードに頼る日々。
幸い、わが息子には食事を楽しむという概念がないため、手作りだろうがベビーフードだが構わない様子なので助かっている。
(過去記事:「離乳食で悟る、これはもう「食育」ではない」
「母親として、子どもの体に良いものを選びたい」という気持ちがある。
「世に出回っていて簡単に手に入るものは体に良くない」というちょっと尖った気持ちもある。
病院に対しても、薬に対しても、疑いの気持ちがあってモヤモヤすることもたくさんある。
でも、現実問題、それだけではやっていけない。わたし、全然スーパーママじゃないのです。
ワンオペ育児の合間に手間のかかる料理なんて作れないし、
集団生活で数々のウィルスをもらってきてはぐったりしてる子どもを見て「やった!免疫獲得!」とか言える心の余裕もない。
私は、自分なりの折り合いをつけないといけない。
「完全排除」はエネルギー使うよね。
そこまで強い信念は特にない、から、「自然」に「自然派」的思想も取り入れていきたい。
ほんとに、情報溢れすぎてて正解わかんないし、
SNSでは(私が気になって見るからだろうけど)めっちゃ自然派の人達が多いようにうつる。
でもあんまり極端な意見に惑わされないように、とも思う。
いいとこどり、いいとこどり。
これがなかなか難しいんだなあ。
無理せず、息子が元気に笑ってくれることが一番!を基準にしていかねばね。