【飲食店のコロナ対策】飲食店のテイクアウトメニューがなぜ売れないのか?を解説&解決します
久しぶりにnoteを書いてます。
前回書いた記事はこちら↓
「飲食店のコロナ対策」として売上減に悩む飲食店で働くすべての人へ向けた内容の記事を書きました。
それがもう2年前。
長く続くコロナ禍ですがなんとか生き延びてやって来れています。
現在は千葉県や東京で飲食店を運営する会社に転職し、相変わらずマーケティングやブランディングなどに頭を悩ませる日々を過ごしております。
今回は「飲食店のコロナ対策」の第2弾として、約2年間のコロナ禍を経て経験してきた対策を書いてみたいと思います。
テーマは「テイクアウト」です。
1.売上を上げるためにテイクアウト販売をやる、という選択肢
売上減に悩む飲食店が最初に手をつけるのが「デリバリー」と「テイクアウト販売」だと思います。
「デリバリー」はウーバーイーツや出前館などのデリバリーサービスに登録して開始するのが一般的で、やればまぁある程度成果が出ると思います。
今ではゴーストレストランのフランチャイズなんかも出ているので売れてる業態を複数導入することで月数十万円以上売り上げることもできるかもしれません。
それ以外にも簡単にできるのが「テイクアウト販売」
メニューを作り(もしくはすでにあるお店のメニューをそのまま)、チラシを作ってお店の前に置く、各ポータルサイトやSNS、Googleマイビジネスで告知するなどで注文が来るのを待ちます。
チラシは手書きでもいいと考えるとスピーディーに施策が打てる分、どの飲食店もやっていると思います。
しかし注文が入らない。
なぜか?
ネットで検索すると
・テイクアウトに適したメニューを作りましょう
・容器にもこだわりましょう
・購入者が食べる時間を逆算してメニューや容器を考えましょう
・レンジでチンして出来立てを
・ブランド力をつけるためにオリジナルのロゴシールを貼りましょう
など様々なアドバイスがあります。
この人たちはおそらくほとんどの人が飲食店でお弁当を購入したことがないでしょうし、ましてや飲食店を経営したこともないでしょう。
いわば机上の空論です。
飲食店のテイクアウトメニューが売れないのには明確な理由があるのです。
2.飲食店の「テイクアウトメニュー」が売れない理由
飲食店で働く方
テイクアウトメニューを作成するときに何を考えてますか?
ほとんどの人が
「既存メニューと同じ食材で、なるべく簡単なオペレーションで作れるもの。てか店で出してるものを容器に入れてそのままテイクアウトできるようにしたらよくない?コンセプトは「お家でもお店の味を」で。」
多分こんな感じですよね?
気持ちはすごいわかります。
でもそれだと売れないんです。実際売れてないですよね?
お客さんの心理はこうです
・ウーバーイーツなら届けてくれるのになんで取りに行かないといけないの?不便だなぁ
・出来立てを持って帰られるのはいいけど時間がかかるよね、コンビニやお弁当屋さんならすぐに買って帰られるからいいわぁ
・仕事終わりは疲れてるから真っ直ぐ家に帰りたいよ。コンビニぐらいなら寄ってもいいけど。アイスも食べたいし
日本中のコンビニやスーパーに配荷できるほどの大手会社のお弁当やお惣菜は原価率も高く、一般的には安いです。
デリバリーサービスの置き配、頻繁に変わる魅力的なメニューが多いお弁当屋さん、待ち時間ゼロで買えるコンビニ弁当など非常に多くのライバルが提供する価値に、飲食店が提供する「テイクアウトメニュー」の価値は負けているのです。
飲食店のテイクアウトメニューはなぜ売れないのか?
今までの文章を読んでお気づきかもしれませんが
飲食店のテイクアウトメニューは不便も一緒に売っているからです。
どれだけ容器を工夫しようが、持ち帰り時間を逆算した火の入れ方にしようが、オリジナルのロゴシールを貼り付けようが売れません。
なぜなら不便は売れないからです。
「調理する手間」という不便を「親子のコミュニケーションの時間」のように転換して売上を伸ばせるようにミールキットを販売する会社もありますがやはりそれは大手が強いです。
なぜ飲食店のテイクアウトメニューが売れないのか?
これが答えであり、根本的な原因だったんですね。
3.解決方法
飲食店のテイクアウトメニューが売れない。
この悩みを解決する方法が1つだけあります。
それは「魅力的な商品を作ること」です。
おいおいそんなことわかってるよと怒られそうな解答になってしまいましたがこれにも理由があります。
飲食店のテイクアウトメニューには「不便」が内包されていると書きましたが逆に含まれていないものもあります。
それは普段お店でお客さんに提供している価値です。
簡単にいうと接客・サービス(人件費)とお店の雰囲気(家賃)。
つまりお店側がテイクアウト販売でお客さんに提供できる価値は商品そのものでしかないんです。
その商品そのものを「お店にあるものをとりあえずメニュー表に並べておこう」では、本来含まれるはずの人件費と家賃が含まれないため
もつ煮込み680円
の魅力が半減しちゃうんですね。
だからテイクアウトメニューそのものに強烈な魅力がないといけません。
今お店に並んでいるメニューよりいいものでないと売れません。
お客さんが絶対これ食べたいと思うようなメニューです。
普段お客さんが店内で食べているメニューより美味しそうで魅力的なメニューがあれば、テイクアウトとかイートインとか関係なく売れます。
その「商品開発」を疎かにし、ネット上のテクニックに頼るだけではダメなんですね。
だいぶコロナ禍も落ち着いてきましたが以前のような売上に完全に戻ったお店は少ないと思います。
この記事が少しでも飲食店で働く人の助けになれば幸いです。
ありがとうございました。