幸福日和 #034「自分だけの価値を探してみる」
みなさんの身の回りを見渡してください。
必要なもの以上に、
「必要ではないもの」が身の回りにありませんか?
気づけば、ゴミ箱に捨ててしまいそうなもの。
そう「ゴミ」になるものです。
そんな(自分にとって)不要なものをじっくりと眺め
「何かに利用できないか」を考えてみてください。
普段は捨てる空き瓶も、
その小ぶりで素直な形に気がつくことができれば、
「美しい花瓶」になるかもしれませんね。
そこに一輪の野花でも添えれば、
それだけで部屋の雰囲気が和らぎます。
ちなみに僕はワインを飲むたびに、
コルクをとっておいて、
ここでの生活で「箸置き」にしてみたり、
切り込みを入れて「写真立て」にしてみたり
そんな自由な遊びもしています。
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これは母の影響かもしれません。
僕の母は、
昔から「百貨店の包装紙」を
ブックカバーとして使う人でした。
節約をしていたのではなく、
包装紙を美しいものとして見ていたんです。
母は買い物が終わると、包装紙を丁寧に外して、
それをまた丁寧に折っては、
自分のお気に入りの本のカバーにした。
伊勢丹、高島屋、松坂屋、
色とりどりで特徴のある美しい包装紙、
お中元やお歳暮を包んであった美しい柄のものまで。
今思えば、
百貨店の包装紙のデザインは
デザインの巨匠・田中一光さんや
あのアンパンマンの生みの親でもある
やなせたかしさんがサラリーマン時代にデザインしてたりもします。
最近では西陣織の職人さんの考案した柄も美しい包装紙になっている。
包装紙をただの「包装紙」として見てしまうのか、
そしてゴミ箱に捨ててしまうのか、
それともそ違う見方をしていくのか。
そこには、
その人の物の見方や生き方が
現れているようにも思います。
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何がゴミで、
何がゴミではないのか。
それは人が決めることではなくて、
身分自身が決めること。
人にとっても価値のないものでも、
自分には価値のあるものかもしれません。
万人が価値を認めるものが
全てではありません。
人が捨ててしまいそうなものの中にも
みなさんにとって価値あるものはないだろうか。
この視点を身につけておくと、
日常に眼にうつる多くのものが
宝の山なのだと気づくはずです。