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言葉の羅針盤【第13話】

時々聞かれるんです。

いつまでも孤島に居続けて、
飽きることはないんですか?って。

確かに、日本にいた時に比べると、
まったく違う環境にいるのですから、
そう思われるのは、
当前のことなのかもしれませんね。

この孤島には、
互いに会話を交わす相手もいませんし、
ショッピングができる環境なんてありませんから。

それでも、
頭上を見上げれば、
そこには空が広がり色々な記憶が蘇り、
思い出に浸ることはできますし、
どこまでも続く水平線を眺めれば、
これから先の夢を大きく思い描くことだってできます。

そうした目の前の自然の一つ一つから、
言葉を紡いでゆくのが
楽しみでいつまでもこの場所にいられてしまうんです。

実はそう思えるようになったのも
ある過去の思い出がきっかけでした。

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