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成約件数QoQ328%の裏側。セールスの成長のために3ヶ月でしたすべてのこと

こんにちは、freee PMM編集部です。組織において「人を成長させること」は最も難しく、多くの方が課題を感じていることの一つではないでしょうか。今回は、3ヶ月という短期間で成約件数QoQ(前四半期比)328%を達成した事例について、プロジェクトを担当したPMMの田中大地さんにお話を伺いました。

プロフィール
田中 大地(Daichi Tanaka)
関西学院大学商学部卒。新卒で株式会社ワークスアプリケーションに入社、中部東北北海道エリアのセールス業務および給与システム導入プロジェクトを経験した後、2017年8月にfreee株式会社に入社。
100名以上の法人向け営業組織にてインサイドセールス、フィールドセールスを経験し、プリセールス、SET(営業企画)を経て、現在PMMとして中途入社の社員に対しての研修、セールス向けの教育を行っている。
最近は子供が生まれ、毎日イクメンとして育児と仕事に奮闘中。


顧客の抱える潜在課題にリーチできてない問題

ーープロジェクトを始めた経緯を伺ってもいいでしょうか。

法人向けのfreee会計には、ミニマム、ベーシック、プロフェッショナル、エンタープライズの4つのプランがあります。そのなかで、特に50名以下法人様に対するプロフェッショナルプランの受注率が充分ではなく、向上させる必要がありました。

僕たちPMM(プロダクト・マーケティング・マネージャー)は、それぞれが持つ強みを生かして、こういった社内の課題を解決する役割を担っています。

ちなみに、僕の強みはプロダクトを軸とした人材育成や教育です。今回は、そもそもなぜ受注率が低いのか、その原因を考えることからスタートしました。

ーー受注率の低さには、どんな原因があったのでしょうか?

ありきたりなことかもしれませんが「お客さまの潜在課題に向き合えていない」ことでしたね。お客さまのことを深く理解し、未来まで見据えた提案をする必要がありました。

例えば、1年後・2年後に売上を倍にしたいお客さまは今後、会計でも労務管理でも多くの課題が発生するはずです。現時点の課題にだけ目を向け、価格だけ見たらプロフェッショナルプランは割高に感じてしまうかもしれません。

しかし、freee会計には債務やワークフロー全てを含んだ便利な機能が搭載されています。価格以上の価値があり、長い目で見れば割安とも言えます。お客さまにこの点が伝わりきっておらず「今までの使いやすいシステムでいいや」「高いから他のシステムにしよう」と他の選択肢に流れてしまっていたのです。

つまり、ボトルネックは「本来価値が届いてほしい顧客層に対し、プロフェッショナルプランの価値を最大限に届けきれていないこと」だったとも言えます。

座学も実践を見据えて企画。セールスに同行し、成長課題をブレークダウン

ーーこれらを解決するために、具体的にどんなことを行なったのでしょうか?

経理業務の体験型ワーク」と「他社製品の勉強会」そして「セールスへの同行」を行いました。

教育施策は計画を練った上で中長期で進めることが多いですが、今回は3ヶ月という短いスパンで成果を出す必要がありました。

そのため集合研修的なものを継続的に行うのではなく、営業案件を通してスキルアップすることを目指しました。実のあるインプットにしないと営業時に使えないため、すぐに使えるような形で研修を行ったのです。

①紙とハンコを使った経理業務を理解するための体験型ワーク

まずお客さまが普段どのような状況で経理作業を行なっているのか体験するところからスタートしました。

freee社内は完全ペーパーレス化しており、紙やハンコを一切使わず経理業務を行なっています。社内の効率化の側面では良いのですが「紙での経理作業を想像できない」という問題がありました。それを解決するために定期的に経理業務体験型ワークを実施しています。

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②他社製品やツールの勉強会を実施

お客さまの経理作業に対する理解を深めるために、freee会計以外の会計システムやツールを使った勉強会も実施しました。これは顧客理解だけではなく、他社のセールスがどのような営業をするのか具体的にイメージする効果も狙っています。

なお、勉強会を行う際は他社製品を蔑むことなく「よそはよそ、うちはうち」と線引を行い、セールス本人が他社を悪く言うことを避けるよう心がけました。

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これらの勉強会を行った上で、freeeの強みや価値について改めて解説し「なぜfreeeのプロフェッショナルプランを提案するのか?」、その答えをそれぞれのセールスが考えました。

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③セールスの訪問に同席
セールスの訪問にも同席し、各セールスの苦手部分を細かくブレークダウンして、将来的に解決できるよう段階づけを行いました。

・セールスを行う上でどういうことが苦手なのか?
・それは今解決できるのか?
・今解決できないならいつぐらいに解決するのか?
・では、現時点はここまでやろう

僕は基本的に答えを教えるのではなく、セールス本人の意図を尊重した上で行動してもらいたいと考えています。そうすることで本人のやりがいにもつながりますし、人に言われたままやるよりずっと知識や経験が腹落ちしやすいはずです。

ただ、業務知識が足りない場合は「こうしたら受注につながりやすいよ」とアドバイスするようにしました。お客さんの会計業務は千差万別です。会計ソフトのセールスであったとしても、わからない専門用語、慣習もあります。いきなり全部一人でやるとなると、どこから始めたらいいかわからない場合もありますので、その場合は積極的にサポートするようにしました。

「わかったつもり」にならないために工夫したこと

ーープロジェクトを進める上で工夫したことを教えてください。

勉強会に関しては「わかったつもり」にならないようにすること、期間も限られていたので実践的な内容を心がけました。全体に向けたインプットである勉強会は最小限にとどめ、セールス一人一人の苦手分野のヒアリングやフォローアップに時間をかけています。

知識を教えることは簡単ですが、ただ教えるだけで本当にセールスとしての成長になるのか疑問です。使える知識として身につき、充実した経験を得るためには、セールス本人が考え、課題に向き合う必要があります。

そのためにも、同行時には極力発言をしないようにしました。口出ししたくなるような場面も議事録上でコメントを行い、セールス自身の口で発言してもらうようにしています。

フィードバックを行う際もまずはセールス自身が「お客さまの何を解決したいのか?」はっきりさせるようにしました。案件を進めるために「こうすればいい」とフィードバックすることは簡単です。しかしあえてそれをせず、本人に考えさせお客さまとコミュニケーションを取ってもらうようにしました。

さらに、セールス本人に現時点で「自分でできること」「できないこと」を把握してもらった上で、できないことについては他の人を頼るようアドバイスしました。「営業知識が足りない」「freeeの操作が不安」など、「わからないこと」をハッキリさせた上で、明らかに無理なことは他の人に依頼するんです。

これには、間近でできる人のやり方を見ることで「真似できるようになってほしい」という意図もあります。

プロフェッショナルプランの成約件数はQoQ328%、セールスも成長

ーープロジェクトの成果について教えていただいてもいいでしょうか?

数字面では、担当していたチームのプロフェッショナルプランの成約件数がQoQ328%成長しました。同行してサポートしたセールスのなかで、過去最高成績を残した人もいます。

勉強会については「お客さまとお話しするときに、より具体的な話ができるようになった」との声をもらっています。知識が腹落ちしていないと、お客さまに説明するときに抽象的な表現になってしまうと思うんです。具体的な経験やスクリプトベースに落とし込んだ勉強会を行うことでお客さまとの商談がしやすくなったのではないでしょうか。

また、セールス用にアレンジした導入事例のまとめ作成も行ったのですが、活用してもらっているようです。freeeの導入事例は日々アップデートされているため、セールスがキャッチアップしきれていない課題がありました。商談時に事例をうまく活用できるよう、「同じような課題に困った人」「同業他社」などで検索できるスプレッドシートを事業部と一緒に作ったんです。

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PMMはプロダクトの価値と人に真正面から向き合える

ーー本当に色々な取り組みをしてきたんですね。freeeにおけるPMMのやりがいはなんですか?

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社内課題を見つけたら自由かつ迅速にアクションができる点ですね。社内にはまだまだ課題はありますし、freeeは前向きな組織なので挑戦を後押ししてくれます。

また、今回は「勉強会」や「研修」といった内容でしたが、その本質は「プロダクトの価値をお客さまに届け切ること」です。このため、僕自身がfreee会計のプロダクト価値を考え抜き、人材育成に対して真正面から向き合うことができます。

今回のプロジェクトは「勉強会をしよう」というより、「セールスに積極的に学んでもらうためにはどうしたらいいか」を考えました。そうなるとやはり「本人の意思」が一番大切です。やる気がなければインプットしても身につきません。学んでもらったら、きっともっと世界は開けるはずなんです。だから、やる気を出させるためにあらゆる方法を考えて試しました。

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例えば「座学をやめて体験型のワークにする」「初歩的なところから始める」などですね。
また、全体に向けての勉強会は底上げにはなりますが、さらにレベルを高めるためにはセールス一人一人に向き合う必要が出てきます。
セールスの同席はもちろん、事前・事後のミーティングまでフォローしたため、他の業務との並行は大変でしたが、その分やりがいがありました。

僕たちPMMは上司でも競争相手でもなく、ただプロダクトの価値を高めるためにいます。だから、「なんでも相談してほしい」というスタンスで真摯に向き合うことを心がけました。

PMMの仕事に興味を持った方へのメッセージ

ーーfreeeでのPMMの仕事に興味を持った方へのメッセージをお願いします。

僕たちPMMが存在することで、部署を横断した課題解決に取り組むことができます。各事業部は本業に専念できますし、プロダクトの価値を最大限にするための活動に取り組める点は大きな魅力でしょう。

僕の場合は「教育」や「人材育成」の強みを生かした課題解決でしたが、PMMは一人一人尖ったスキルを持ったプロフェッショナルの集団です。それぞれの分野での専門家が所属するのでチーム内でのフィードバックも面白いですよ。

組織における本質的な課題解決に取り組みたい人は、freeeのPMMに向いていると思います。興味のある方は、ぜひご連絡ください!

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ーー インタビューにお答えいただき、ありがとうございました。PMMの求人に興味がある方は、ぜひ下記のリンクのフォローをお願いします。

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