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ストック《心情㉙》
絵空事だと思うな
いつかなんて言いのけて
いつかなんていつまでたっても来なかった。
こんなに本気なのに
嘘じゃないのに
はいはいって退けられた。
棚に上げたものに僕は目線を奪われて、平気そうに説教する影に困惑しながら正論もどきを説かれてる。
未来を薄ぼんやりと考える。
生きていたくもない未来をなんとなく考える。
今に傷ついて過去に締められて
痛くて苦しいなんて言葉で片付けてしまえばガラス瓶にさえ詰められない赤信号になる。
あのとき、横断歩道に飛びだしていれば
首を吊っていれば
むぎゅっと抱きしめられるような眠気がきただろうか。
どこかで闘っている人を見ては心配して、どれだけ意味の無いことかを思う。
どれほど本気になって心配をして頭を悩ませて心を痛めていても、
家族も学校も友人も環境も本人も何も変わらない。
僕に何もないことも変わらない。結局僕は誰かを助けるヒーローでも強い信念をもったヴィランでもない。
ただそこにあって、思考も人生も読み取られない村人の親戚くらいだ。
誰かを助けたいとか、一緒にいたいとか幸せになりたいとか幸せにしたいとか、愛したいとか愛されたいとか、全部絵空事だ。