『日本語教育能力検定試験』合格分析談1(同時処理型の人向)
使用したもの
・日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第4版(第5版はこれ。2021年刊←4版より評価が良いよう。でも2022年から出題範囲が少し変わったようなので、早いうちに6版が出るか?)
*↑ヒューマンアカデミーの赤い本
・過去問集(3年分くらい?)
・日本語教育の検定問題を解く(新田豊)
*私の合格の決め手となったと思われる本(電子書籍のみ)
当時は180円とかだったような・・・
学習期間
第1期 2018年2月3月 毎日寝る前15分を約2ヶ月
第2期 2018年9月10月 1ヶ月半くらい(本当は2ヶ月半の予定だった)
試験日 2018年10月下旬かな? →合格
それまでの学習
某奨学システムで、セントルイスのワシントン大学のサマースクールで7週間日本語教育法を学んだ。ただ、日本のそれと違って、「コンテクストを大事にしろ」が主な指導ポイントで、そのための授業計画の指導が大きく、用語も全て英語。さらに自分の英語力もないので、文法は????。ただ、日本語教育というものに馴染むことはできた。アメリカの某大学で3ヶ月だけ授業案(教案)を作り、教えたという経験があったのも、学習上、イメージづくりに大事だったと思う。生徒の様子が思い浮かぶのは、知識を血肉にするためには大事。
1.戦略たて(学習時期と学習内容を決める)
<はじまり>
アメリカから、53歳で傷心で帰ってきた2017年11月。「とにかく動くな。年内は行動を起こすな」と精神科医の弟にキツく言われていたので、年内は冬籠。
1月になって、近くの大学院で学ぼうかと調べたら、後期試験の募集期間がまだ間に合ったので、2月上旬には入試を受けた。
それから入学までの約2ヶ月、時間があった。
せっかく、アメリカまで行ったんだから、なにか形のあるものを残したくて、
日本語の先生の資格ってあるのかな、この期間に少し勉強しようかな、と調べたのが始まり。
<試験内容を調べる>
同時処理型の学習法の鉄則は、初動で全体を早く掴むこと。
試験の要項を読んで、自分なりの”全体の解釈”をすること。
「つまりこの試験は、こういうことで、私には、こういう力を強化することが求められるな」と、しっかり意識化する。
▶︎同時処理型の人は、この”しっかり意識化”が、非常に大切だと思う。継次処理型は、全体の解釈よりも、「とにかく何をすればいいのか」「それを猛然とこなす」方向にいく。これらの人からのアドバイスを、同時処理の人は真に受けてはいけないと思う。全体把握と、その分析、その攻略を意識化して初めて、同時処理型の人のモチベーションは上がる。
https://note.com/free_edu/n/nc18a6798c966?magazine_key=m6be076ddf721
ということで、試験要項には色々書いてあるが、私にとって、この試験は「膨大な知識を覚えて吐き出す問題。リスニングっぽい問題。400字の小論文」という認識になった。そして、後者二つは私は得意だった。最初の知識問題が鬼門で、知識問題の準備が間に合わなければ、リスニングと小論文対策はしないで丸腰で臨む可能性もある!と思った。逆にいうと、知識問題はもう暗中模索の暗で、五里霧中の霧であり、頑張ってもリスニングや小論文の力に追いつけないくらい遅れている、と思った。これについてだけの対策を、とにかく考えないと!というのが、私の意識だった。
<知識全体を掴むために>
郷に入りては郷に従え。
変な気は起こさず、本来は苦手な”知識網羅型”本のビューマンアカデミーさんの赤い本に縋ることにする。
さっそく”過去問”と言いたいところだが、本当にまるで何もわからない。
じゃあ、赤い本ならわかるかというと、何もわからない。暗闇の霧のままである。
同時処理は、こういう時、1ページ目からノートにまとめていく、などをやってはいけない。あくまで、試験勉強に飽きないように自分を導きながら(←ここが最大のポイント)、全体がうっすら見えるようにしていくことが大切だ。
そこで、ため息をつきながら、とっつきにくい赤い本のページを繰ると、各項目の末尾に”ここがポイント”と書かれたコラムがあることに気がついた(コラムがない項目もあるが)。
そこで、考えた。まず、ひとつのコラムのポイントに目を通す。その後、その項目全体の記述に戻り、コラムポイントと関わる部分に線を引く、という”作業”をやるのはどうだろう。項目は大体50個くらいあるので、1日1項目やれば2ヶ月で終わる計算である。私は、だいたい何でも3ヶ月で飽きる、ということが、長年生きてきてわかっているので、この負荷はちょうど良い。
ポイントに書かれている用語などについて、これはどういう意味なのか?などは、なるべく考えてはいけない。考えたくなったら考えてもいいし、アンダーラインを増やしてもいいけど、追求したらダメ!(負荷を軽くし、甘やかして継続させる!) 時間は毎日寝る前、布団の上で15分だけ。15分経ったら、強制終了。だから、15分の間に、アンダーライン引きと、読みたいところだけ拾い読みして、線を引きたかったら引いてもいいよ、でも、絶対15分で終了ね、というゆる〜〜〜〜〜〜い計画を2ヶ月やることにした。
これをやってみて、もうどうにもこうにも、この試験は私には無理!となったら、やめよう、と心構えもゆるゆるだった(出願は7月)。
このゆるゆる作戦は大成功だった。
やる気が出ない時でも「ちょっと? 15分だよ? それくらいやりなよ」と思うし、
ベースは”作業”なので、疲れた時は、本気で”意味を考えず線を引く”をやって、とにかく進んだ。
それで、2ヶ月後には、どうにか、”全体的にアンダーライン等引かれています”という赤い本が出来上がった。
これで、同時処理型の私は、だいぶ、赤い本(そこに出てくる用語など)と近しい気分になった。
それでも、4月からの院での新生活は、目眩く大展開で、日本語教育の勉強の新展開を促すには至らなかった。
計画では、夏休みの8月から馬力をかければなんとかなるのでは?と、2ヶ月のゆるゆる勉強の後、考えていた。そして、とりあえず7月に受験の申し込みをした。