青い発光体
数日前、玄関のポーチにいた子
「ルリウラナミシジミ」というらしい
とまっている時、羽を広げることはあまりなく
こんな風に、標本みたいに
きれいな瑠璃色の姿が見られることは
ナカナカ珍しいとか
羽を閉じると、うす茶色で
波打った白い線のある蝶になる
(目玉みたいな黒丸もついている)
――全然ちがうんだね 表裏が
不思議……
どうして?
美しさと優しさをそっと閉じて、
保護色と威嚇で自分を守っているの
外の世界から
それは誰かと似てる
遠い日の――
光っているような、青
教会のステンドグラスみたいに
天上につながる色の振動
彼女はひらり飛んでいってしまった
瑠璃色をきらめかせながら
光のむこうに