No.79 ハラスメント予防も、実はコミュニケーションがカギ?! その3
質問者:「ハラスメント」を受けない方法を知っておきたい30代女子。
Q:先生、「ハラスメント」を受けないようにするためには、どんなことに気を付ければいいでしょうか。
A:前回までで、「不愉快」と発信するにあたって重要なこと、「スタートする段階」やそのための「スキル」について、具体的にお話ししました。
ここでは、気を付けてほしいこと3つ、についてお伝えしましょう。
一つめ。ものの言い方は、「丁寧に」伝える方がよい。
ストレートに言うのは、いけません。
理由は、最初の段階だと、言い方によっては、相手が言い返してくることがあるからです。
ですが、ことの重大さを相手に認識してもらえると、相手が思いとどまるケースもあるはずです。
2つめ。パワハラは、相手がその認識を持っていないことも多々あります。初動段階では、できるだけ「丁寧に」伝える方がよいと思います。
3つめ。今は、いわゆるイジメが陰湿化しているので、あぶり出しが難しい。
だからこそ、「初期段階の発信」が重要になってくるのです。
この段階なら、まだそれほどの勇気はいりません。
ですが、初期段階を逃すと、問題はすでにボウボウと燃えていて、大変な状態になっています。
こうなると、受け身になり、発信するのは、ますます難しくなってしまっています。
だから、自分にまだ決裁権のある「初動段階」に、なのです。
また、質問を受けて、私も改めて考え直しました。
日ごろのコミュニケーション・スキルのレベルが上がれば、必要な時に、適切な方法で、発信できるようになる。
であれば、コミュニケーション・スキルを磨くことは、自分や周りの人がハラスメントやイジメに苦しむ予防につながる。
お伝えしているスキルは、私が長年、営業や会社経営の現場で、実際に使って助けられてきたものばかりです。
それで、ハラスメントやイジメに苦しむ人が少なくなるなら、こんなうれしいことはありません。
お役に立てて頂けることを、切に願っております。
質問者からひとこと:
先生に言われてみれば、その通り、なのですが、これまで、ハラスメントやイジメと、日本人のコミュニケーションの「苦手さ」とが、結びついていませんでした。
ですが、気づけたことは朗報です。
これからは、ハラスメントばかりを問題視するのでなく、コミュニケーション・スキルのレベル・アップを図ることで、うまく対処していきたいです。