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人生をかえた「あの人」の言葉

★経営者には信じる言葉がある

旅先でたくさんの経営者やエクゼクティブと出会うことが多い私ですが彼らを見ていて共通しているなあと思うことがあります。

なにか信念になっている言葉がある

ということです。それは例えて言うならば「人生を変えた言葉」のようなもので「あの人」という表現でよく会話に登場してきます。「あの人」がいなかったら今の自分にはとてもなれていないんだなと口を揃えて言います。

そんな「あの人」は偉大な人ばかりかと思いきや、じつは違うのです。

両親のこともあれば、意外な人・・・そうですね私も例にもれず、ほんとに響く一言っていうのは意外なところから突然降ってきたりすることもありますから・・・旅先で出会った人というのも多かったように思います。


★出会いで人生を変えている

彼らとカフェをいただきながら、時には食事に誘われて一杯グラスを傾けながら話をしていると、旅だけでなく外の世界での偶然の出会いが人生を変えてくれてきたと何度も言われるのです。「出会いに出逢うためにわざわざ旅をするんだ」といった人もいたくらいです。

それ私も同じだなあと思ったのでとても共感したのを覚えています。

バリ島のビジネスパートナーと出会ったときのことをある経営者に話したときに「そんなことってやっぱり人生にあるよね」って驚きながらもうんうん頷いてくださったことがありました。

経営者は、わざわざ出会いを求めて旅をするタイミングというものがあるようです。

その出会いというのを求めるときというのはなにか悩んでいるというよりも「人生の突破口を欲している」状態がかならずそこにあるなと思っていました。

私の場合もそうなのですが、これからの人生に対して漠然とした不安感がある場合や、仕事はとても順調なのに自分だけが何故かそこに噛み合っていかなない不具合感というものがあるときに「旅」にいざなわれていくことが多いようです。

その出会い方はとても独特で、冗談抜きに「世界地図を目を閉じて指差したところへ行ってみた」とか「今日今からのれる飛行機に乗った」とか、その土地土地で出会った人によりけりではありましたが、かなり個性的なのです。

わたしとバリ島の亡くなった師匠もそうでした。(アメブロに「師匠とわたし」というシリーズを書いていますこちらを読むとさらに詳しくわかります^^)

偶然どころか、トラブルに見舞われた時にこそ「素晴らしい出会い」に見舞われる。それがわたしの人生において度々起こってきたことでしたが、多くの経営者、海外のエグゼクティブの方たちもそうだというのです。

ニューヨーカーのジェイは、偶然手持のガイドブックの掲載を見つけて滞在中に通っていたデリのオーナーです。

デリという仕事についていることすら偶然、そして今の店のオーナーをしていることもトラブルの末の出会いから来る結果だったと言っていました。

彼女と別れアパートを追い出され、おまけに仕事も失ってしまい心が荒んで仕方がなかった時でした。あるバーで些細なことから乱闘騒ぎになり、ジェイ自身も自らそこに飛び込んでしまいボロボロになるまで殴られた経験があるそうです。その時に自分を病院へ運び、ホームレス同然だったジェイを自宅へ連れて帰って解放してくれた老人がいました。

老人はジェイの体が動けるようになると、すこしずつでいいから自分の店を手伝ってくれと、自分の店での仕事を与えてくれました。

最初はご奉仕です。回復するまで相当時間はかかったはずです。その上、お金もたくさんかかっているはずでしたから、ジェイはそのような状態で見ず知らずの自分を助けてくれた老人に心から尽くそうと決めたそうです。

朝から晩まで老人が負担のかからないようにジェイは一生懸命働いたそうです。やがて老人は人生最期の時を迎えジェイは店と住まいを託されたのです。

ところが、ジェイはこの店の運営に失敗してしまいます。簡単に言えば、あまり良くない仲間と情報に騙されたのです。ジェイはその当時のことを振り返りこう言います。「自分で切り盛りするんだ、後を継いでこの店とあの人の想いを残していくんだ!!という熱い気持ちがどうにも空回りしていたかもしれない。とにかく焦っていたんだよ」と。

騙されたことにより借金を背負ってしまったジェイは途方に暮れます。大事な人が残してくれた大切な大切な思い出も人生も全てを台無しにしてしまったと自分を責め続けたそうです。

ジェイはこののち、もう一人のメンターともいえる老女と出会います。その老女は驚くことに生前に父親のようになっていた老人と同じ言葉をジェイに言ったそうです。

その時の言葉が気になりませんか?

そう。老女は、老人と同じ言葉を一言一句違わずに言ったそうです。

「どんな時でも、何かに、誰かに、自分から関わることから逃げてはいけない。なぜなら幸せは関わり合いの中からしか生まれないのだから」

そういってジェイと老女の関係性が始まりました。このお話はまた次の機会にでも。


★スタイル探しをしない

ジェイの話を聞いていてもそうでしたし、私自身の話もそうですが、本当に困っている時に、本当に自ら求めている時に、そう言った出会いはやってきますし、逆に本心から、求めていない時には決してやってくることはないのです。

ああすれば、こうすればと頭で考えてなんとかしようとこねくり回しているうちは何も「真実」が見えてこないからですね。「真実」というのは「原理原則」に則っていて何においても芯になる、確信の部分なのですから。

探し物は探すのを諦めた時に出てくるもの(井上陽水も歌ってましたねw)

灯台下暗し(ことわざ)

答えはいつも足元に転がっている(わたしのビジネスの師匠の教え)

どの言葉をとってもそうなのですが、必死になってああだこうだしている時というのは

ものごとに反応してしまっている時

なので、良い決断はできない上に、最良の答えに行きつきにくいのですね。

ジェイも会話の中で言っていたのですが「結局いい答えというのは人との出会いがあって、すがることももがくことももうできないと良い意味で自分自身を諦めた時に降ってくるようなものなんだろうね。アジー(わたし海外でのニックネーム)」

その瞬間に何が起きていたと思う?ってきいてみたときにジェイはさらにこう付け加えて答えてくれました。

「自分のスタイルって追求してどうのかこうのかっていうのだったり、誰かから教えてもらったり、真似して作っていくものではないと思うんだよね。そのスタイルを追求するのをやめた時に出会いがあって動きが起きてきたと思うんだよ。もちろん人の良いところを取り入れていくことは大事なんだけれど、それってもうすでに自分という生き方がわかった人が更に良くなるために取り入れていくことができるものだと思う。まだ自分というものが認められてないと、何を真似ても付け焼き刃というか安易な感じで見ている周りが苦しいものになるんじゃないかと思うんだよね。いいところも悪いところも全部含めて自分っていうのがわかってないとさ、失敗を悔みすぎて自暴自棄になったりするだろう?だからね、自分はどういう人なのかとか、肩書きとか、どんな風にみられているのだろうとか、そういうことよりももっと体験して人の気持ちを痛感して、交わって初めて本当のそこにただ在るだけの自分っていうものがわかってくるというか、素の自分がわかったところから新たに積み上がっていくものだと思うんだ」

さて、このお話皆さんにはどう伝わるのでしょうか。


★スタイルは生き様

これはバリ島の師匠の話ともリンクしていたので私は心地よくジェイの話を聞いていました。師匠からは、

その人のもつスタイルというのは生き様のこと

と言われていたからです。そして生き様というのは、

懸命に生きていく中で紡がれていく人と人とのつながりが生み出すもの

だとも。

必死になって生きていこうとする中で色々なものが見えてくる、必死に取り組んでいく中で教え導いてくれる人や教典に出会うことができる。これからはもっともっと人を介さなくても物を知れる時代になるだろうが、その基本は変わらないのだよ。

インターネットの時代を見越しておられたのだなといまでは思います。スマホができている時代にもNokia製の小さい携帯電話を持つことがやっとだった師匠ですが、そういう時代を見越してどんどんと開かれていく世界を感じておられていたのでしょうか。

私が自分のクライアントたちを見ていても思う時があります。あなたは無理やりスタイルを探そうとしているけれど、そもそもスタイルとは積み重ねの上にできてくるその人をその人自身たらしめる雰囲気作りをしている何か(言葉でも服装でも仕事の仕方でも)であるから、誰かから付け焼き刃のようにこっちのいいところ、あっちのいいところと真似して取り入れようとしても取り入れられるようなものでは決してないですよ・・・・と。

それよりも、なによりも

いつ終えてしまうか分からない自分という人生を懸命に生きること

だと思っています。

こんな風にしたいなと思ったことがあるなら、徹底的にそうなれるようにやり切る、やり尽くすこと

です。

そうして人生の経験において身につけたことのある人はとても魅力的で人に与えることができるようになる人です。

テクニックという鎧で武装して、どれだけすごいだろうと威張ってもそれは大したことにはなりません。

テクニックが上書きされて、時代遅れになったらもうアウト!だからです。

スタイルは生き様

あなたの体験経験があなたの中に積もって行って出来上がり、そしてそれを外から見た別の人が「あの人のスタイルっていいね」というだけの話なんです。


**★生き様を作る読書 **

ではそんなスタイル=生き様を作るための読書はどうしたらいいのでしょうか?

ジェイとも話していたのですが、ジェイは何をもって学んでるの?と私が質問をしたところ、こんな答えが返ってきました。

「この人は素晴らしいな、素敵だなっていう人の言葉を聞くんだ。そしてその人の推薦図書を教えてもらう。その人がどんな本を読んできたかでその人の人生観やあり方が見えるところがあると思っているからね。だからアジーにも聞いたでしょう?」

確かにきかれました。どんな本が好き?って。これはわたしもエグゼクティブや出会う人出会う人に聞くのですが全く同じことを聞いてきたのでジェイと仲良くなれたのでした。

当時のパートナーがそばにいなかったそんな一人行動時間だったからできた話。片手に本を持ってデリのイートインに一人でポツンと座っていたからこそ話してもらえた話。

偶然そして、行き詰まっているときにこそ見えてくる答えは必ず出会いがもたらしてくれるのだというのを知った瞬間でした。

わたし的な生き様を作るための読書は、簡単です。

人の言葉をよく聞く

ということです。

そして相手の人にこう質問します。

あなたのように学びたいのですが何かオススメの本はありませんか?

あなたは、あなたの先生が今何を学んでいるかわかっていますか?

あなたは、あなたの尊敬する人がどんな風にして今のようになったのか知っていますか?

知っているようで知らない話たくさんあると思いますよ。

ぜひ取り入れてみてくださいね^^

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asaco@人生に効く旅と読書の処方箋
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