"思い込みが強い" に対処する

今まで何度、"思い込みが強い" とググり、そういう人の特徴として並べられた解説に、小さなショックを感じてきただろう。例えば、"主観的で視野が狭い" という耳の痛い話や、"プライドが高く人を信用していない" という、目をそらしてきた事実を突きつけられるような指摘に。

ショックもあって先日はさらに、思い込みへの対処法にも取り組んでみた。それは一言で言えば、客観的に起こった事と自分の感情とを見つめ、紐解く作業なのだが、今でも自分がどうやら思い込みのせいで苦しいようだと感じるたび、実践している。例えば今日は、母にとって、姉は私よりずっと可愛い存在なんだという、なかなか消えゆかない思いと向き合うために。

1. 事実と感情を分けて考える。
「こういう出来事があった / 自分はこう感じた」
今日の実例:姉の「コロナ対策に緑茶が有効」と言う言葉に、愛飲している紅茶を即座に緑茶に変えると言う母 / 健康のためにこうしたらいいという私のアドバイスは聞かないのに、姉の言うことには行動を変えるんだ... どうせ、私は母に信頼されていない。

2. 複数の視点を持つ(調子が悪い時は自分の良いところを、調子が良い時は気をつけないといけないことを見つけるようにする → 常に冷静になるためにバランスをとるつもりで)
今日の実例:コロナという目の前の懸念事項にまつわるアドバイスだから、反応が早かったんだろう。同じ情報が私から出たとしても、母はそれを受け入れただろう。つまり、私への信頼を疑うべき事実は見つからない。

心理学者の加藤諦三さんは『言いたいことが言えない人』で、思い込みとは人とのコミュニケーションにおいて防衛的になるために、そもそもコミュニケーションが成立していない点を指摘している。

「... 相手は自分をこう思っているだろうと言う思い込みがあるため、相手が何を言っても、思い込みに寄せた解釈をしてしまう。相手にバカにされていると思っていれば、何を言われてもバカにされたと感じる。また、会話していても失敗すまいと警戒心を強め、ものごとを先入観を持って反応してしまう。つまり、人の話をそのまま素直に聞くことができないし、そもそも自分を守ることに意識が行ってしまい、人の話を聞いていない。相手と触れ合えていない。(抜粋)」

自分の心と向き合うことが、相手と向き合うことに直結する。だからまずは自分の心を見つめて、思い込みを取り外す作業から。


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