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フランスであんず干し

梅干しならぬ、あんずを使った杏干しを仕込みました。こちらで梅が手に入らないので梅仕事は憧れながら諦めていましたが、あんずでもできると知り少しの量からやってみることに。

難点はフランスは果物も野菜も当たったり傷があるのが当たり前に売られていること。人参が折れてるとか、トマトに大きな傷があるとか、平気で買う人も多いし、一方ではしっかり見極めるためにインゲンを一本折ったり、ブドウなんか味見しちゃう強者も。とにかく、あんずもスルリときれいなものとキロ単位で出会えるかは運次第。そんな中、割ときれいなあんずを手頃な価格で並べたマルシェのスタンドを見つけ、「やった!」と興奮しつつ、しっかり選んで帰って、いい具合に熟していたので早速取り掛かったのでした。

やり方は、ネットで色々見て簡単そうだった、ジッパー付き袋を使って水分を上げ、3日干した後、保存容器で熟成する方法にしました。塩分は冷蔵庫の場所を取られたくなかったので常温保存OKと言われる18%。色々なやり方を調査しつつ、ジッパー袋や容器を買ってきてはいたけど、いいあんずに出会えたらすぐ取り掛かれた方がいいので、道具や材料の準備しておくのは大事。干す時はキッチンペーパーを敷けばいいかと思っていたのが、直前になって巻き簾があることを思い出して、ちょうどあんずが載る大きさだったのはラッキーでした。空気はきれいじゃないみたいで、窓際室内干しだったので、これぐらいが邪魔にならずによかったです。

あんずのなり口を掃除(と言ってもほとんどヘタはなかった)する作業をしていたら、昔、母と一緒にこんな作業をした光景が蘇ってきて、使っていたザルの色や、梅を掴んだ感触など思い出して懐かしんだと同時に、梅を食べてきた遺伝子が活発化してくるような、あんずを漬けるのは初めてだけど、自分の感覚を頼りにしていい気になったのが不思議。どこかで読んでいたのか、母がしていたのか、手元のレシピには書いてなかったのに、思い出したようになり口に塩を詰め込むようにしていました。

今年は1キロ2.5ユーロのを1.3キロほど買い、さらに選別して900g、16粒を漬けに回しました。あんずは梅より随分大きいのでしょうね。16粒のうち2粒は重石段階で皮が破れ、それはある程度干してからそのまま食すことに。しょっぱいけど後から果実味があってご飯と食べると美味。熟成したものはもっとまろやかになるはずと思うと楽しみ!

思ったより手軽にできたのは、量が少なかったからだなあと思います。来年は2回ぐらい作業してもいいかも。食べ進む具合で考えます。色んな方法があるみたいだし、果実の状態、天候、使う道具、お好みなどで、作り方も結果も変わるでしょうね。自分で手探りしながら我が家の杏干しができていくと思うとワクワクします。

今日も読んでくださって有難うございました!


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