最新フランス映画「ダンサーインParis」を観た感想 (※ ネタバレなし)
Bonjour !
フランスバレエアカデミーのHarukaです。
先日、9月15日(金)に日本でも公開がスタートした「ダンサーインParis」という映画を観てきました!最近は日本でもたくさんのフランス映画が公開されていて、嬉しい限りです!!
今回のブログでは、映画を観る前の印象、観た後の感想&感じたこと、そして映画から読み解く今後のバレエ界について書いていこうと思います。
ネタバレしないように頑張ります(笑)
1. あらすじ
まずは大まかなストーリーについて。Youtubeでも予告編が公開されていますので、ぜひご覧ください。
2. 映画を観る前の印象
この映画を知ったのは、日本で公開される前でした。フランスでは2023年3月にはすでに公開されており、大きな反響を呼んでいました。
この映画の監督であるCédric KLAPISCH(セドリック・クラピッシュ)はこれまでもパリ・オペラ座バレエ団エトワールのドキュメンタリーを手がけたり、パリ・オペラ座バレエ団の舞台裏を撮影したりと、ダンスに対して熱い情熱を持っている監督。憧れではなく日常のパリやフランス人を切り取り、魅せるのが上手いことでも有名な監督です。
フランス映画でパリ・オペラ座(フランス)を舞台にしたバレエのストーリー、しかもセドリック監督!4拍子が揃ったこの映画は絶対に観ないと!と意気込んでいました(笑)
3. 映画を観た後の感想 : ここがすごかった!
実際に映画を観た感想は。。。良すぎる!めっちゃ良い映画!!良かった所や感動したシーンがたくさんありすぎて、絞りきれませんが、全て書くと1万文字を超えそうなので…5つに絞ります。
リアルすぎるパリ・オペラ座の舞台裏
→ パリ・オペラ座ないで実際に撮影された映画なので、舞台裏の慌ただしさや衣装チェンジなどは本番そのもの。女優並みの演技力
→ えっ?女優さん?と思うほどの演技力。本職がダンサーということを忘れてしまうぐらいの自然な演技に引き込まれる。存在感溢れるキャラクター
→ どのキャラクターにもそれぞれの人生背景やストーリーが描かれており、脇役はいない!と思うほどそれぞれの個性が際立っていた。迫力満点のダンスシーン
→ 本物のダンサーが演じるからこそ感じるダンスシーンの迫力。息遣いから肉体美までとにかく圧巻。フランス人の人生観
→ セリフ一つ一つにフランス人の人生観が詰まっており、流れていくフランスの風景を眺めていると擬似的にフランスに住んでいるかのよう。
4. 映画から読み解く今後のバレエ界
予告編を見た時から感じていたのはバレエ界は徐々にクラシックからコンテンポラリーが主流になってきているということ。◯◯バレエ団だからクラシックメイン、◯◯カンパニーだからコンテンポラリーというようなダンスのジャンルの垣根がなくなってきた、と言った方が良いかもしれません。
じゃあクラシックはもう踊らなくても良いのか?というとそういうわけではなく。クラシックも踊れるダンサーだからこそコンテンポラリーで活きる良さがあると思います(リズム感やバランス感覚など)。バレエは全てのダンスの基礎と言われています。今後のバレエ界ではこの映画で初主役を演じたMarion Barbeau(マリオン・バルボー)のようなクラシックもコンテンポラリーも踊れるダンサーは最強!!
日本のバレエ界もその波に乗っていけるかどうか、が大きなポイントになってくるかなと思います。日本とフランスではコンテンポラリーに対する考え方や捉え方が違います。日本人は古典作品よりも分かりにくいコンテンポラリーに対して踊る人も観る人も苦手意識を抱いているように思います。
クラシックだけにこだわらず、クラシックとコンテンポラリーをうまく融合させた作品やコンテンポラリークラスがあるバレエ教室などが今後広まっていくと良いなと個人的には感じています。
5. まとめ
映画を最後に観たのはいつ?と思うほど久しぶりの映画でしたが、とっても良い映画に出会えました!
ダンサーはケガをするリスクと常に隣り合わせ。どんなに注意をしていてもふっと気が緩んだ時にケガをしてしまうことも。ケガをすればしばらく踊れない時期が続きます。踊ることができないブランク期間はダンサーが最も恐れるもの。映画内の主人公、エリーズのように、キャリアを諦め、全く別の人生を歩む必要があることも。
ダンスを超えて新しいことにチャレンジすることの大切さや「いまを生きることで、未来が開く」そんなことを教えてくれた映画でもありました。
機会があれば皆様もぜひご覧ください!オススメです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
それでは、à bientôt !