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外国語学習を継続するコツは「自分はまだ飽きていない」と言い聞かせ続けること

フランス語学習に限らず、語学なんてものは人生においてやめない限りずっと続くわけで、ずっと続けてさえいれば少なからず上達はしていきます。
たとえ、それがカメのようなスピードだったとしても🐢

常識的に考えて、トライアスロンやボクシングは死ぬまで趣味として続けるなんて毛頭ムリな話だけど、まぁそれらに比べたら語学はたぶんギリギリまでできるんじゃないだろうか。

まぁ……でも、続けるって本当にむずかしいです。
だって好きなことじゃないと、そもそも続けられないから。

そう考えると、人生において重要なことは「継続するための規律あるルーティン」を身につけることなんじゃなくて、案外「好きなものを見つけるための内省」の方だったりするんじゃないのか。

いや、だから……
それが本当にむずかしいって話ですよね🐇

昔のYouTube広告にあった「好きなことで、生きていく」とか、「好きを仕事に」みたいな流れがここ最近ずっとあるけど、一方でこれによって「好きなことが分かりません」という若者も大量発生させてしまっている。

幸か不幸か、テクノロジーの発展がその困難さに拍車をかける。
自分の好きなことはなんなんだろうと思案し続けた挙句、たとえ「好きかもしれないもの」が見つかったとしても、自分よりもっと詳しかったりその楽しみを知っていたりする「本当に好きなもの」を見つけた人をSNSで見て、やっぱり自分はこれじゃないと思い直す。

そうやって自分の「本当に好きなもの」が何なのかわからないまま、いろんなものに挑戦しては諦め、最終的にみんなが「今やっておいた方がいいもの」に落ち着きがちになる。
例を挙げたらより陳腐さが増すけど、プログラミングとか、動画編集とか。新NISAとか、TOEICとか。

いや、待て。

たぶん大切なことは「飽きていないふり」をする力なんじゃないのか。

どんなに好きなことを見つけても普通人は飽きるし、何事も見つけたその瞬間からいきなりどハマりするということはなかなかない。

それでも嫌じゃないことを続けていくと、知らない間に人よりも詳しくなり成長を感じちゃったりして、もしかしたら好きなのでは?と騙され始める。

完全に自分を騙して飽きてないふりをして、そこからおもしろい要素を無理やり見つけ出し、論理武装してまずは自分を納得させる。そうやって続けていくことによって、「自分の好きなこと」を人は育てていくのだと思う。

天職を見つけたと思われるようなアスリートだって、一流の選手は3歳とか4歳ぐらいでその競技を始めているから、これが本当に好きなことなのだろうか、などと幼少期に自問したことはないはずだ。
でも、ひとたびメダルを取れば、「この競技に出会えてよかった」などと口を揃えて言う。

いやおまえ、ホンマか?

つまるところ、自分の「好きなこと」は自分の中に眠っていてそれを掘り起こせるはずという固定概念を捨て、すでに落ちている「そこまで嫌じゃないこと」を拾い上げて、飽きていないふりをしながら育てていくことが重要なんじゃないか。

エーリッヒ・フロム大師匠も言っておられます。
人間が自分で意味を与えないかぎり、人生には意味がない」。

彼によると、愛は技術らしいです。
(エーリッヒ・フロム『愛するということ』参照)

Je suis d'accord avec lui.

ハタチでフランス語に出会って、約10年。
もういい加減飽きたけれど。

ほいじゃまた🐇

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