『恋に至る病』感想と考察
今回は斜線堂有紀先生の『恋に至る病』を考察していきたいと思います。
あらすじを書いたり纏めたりするのは苦手なので、この作品を読んだ方と共有するための文章として書かせていただきますね。
かなりネタバレありますのでご注意ください。
まず私は「景は自分の欲望のために宮嶺を洗脳していた」のでは無く「宮嶺を愛していたからこそ洗脳すること自体が欲望だった」という読み取り方をしました。
最後の消しゴムの描写、小学生の頃の話から読み取れるように、好きな人に消しゴムを貰ったら両思いになれる というものに憧れて景が宮峰の消しゴムを取ってしまった
と考えている人もいるそうですが、私はそっちの受け取り方では無いので反対意見に批判的な方はすみません。
宮嶺が転校してきたところから既に景の恋は始まっていると考えています。もはや昔会ったことがあると言うのが嘘 ということが嘘なのではないかと思うまであります。
そのため、宮嶺が虐められるように仕向け、消しゴムなどを盗んでいたのでは無いか。
いじめを薦めている ということが誰にもバレることなく宮嶺虐めを発生させ、その犯人を殺し、宮嶺に罪悪感と愛情を植え付け、ブルーモルフォなるものを作る という所まで全て景の思惑である。
と私は考えてます。
小学生の頃 女の子の凧を景が隠したのも事実で、そうすれば宮嶺がさらに自分を好いてくれるのでは無いかと考えたから と読み取りました。
罪を宮嶺に被らせようとしたのも、「自分が助かりたいから宮嶺が罪を被るように誘導した」のではなく 「宮嶺は罪を被ってくれるほど自分のことを愛している」と知りたかった。まさに狂愛なのではないかと。