オンラインで国語を教えるにはどうする?
このコロナ禍で、オンラインをいろいろいろいろ試行錯誤しました。
特に困ったのが……国語!です!
オンラインで国語を教える際の「困った」
LINEで学習相談を受け付けていた際、国語を教えてほしい!と連絡がきました。教科書のお話の部分とプリントの問題部分の写真が送られてきて、それを読んで答えました。
後日、その問題本文のお話が収録されている本が発売されたので、「おっ」と思って読んでみて……ひっくり返りました。
「つ、つづきがある〜!?」
これ、登場人物ふたりのそれぞれの視点で語られているお話で、私が画像で見たのは片方の人物の方だけだったんです。
尋ねられた問題にそこは関係なかったとはいえ、なんだか変だな〜と思っていたのです。なるほど!と思ったのですが、同時に「こわっ!」ともなりました。読み違えて間違った答えを教えてしまうこともあるからです。
別の子ども相手のときも、国語のワークの問題を教えてほしいと送られてきたときに、画像が11枚送られてきたことがありました(笑)。教科書7ページの物語にワーク4ページ!
まず、それが縦横逆になっているのを直したりてんやわんや。
(3)の問題を教えてほしいと言われ、ヒントに(1)と(2)をまとめよう、と書いてあったけれど(1)と(2)の画像が見当たらない!となったり(結局、送ったよ〜と言われて見返したらありました)。
ヒントがなければ(1)と(2)を無視して答えを構築してしまうかも。もちろんあくまでヒントなので似たようなものにはなるだろうけれども……。
オンラインだと、必要な情報を取捨選択するのが子ども側なので、そこが欠けてしまっている可能性があるのです。
(逆にいえば、そこが足りないからこそ解けないのかもしれなくて、もしかして解くためのピースが揃っていないのでは?と指摘してみるとあっさりと解けることもあって、それはそれで学びではあったかも)
正しく送ってくれても、画像の多さなどに混乱しているうちにこちら側が正しく受け取れない場合も、ある……。
また、感想を書くのを手伝ってほしいと言われた場合。
教科書に載ってるものって、古いものもあるので画像を送ってもらわなくても青空文庫で読める場合もありました。
なので、しばらくふたりで黙読。
でも、青空文庫って文体が古いんですよね。教科書の方がリライズされているのでしょうけど。
たまに本文そのまま言ってるのに話が噛み合わなかったり。
また、ビデオ通話で子どもが教科書を映してくれて解説してほしい!ということもありました。
が、画像が荒い!ピントがなかなか合わない!
そして、解説をメモしてくれているのですが……教科書を映すのに精一杯なので手元が映せず、漢字ミスなどに気づけない!
これも困ってしまいました。
「困った」を解消するには?
個人的にどうしたら理想的な「オンライン国語」をできるのかを考えました。
自分としては、画面を共有し、本文の文章に書き込みをしつつ、音声で解説をしたいです。
リアルなら目の前でやってみせればよいのですが……。
例えば、こんな感じの本文があったとします(私が書いたお話の抜粋です。中途半端だったり、作題が甘いのは素人なので見逃してください)。
傍線部1の、「白衣の機能性」とはどのようなことか。箇条書きでふたつ書きなさい。
のような問題があったとします。
そうするとこんな感じでしゃべりつつ線を引きたい。
「本文から機能性について書いてあるところを探そう!……そう、コーヒーをこぼしても全身を守ってくれる、と汚れても簡単に洗える、というところだよね。そしてどのような『こと』だから最後にことをつけて答える。これで完成だ!」
しゃべりだけでも伝わるとは思うのですが、やっぱり「自分が解くときのイメージ」をしてほしい。そのためには目の前で線を引いたほうがわかりやすいと思うんですよね。
本当は問題文の「どうのようなこと」にも線を引きたい!
でも、本文だけで問題文が映っていない状態なので、⭐︎を書いてポイントとして残しました。
また、
傍線部2の「やっぱり変な人かもしれない」について、「ぼく」がそう思った理由を、次のまとめた文にあてはまる言葉を答えなさい。
喫茶店のマスターは、①( )で、しかも喫茶店のカウンターには
②( )が並んでいたから。
のような問題があったとします。
そうするとこう。
「穴埋め問題は、問題文をよく見よう。まずは②『カウンターには』とあるから本文でカウンターについて書いてあるところを探す。そうすると……置いてあるものがいろいろと書いてある。でも、ナプキンやメニューはカウンターにあって当たり前だから変にはならないよね。だから……そう!『ビーカーや試験官』だ!でも「ぼく」、やっぱりって言ってるんだ。変なポイントは他にもある。変な人って言ってるところが他にもあるよ……そう、真ん中より左側に!あるね!じゃあ、このときの変ポイントは?……そう、白衣姿、だね!」
みたいな。
穴埋めなので比較的簡単にできるのですが、これ、穴埋めじゃなくて
「ぼく」が喫茶店のマスターを「変な人」と思った理由を書きなさい。
なんて問題の場合もあると思うんですよね。
「書きなさい」問題になっても自力で書ける力が身につくように解説をしたいから、「やっぱり」に引っかかったり、「変な人」という部分に注目してもらえるような言い方を心がけたい!
これでこの画像を本人に保存してもらえば、見返したときにポイントがわかるようになるのでは、自身の思考整理につながるのではと思ったりします。
ですがそのためには、本文の画像が必要です。画面共有ならピント問題等も解消されるはず。
デジタル教科書簡易版が欲しい!
これは私のいる地域で使っている中学校国語教科書、光村出版社の、デジタル教科書の機能についての説明ページ。
めっちゃ多機能!ステキ!と思います。思うんですが。
ここまでいらないんです!
書き込めればいいのでシンプルに全ページのPDFの簡易版、安価でとかないんですか……!?どうして……!?
(加えて簡易版団体用フリーライセンス契約とかあると嬉しいです……)
デジタルにするからと言っていきなり多機能じゃなくてもいいと思うのです。
テストは未だに紙だから、紙のテストを解くための思考整理術をオンラインでわかりやすく!教えたいのに!
それとも、デジタル教科書が普及したらテストもデジタルになる……?その方がやりやすい子もいるかも……。答えをなぞるとか……。
今は送ってもらった画像でなんとか頑張るしかないのかな。
というわけでいろいろオンライン試行錯誤中です。