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「Nintendo KYOTO」で脳がバグった話

仕事を退職していくばくかの有給消化ができたので、母親と京都・滋賀に旅行に行くことにした。

厳かな神社と仏閣を巡り、買ったばかりのミラーレスカメラで写真を撮ったりした。所有者の知識不足のせいで、カメラがその本領を全く発揮できてない気がするが、ひとまず旅自体も撮影自体もとても楽しい。

そんな旅の途中、四条河原町をぽてぽてと歩いていたら、高島屋の看板とともに見逃せない光景が目に飛び込んできた。


土管からマリオ……!?


図らずも、任天堂直営オフィシャルショップ「Nintendo KYOTO」の目の前を歩いていたのである。

そんなものを見せられて、選択肢はひとつである。母親(非オタク)に懇願して、神社・仏閣巡りの間に「Nintendo KYOTO」の予定をぶち込んだ。しかも、神奈川県在住にも関わらず、まさかの京都にて<任天堂直営ショップ初来店>をかます。人生って不思議ね。ふふふ。

「30歳を過ぎてまだゲームなの?」という母親の目線を受けつつも、高島屋店内をずいずい進む。すまん、母。娘は「ティアキン」のプレイ画像を3278枚スクショする、ゴリゴリのオタクなんだ。

「Nintendo KYOTO」がある7階までの直通のエレベーターが見つからなかったため、まずは6階を目指す。6階はバレンタイン特別展が開催されており、たくさんのキラキラしたチョコレートが並んでいた。しかし、それらのディスプレイに目もくれず、颯爽とお目当ての7階へ向かう。

すまん、夫。妻はバレンタインよりも、眼の前のニンテンドーが大切なんだ。まぁ、夫はそんなにチョコレートが好きではないので、あまり気にすることはなさそうだが(毎年プレゼントしては、私が完食する。それでいいのか)

エスカレーターを登るとそこにはーー。

Nintendo KYOTO!!!!!


もしかして、ここが噂に聞く“楽園”ーー?


ここが”幸せ“が具現化した場所ーー?


マリオ、ピクミン、スプラトゥーン、ゼルダの伝説、あつ森……。公式による素晴らしいグッズの数々が、所狭しと眼前に並んでいる。

マリオコーナーはぬいぐるみが充実。全部かわいい。
パステルカラーを基調としたグッズが並ぶあつ森エリア。全部かわいい。
ゼルダの伝説コーナー。神。

どうして神は人間に目を2つしか付けなかったのだろう。4つくらい付けても、バチは当たらなかったのでは?だって、そこに並ぶ数々のステキなお宝を把握するには、目が足りない。

何度も何度も同じ場所を行ったり来たりしながら、ゲーム内に登場するキャラクターが描かれたグッズ、あのアイテムをモチーフにしたアクセサリーやチャーム、そこから更にイメージを膨らませた実用品の数々を眺め続ける。そんな場所に足を踏み入れたとき、人はどうなるか。

答えは簡単、脳がバグる。

さらに言うと、金銭感覚がバグる。

あんなに慎重に目標を立てて「一番くじ」を引いていた人間が、手にいっぱいのアイテムを抱えて、店内を右往左往している。私を見かけた定員さんが、店内移動用のクリアバッグをノータイムで差し出してくれた。ありがとう、やさしい。今この瞬間、私たちは間違いなく同士。

満杯になったクリアバックを抱えてレジの待機列に並ぶ。そこには、海外からの観光客と思われる人たちもたくさんいて、でも「任天堂が好き」という同じ気持ちを持った人だと分かる。だって並んでる人たちの、ほくほくした笑顔がとても印象的だった。

レジの壁もめちゃくちゃ任天堂

お会計の瞬間だけ一瞬半目(現実から目を背ける)になるが、好きなものを購入する瞬間はとても嬉しいものだ。ちなみに、隣の母親の会計を見ると、私を上回る購入金額だった。「Nintendo KYOTO」は、非オタクの金銭感覚すらもバグらせるのかと驚愕した。

クレジットカードの読み込み中、店員さんが「レジによってお渡しする袋と、レシート裏面の柄が違うんですよ」と教えてくれた。私が並んだ列は、ショップバッグがゼルダの伝説のリンク、レシートの裏面がハイラル王家のマークだった。うれしい……。

ちなみに戦利品(一部抜粋)はこんな感じ。ホテルに戻って早々に部屋で撮影していたら、母親が怪訝な顔をしていたので、「オタクはすぐ戦利品を撮りたがるんだよ」と教えてあげた。

たぬき開発のマウスパッドとタオルとカラビナ。
かわいいがすぎるな。
クリアファイルとamiiboとピンズ。
ハートの器とハイラルの盾がうれしい。
右上はゲームの紹介パンフレット。

京都まで行ってamiiboを買う自分に「それでいいのか」と自問自答をしまくり、結局買った。実物を見たら欲しくなったので仕方がない。それに京都は任天堂本社がある土地だし。そう考えれば、amiiboだって、胸を張って“立派な京都土産”と言っていいのではないか(そうだろうか)。

それにしても、オタクだけでなく非オタクの金銭感覚をもバグらせる「Nintendo KYOTO」、恐ろしい子……。KYOTOほか、TOKYO、OSAKAもあるので、ご興味のある人はぜひ訪れてみてほしい。いや、訪れるべきだとお伝えする。



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