相続:最高の相続対策とは。
おひとりさま・LGBTsの方向けのお話しです。
【シリーズ 相続】
親とは違うということ。
最高の相続対策とは。
親子になるか、他人のままか。
親子になる。~養子縁組~
子が先に旅立つとき。~養子縁組~
子が親を見送るとき。~養子縁組~
すべてを遺せない?!遺留分について。~遺言~
最後のラブレターを書こう。~遺言~
最高の相続対策について、結論からお話ししますと…
相続する人たちの仲がいいこと
これに限るなと私は思っています。
相続する人とは、法定相続人である亡くなった方(以降お相手と表現)の配偶者・子供(孫)・両親(直系尊属)・兄弟姉妹+遺言で相続される人(受贈者)です。
これについては、多くの方が、気にすることのないことなのですが、私たちはそうはいきません。
仲が悪いとか以前の問題で…
まず、大多数の婚姻してるカップルにはないことですが、LGBTs当事者同士のカップルの場合、仲の良し悪し以前の問題で、お相手の家族が、残されたパートナーの存在を知らないことがままあります。
・お相手がLGBTs当事者ということを家族に隠していた
・お相手と家族が不仲により長期間音信不通、疎遠だった
・パートナーとして、お相手家族に紹介されていない
LGBTs当事者の方なら、大概どれかに当てはまるのではないでしょうか、で、どれかに当てはまっているということは、お相手の家族はパートナーの存在を知らないことになります。
では、遺産相続時にパートナーが現れた時、お相手家族はどのような現実に直面するでしょうか。
・お相手がLGBTs当事者だったことに気づかされる
・お相手のパートナーの存在がいきなり明らかになる
・いきなり現れたパートナーに遺産が持っていかれる
こういう現実が、亡くなった悲しみと同時に発生するため、お相手家族とパートナーの関係性が悪化し、相続問題がこじれがちになるわけです。
まあ、そりゃそうですよね、お相手家族からしたら、パートナーがいきなり現れて、何者?!ってなりますよね、そんな人と円満に遺産分割できるかというと、まあ難しいだろうなと推測しやすいわけです。
養子縁組でも遺贈(遺言)でも遺産が放棄ができる
詳細は、後日改めてお話ししますが、LGBTs当事者・おひとりさまの遺産相続対策には、代表的な2つの対策として【養子縁組】と【遺言作成】があります。
どちらの対策も、お相手遺産の全額をパートナーへ遺すことができず、お相手家族が遺産に対し一定の権利を持つ場合があります。
現金なら、一定の権利分をお相手家族に渡せばいいのですが、遺産が一緒に住んでいた不動産だった場合はどうでしょう。お相手家族に渡る権利分を現金で買い取れない(支払えない)場合、一緒に住んでいた不動産を売却しなければなりません。
なお、このような遺産の権利は放棄することが可能で、放棄は権利を持っている人が自由に行えるため、仲がいいと放棄してもらいやすいということになります。
このケースでも、お相手家族が不動産の権利分を放棄してくれれば、お相手の権利分を現金で買い取れなくても、残されたパートナーに不動産が相続されるわけです。
私たちの最高の相続対策とは
お相手家族とLGBTs当事者との関係性は、上述の通り悪くなりがちです。そのため、お相手家族分の遺産を放棄してもらえる可能性も低くなり、お相手が遺してくれたものを遺せないトラブルが発生しやすくなります。
悲しいことですが、私たちにとってお相手家族との仲をよくするということは非常に困難なため、私たちの最高の相続対策は、放棄してもらえないという最悪のケースを想定し、遺す準備を行うしかありません。
なお、遺す準備を行うには、お金や財産についてパートナーと十分話し合う必要があります。婚姻できないLGBTs当事者の同士のカップルの場合、お金や財産について話し合うことが難しかったり、パートナー間で、遺すことについて考え方の違いがある可能性があります。
この人に遺したい…そう想われたときから、時間をかけて、思いやりをもって、話し合いを重ねていただければよいかと思います。どんな問題も仲が良ければ大概は解決するものですからね。
最後まで読んでいただき、まことにありがとうございます。もし何かご質問等ありましたら、お気軽にコメントくださいね!!
快惺事務所では、同性パートナーや法定相続人以外に財産を遺すことについて、ご相談を承っております。ご興味ある方は以下のリンクから快惺事務所WEBまでお越しくださいますと幸いです。
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