株の相談あるある。『とりあえずNISAやりたいんですけど、どうしたらいいですか』
株始めたいんだけど、どうやったらいいですか?
といった相談、結構あります。
株を買う方法を説明するのであれば、よくあるマニュアル通りに「まずどこかの証券口座を開かないと何も始まらないからとりあえず証券口座を開いたらどうですか?マイナンバーカードがあればネットですぐ開けますよ。」となります。
本当にただ株を買ってみたいのであれば、無料で『株のはじめかた』という記事や本はたくさんあります。やる気があればネット検索すればいい話なので、わざわざFPに相談しなくてもいいわけです。
ではなぜ相談するのか?
証券口座の開き方を聞きたいわけではないんですね。
・いくらを予算にして、どういった投資をすればよいかわからない。
・自分に合ったポートフォリオがわかならない。
・そもそも投資について理解していないけど、周りから『まだNISAやってないの?もったいなからやりなよ』と勧められたので。
・預金しておくのはリスクだと言われたから
といった理由ではないでしょうか。
投資にはリスクが必ず付いて回るので、しっかりリスクを理解しないままとりあえず株取引をすることはおすすめできません。
そもそも、FPにどの株を買えばいいのか、どこの投資信託を買えばいいのか教えてもらうことはできません。個別具体的な金融商品に関する助言はできないことになっています。
STEP1 資産運用の目的は何か?
『友人に投資した方がいいと勧められたから』『みんなやっているから、お得な制度らしいから活用したい』ではなくて、もっと大枠で何の目的で自分が資産を運用したいのかを考え、それを見失わないようにします。
<質問>
・なぜ株を始めようと思ったのですか?
・具体的な目標はありますか?
ケース⑴「30年後の老後資金を今から貯めておきたい」
ケース⑵「余剰資金が預金口座に1000万あるので運用したい」
毎月コツコツ積み立てていくのか、今手元にある資金で個別株を買っていくのか、など、投資方法が変わってきます。
なぜ投資をしたいのか、ハッキリしない場合は、もっと全体的なところや、別の角度から「何をやりたかったんだっけ?」を考えてみます。
<質問>
・自分の理想のライフプランをイメージしたとき、目標や経済的不安はありますか?(憧れているハイブランドのバッグが欲しい、老後が心配、など)
このステップで、パーソナルファイナンスについてもっと考えたい場合は、
ライフプラン(転職、結婚、出産、子供の進学、退職、など)
キャッシュフロー表(現在から今後の収入と支出予測)
バランスシート(現在の資産やローンなどの整理)
を作ってみることをおすすめします。
STEP2 リスク許容度を知る
いくら投資に回せるのか、どういった運用をするのか、投資のマインドセット、などに関わってきます。年齢や年収、家族構成、健康状態によって生活防衛金や投資に回せる金額も変わってきます。
お金は感情と密接に関係しています。
価値観もひとそれぞれです。
FPとしては、生活防衛金は預金口座に残していくことをすすめたいので、家計の状況によっては「とりあえずNISA枠を満額使っておこう」という考え方はNGです。必ずリスクがあることを理解した上で、いくら投資に回せるのか、どういった投資ならストレスなく続けられるか、を考えなければいけません。
こういったことは、他人に教えてもらうのではなく、FPにアドバイスをもらいながら自分で考えてみる方が実生活に紐付けやすく、結果として行動を起こしやすくなります。
場合によっては投資を始めるよりも、まずは支出を抑える or 収入を増やす方が優先順位が高いかもしれない、、、と気がつくこともあります。
(次回に続く)
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