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【おすすめ書籍】おとなのマネー教養本

*おすすめ本を紹介しています。


『ファイナンシャル・セラピー: 「お金の不安」をやわらげる科学的な方法』

 ー 上原千華子、2023年、日本能率協会マネジメントセンター

ファイナンシャルセラピーとは、心理学を取り入れてお金との向き合い方を
考えていく、金融×心理学の新しい分野です。業界で有名な著者が書いていて、分かりやすくいうと、パーソナルファイナンスに関しての本。

特徴的なのは『将来を想像してみましょう、キャッシュフロー表を作りましょう、ライフイベント表を作りましょう』という正攻法的なパーソナルファイナンスの話の前に、『お金に対してどういった感情を持っているのか』を探り、その感情が普段の行動の根源にあることを認識し、向き合うことでよりより家計管理や生活設計ができるため、普段の行動に繋げやすい。
すぐに実践できる質問形式のワークがついているので取り組みやすい。

『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』

 ー ビル・パーキンス、2020年、ダイヤモンド社

ある程度生活に余裕がある前提で書かれてはいるものの、「今しかできない経験のために使えるお金を無駄に溜め込んでいる人」が世の中には想像以上に多いことに着目して、そういう人へ向けてのメッセージがたくさん書かれている。
ただただ蓄えるだけではなく、何のために蓄えるのが重要であるというメッセージには強く同意したい。
実在する人のエピソードや著者の経験談を交えているので自分に当てはめて想像しやすい。Die with Zeroの考えをすぐに取り入れられるよう、質問形式のワークが各章についているので実践しやすい形式になっている。

【20〜30代に響くポイント】
筆者曰く、気力や体力を考えると、お金の価値を最大できる年齢は26歳〜35歳(第5章)。この頃にしかできない経験をせずに、必要以上に将来のために溜め込むのはいかがなものか。
例えば、70歳になってからバックパッカーで世界一周をするのはきついだろう。そして歳をとるにつれて、何かを楽しむ、もしくは何かに挑戦する意欲も減っていくという。

【中年層に響くポイント】
上と同様、やりたいことを忘れてはいないだろうか。
タイミングを逃す前に、やりたいことをやろう。

【シニア層に響くポイント】
お金の価値は老年期よりも中年期の方が最大化できる。自分の子供に相続させるのであれば、若いうちに譲ってしまった方が有効活用できる。子供にお金を残さないのではなくて、子供にお金を残すなら自分が死ぬのを待たずに早いうちに贈与して有効に使ってもらおうという話で、つまりは相続させたいお金と、偶然相続させることになるお金を分けるべきである(第5章)。

『企業ファイナンス入門講座―ビジネスの意思決定に役立つ財務戦略の基本』

 ー 保田隆明、2008年、ダイヤモンド社

少し古い本ですが、とにかく読みやすい。株式投資をやっている人、もしくはこれから始める人に是非読んでほしい本。
企業側の視点で、企業成長・ビジネス伸長のための資金調達、IR対策などがシンプルだけど詳しく書かれている。もともと講義だったものを1冊に集録してあるので、初心者に分かりやすく、体系的にまとめられていて知識が深まる。
トレードや資産運用の本はたくさんあるが、銘柄選びのポイントや手法についてのものがほとんどである。
そういえば株式って何だっけ?
そもそもなぜ企業は株式を発行し、上場を目指すのか?
普段、根本的なことをあまり理解せずになんとなく投資を始めた人は一度読んでみてほしい本です。

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