日本の当たり前は世界の当たり前ではない。先進国40年間のインフレを比較して分かったこと!
デフレとはお金の価値が上がっていくこと
日本は長年物価が上がらない、むしろ物価が下がっていくデフレーション(デフレ)が続いていました。
物価が下がるということは、お金の価値がモノの価値に対して上がることを意味します。
例えば、昨年100円だったペットボトルのお水が、今年は99円で買える。100円で1円のおつりがくる、という状態です。
その逆がインフレーション(インフレ)です。モノの価格が上がっていき、お金の価値が下がる状態です。
日本133、米国321、イタリア511
デフレは何もしなくても、お金の価値が自然と上がっていきます。これが1995年以降最近までの日本の状況でした。
では世界各国はどうでしょうか? 同じ先進国であるG7の状況をみてみましょう。
1980年を物価水準を100とした場合、約40年後の2021年はどうなっているかというと、
日本 137
ドイツ 222
フランス 300
カナダ 316
米国 321
英国 353
そして、イタリアはなんと511
(IMF World Economic Outlookより筆者作成)
日本はこの約40年間、物価は37%しか上昇していませんが、先進各国は2~5倍以上物価が上昇しているのです。
日本人はあまりにもこの「物価は上がらない」という状況に慣れてしまいました。「インフレは日本には関係ない」という錯覚に陥っているようにも感じられます。
だから、ほとんど利息のつかない預貯金にお金をいれっぱなしにしていても、それをリスクとは感じないのでしょう。
ただ、このような状態だったのは、先進国でも日本だけ。これは事実です。
海外では、現預金のまま40年間ほっておいたら、その価値が半分~5分の1以下に下落していることになります。これは恐ろしいですよね。
預貯金も金融商品のひとつです。リスクがないわけではありません。
お金の価値は上がることもあれば、下がることもあるのです。
インフレ、円安に強い資産に分散することが大切
今、日本では目標インフレ率を2%として、国は緩やかなインフレを目指しています。
今後日本が世界水準に近づいていくのか、注視していく必要があります。
そして、日本でも世界各国と同じようにインフレが起こるようになれば、インフレに強い資産を保有するという、資産分散の考え方がより重要になってくるでしょう。
では、インフレに強い資産とはどのようなものなのでしょうか?
それは、株式や不動産といった、インフレが起こったときに、同じように価格が上がっていく資産になります。
また、インフレが起こると、通常、その国の通貨の価値も下がります。日本でインフレが起こったら円安に進む可能性があるのです。
では、円安に備えるにはどうすればよいのでしょうか?
一つの方法としては、世界の基軸通貨である米ドル建ての資産を保有する、ということになります。
資産価値を守るためにも、資産分散はとても重要です。逆に資産分散をしていなければ、インフレや円安が起こったときに、資産価値を大きく目減りさせてしまう可能性があるということです。
この40年間、先進国(G7)の中で、インフレが起こらなかったのは日本だけという事実。
ただ、グローバル化が進んだ今、この特殊な状況が今まで同様に続くとは考えられません。
あなたも今一度、自分の資産の持ち方を考えてみませんか?
【まとめ】
・インフレとはお金の価値が下がること。デフレとはお金の価値が上がること
・過去40年間、日本の物価は37%しか上昇していない
・過去40年間、他の先進国では2~5倍以上、物価が上昇している
・日本政府は穏やかな物価上昇を目指している
・資産分散で物価上昇や円安に備えることが大事
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