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ドン・キホーテが外国人観光客に人気の理由

世界的シンガー、ブルーノマーズがドンキのCMに出たというニュースを読んだ。なんでも彼は以前からドンキのファンで、CMのプロデュース、オリジナルソングの制作、全て自身で行ったという。

私はずっとブルーノマーズが好きで、特にUptown Funkのミュージックビデオが大好きだ。コメディ要素があるリズミカルなビデオで、ブルーノマーズの歌声にもピッタリだ。

このドンキのCMも、そんな彼の良さがそのまま生かされていて、Uptown Funkの時のように、クスッと笑える仕上がりになっている。

ブルーノマーズが実際に日本でお菓子を買いに行った時ビデオを回していて、それを参考に作ったのだそう。
「ドンキイクヨ」とブルーノマーズの声がなんか楽しい。


近ごろ日本には外国人観光客がたくさんやって来ている。ドン・キホーテは日本人にも人気のお店だが、特に外国人に大人気なのには理由があると私は思っている。


日本でしかできないサービス『雑多なのにきれい』

現在は2024年の8月。ちょうど5ヶ月前の春頃、イギリス人の夫の友人がイギリスから遊びに来ていた。私達の家に来る前、東京で夫と二人で観光していて、その時夫の友人はドンキの虜になったのだという。

浅草のホテルに泊まっていて、近くにドンキがあり、滞在中何度も2人で行ったらしい。

浅草のドンキ

深夜でも開いていて、中はまるでおもちゃ箱をひっくり返したような、雑多なレイアウト。お菓子、コスメ、お酒、あらゆる雑貨。なんでも買える。モノによってはけっこう安くてお買い得。

「ごちゃごちゃたくさんの物が売っていて、夜も開いていて、ワクワクする。だけどきれいにレイアウトしてある」

確かにシンプルなようでいて、海外では難しいと思われるサービス。日本だからこそできるサービスなのだ。

なぜなら日本人は、たとえ雑多な場所に行っても、ある程度きれいに使う。それ以上その場所を荒らすようなことは、基本的にしないだろう。

「イギリスでドンキみたいな場所があったら、めちゃくちゃに荒れると思うよ」

夫と友人、二人のイギリス人がそろって言う。

「安いところ、雑然としたレイアウトのところ、夜中も開いている店は、客によって荒らされることが多いよね」

と言うのだ。

「日本だからこんな店ができるんだよ。すごく楽しいよね、安く買えてお得だし。お土産を選ぶのにぴったりの店だよ」

なるほど。そんな側面があったのか、と私は思った。確かにイギリスで、リーズナブルな服のチェーンPrimarkに行った時、服が床にも散乱していたことがあった。

「すでに雑然としている場所は、さらに散らかしたって良い」

と、はっきり思っているわけではないにしろ、そういう心理や習性が働いても仕方がないのかもしれない。

けれど日本のドンキは違う。
『安い、雑然としている、夜も開いている、それなのにきれい』
この条件が揃うのは、日本で、ドンキでなければならないのかもしれない。

改めてブルーノマーズのCM映像を観てみると、確かにそんな『日本ならではの良さ』が表現されているような気がする。

店の中を見てワクワクしながら歩く気持ちや、ラストでピースをして日本を楽しんでいる気持ちも表現されている。(ピースは欧米人はやらない文化)

これからも外国人観光客に人気のドンキでいてほしい。

もちろんブルーノマーズにも。

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