都市型ウェルビーイング考察記 その1:瞑想スタジオMedicha体験記
ウェルビーイング。
身体的、精神的、社会的に満たされていることを指す。
働くことも、それ以外も、21世紀はこの価値観に大きくシフトしつつある。
このnoteは個人的な知的好奇心や感覚を言語化し、備忘録としてコレクティブナレッジ化するために記す。
先日、東京は南青山にある、没入型のメディテーションスタジオ"Medicha"(メディーチャ)にいってきた。
Medichaは、南青山に佇む没入体験型のメディテーションスタジオです。
メディテーションにアートと煎茶文化を融合することで、感情と思考のデトックス効果を高め、
「自分に余白をつくる贅沢な時間」をお過ごしいただけます。
Medichaをあなたのライフスタイルに取り入れることで、もっとあなたらしく、軽快な日々を過ごしてみませんか?
デジタルデバイスを手放し、情報を削ぎ落とされた空間で内面に意識を移す。
ガイド付きの瞑想によりテーマに応じた精神状態に持っていき、最期にお茶と共にリラックス。
日々の喧騒から離れて一人になる、そんな上質な体験。
体験リポ
南青山の表通りから少しはずれ、少し静かなゾーンに入ると、地下に続く階段がある。
ぱっと見ではわからない、だがそれがいいのかも。
階段を降りていくと暖色感のある地下空間にきた。
一通りの説明を受けて、デジタルデバイス、靴下、上着などノイズになるものを外していく。
コロないウイルスの影響もあり、時間帯を区切って貸し切りになっている。
セッション1
白い光に包まれた空間と暗い星空の空間を自由に行き来する。
白い空間は音がヴォーンて感じで、ひんやりとしている。
床から何まで本当に真っ白なので遠近感がなくなり、死後の世界を感じた...
対して暗い空間はクッションがあり星空をイメージした明かりがまたたく。
白い空間は緊張による交感神経の刺激、暗い空間はリラックス効果で副交感神経を優位にしてくれるそうだ。
セッション2
竹が編まれたドーム状の空間で瞑想に入っていく。
ガイド付きの瞑想は、6種類ぐらいから選択可能。
自分が選んだのは未来志向のセッション。
これからの活動に向けた行動、自信につなげていく。
また、いい香りのするオイルをつけることで、リラックスしながら臨めた。
セッション3
最期は洗練された空間でお茶を嗜む。
線香に火を付け、それが終わるまでの内省の時間。
炉で温めた急須に茶葉を入れる。
メモがあるので思い浮かんだことを記す。
香り豊かな煎茶をお菓子と共にゆっくりと飲む。
時々水滴が落ちる音。ろうそくの火を見つめる。
線香の香りを胸いっぱいに吸い込む。
いけてある左右非対称の花が美しい。
視覚、味覚、聴覚、嗅覚、触覚、全てを包み込む洗練された空間で余韻に浸るのでした。
感想と考察:都市と地方、"ウェルビーイング"の異なる意味
都市の中で、一人になることは簡単ではない。
情報を足し算的に受信するので、意識せずともどんどんと頭のストレージに詰め込まれていく。
それを削ぎ落とすことで、内面に集中することは、案外貴重なのかもしれない。
ただ一人になるだけでなく、そこにアートが付加価値としてある。
そこに存在するモノ一つ一つが一点物であり、音楽、空間に対しても選りすぐりのものが用いられている。
そういう意味で、大きな価値のある80分間であり、8800円の資本投下だった。
ただ、一点の仮説が生まれた。
精神的、身体的な豊かさを求める"ウェルビーイング"がさけばれて久しいが、都市の価値観と地方の価値観で、同じ言葉を言っているようで少し文脈が異なるのではないか。
この"豊かな時間/空間”は作為的に作られたもの。
三菱地所がやっている事業ということもあり、資本がたくさん投下されている。
プレスリリース的なサイトを見て納得した。
「Medicha」は、長時間労働で多くのストレスに晒されている都市生活者に対し、メンタル面でのコ ンディショニングプログラムを提供するスタジオです。プログラムを通じ、すべての人に本来備わって いる「みずみずしい感性」を刺激し、仕事や将来に対するモチベーションを高め、自分と向き合う贅沢 な時間を定期的に持って頂くことを目指します。
引用元:https://www.mec.co.jp/j/news/archives/mec190412_medicha.pdf
ああわかった。
都市型ウェルビーイングとは、資本とテクノロジーの力で感覚を拡張し、メンタルをハックすることで成し遂げられるものだ。
対し、地方型ウェルビーイングは、豊かな自然、ゆったりとした時間軸の中でリトリートする、原始への回帰によって成し遂げられるものだ。
どちらがいいのか。
それは個人の好みであり、なんならA状態からB状態への変化の知覚、すなわちギャップこそが全てなので、一概には測れない。
都市は時速200kmで走って一旦100kmにスピード落として、そしたら緊張感もほぐれるよね、また200kmで走れるよね、という理論。
地方は時速60kmで走って完全停止してみる、そんな理論。
そのうち気持ちよくなる脳波を開発して首にジャックをぶっ刺してはぁ〜気持ちええ〜!なんてものが開発されそう笑。
ま、それも一興かな。
ウェルビーイングとは一般にウィキペディアで図れるもんでもない。
おもちゃ箱のように色々なものを収集して、あとから見返してなにか意味が生まれでもすれば良い。
次回はチームラボの開発したサウナに言ってきたお話です。
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