不確定要素を織り込め
急に忙しくなる9月。
仕事が土曜に入ることもあり、その代休としてぽっかり休みの穴が開く。
あ、そうだ。
JRのプロモーション広告さながらのひらめきとなんの気なしに帰路と反対側に乗り、仙台へ。
仕事に追われるとだんだん日常がルーティン化してきて、移動ぐらしをかつて経験していた身からすると淀んだ気分になる。
それは行動力すら奪い、悪いスパイラルを生んでしまう。
先週の土日にいたってはなんの予定があるわけでもないのにほぼ家にいてのんべんだらりとしていた。
別に悪いわけじゃないけど、あっという間に土曜が終わり気づけば日曜の夕方に差し掛かっている状況に絶望する。
仕事が嫌なわけじゃない。ただ時間を密度うすく使ってしまったことに対する罪悪感だ。サザエさん症候群とはまったく別ベクトルのそれ。
現在車を持たずもっぱら移動は電車に頼らざるをえない。
しかし肝心の電車の本数が少なく、街の接続性もてんでないゆえにぶらりと街に繰り出すなんてこともかなわない。
ぱっと調べたら電車は2時間後なんてことがザラで、この思い立った瞬間の後先考えない行動力はやり場をなくして萎えていく。
そんな淀んだ自分を変えるためにも物理的環境を変える。
日常とは異なる場所に身を置くことは、淀んだ沼の水面に石を落とすことに似ている。
じっとしていた魚が目覚め驚き暴れるように泳ぐ。そのゆらぎがまた別の生き物を動かす。
不確定要素を折りこむのだ。
都市は不確定要素に満ちている。だからこそ面白い。
数分歩いているだけで奇抜なファッションをした人間とすれ違うと思えば、ガチガチにお兄系の格好のキャッチの人に声をかけられる。
それをするりと交わして路地に行けば、ギラギラの看板、世紀末な酒場、みたこともないようなジャンルの店,,,,
ふと、たこ焼き屋が目に留まる。
なんか肉が食べたいなと思いつつ、店頭にたってるアジア系の兄ちゃんの声掛けもあり、どれいっちょ載ってみるかと入店。
このランダム性に身を乗せ具合からもうタガが外れ、初手からチンチロリンハイボール、ギャンブルをかます。
偶数、やったぜ半額だ。
いつもと違う街、違う寝床、違う食事。
こうして定住しつつも旅行でもない、「移動」を織り交ぜて日常にゆらぎを起こそう。
ちなみに今回泊まった9hoursはコンセプトもデザインもとてもすこ。
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