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心の灯が消えるとき


私は、つまらない人間です。
面白みにかける、無難を目指してしまう、今ひとつとらえどころのない、存在感の希薄な女、それが私です。

子供と接している時は、大声を上げて笑ったり、変顔をしてみたり、スキンシップしたり、表情豊かに過ごせます。

でも、一人で家事に没頭している時は、おおよそロボットのような顔をしています。
自分の中で、メリハリをつけようとはしているのかもしれません。
子供と接する時は、笑顔でいたい。
その代わり、家事モードにシフトチェンジした途端、子供には見向きもしなくなります。
その変わり身の速さったら、我ながら自分が恐ろしくなるほどです。

対人スイッチをオフにする、人感センサーを最小限にする、そうすると、なんとも無気力でとっつきにくい人間がぼんやりと立っていることになります。

その状態でいると、おおよそのストレスは私に届きません。
理由は簡単、感情が動いていないからです。

感情スイッチをオフにする術を身に着けたのは、いつからだったのか。
はっきりとは覚えていませんが、きっかけはわかります。

子育て、同居する義母の加齢と認知症、看護や介護に向き合う中で、自分を守る手段として、私は感情スイッチをオフにする術を身につけました。
怒りやイライラ、失望、不安…ありとあらゆる負の感情に呑まれないためにできること…それが感情をオフにすることだったのです。

私は昭和の頑固女

私の基本構造は、優柔不断で気弱なメガネ、これだけです。
もうこの言葉だけで、8割以上、私という人間を網羅できています。
本人が言うのだから間違いありません。

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