【日本暮らし記録Vol.16】子どもが1人で寝れること|子ども部屋を作るポイント
おはようございます。
オランダ滞在記録を一休みし、日本の生活での記録を再投稿していきたいと思います。今日は、ここ数年話題になっているこのトピック。
ネントレ(ねんねトレーニング)がよく話題で上がるようになったのは、夫婦共働き世帯が増えて、家事の時間、自分たちの時間をあぶり出したり、有効的にするためでしょうか。そして国際結婚のカップルも少しずつ増えてきていると思います。
寝かしつけが子育ての醍醐味と言う捉え方もありますが、寝かしつけの時間がもう少し短ければ…!と辛くなっている方もいるかもしれません。
ただ親子別部屋にすることと、ネントレをする良さは総合して各家庭の状況によって本当に変わるものだなと実感しました。そして日本で生活することを考えると親子別部屋にすることとネントレは一緒にはできないなと思ったことも確かです。
今日はこの4年間、息子と親子別部屋にし、ネントレしてきた我が家の今の結果を少し記録しておきたいと思います。参考になれば嬉しいです。
0〜4歳まで、親子別部屋にしてきた私の正直な感想。
結論から言いますと、親子別部屋にしてネントレして良かった!!と声を大にして言えません。「え、子ども部屋で1人で寝るって自立的でいいやん!」とその他ポジティブなイメージなのに、否定的でどうなの?と思われるかもしれません。決して全否定してるわけではなく、大きくポイントを踏まえて理由をまとめます。
ポイント①親子別部屋のための日本と欧米の賃貸住宅事情(経済面)
ポイント②地震大国の日本で、乳幼児が親子別部屋である必要性(安全面)
ポイント③ネントレの良さを明確にする
ポイント①経済面:親子別部屋のための日本と欧米の賃貸住宅事情
まずはポイント①から。日本の賃貸住宅事情は、親子別部屋を当たり前にやっている欧米とは大きく異なります。仮に日本で子1人、親2人ですと、子どもが乳児期の間は1DK〜2LDKを借りて住むことはよくある話だと思います。賃貸の相場は地域にもよりますが、都市部であればあるほど、部屋数が多かったり広ければ広いほど賃貸は上がりますし、子ども部屋を作らないことを考えればよくあり得る話です。よって家族構成によって借りられる家の制限は全くありません。だったら毎月の出費を少しでも減らして貯金するために、少し小さめの家を借りる方が経済的です。
ですが欧米諸国では家族構成から家の大きさを適切に判断しましょう、というルールが存在する場合があります。家族構成よりもベッドルームが足りないと快適な生活ができないと判断され、借りることを認められない国もあります。なぜここで欧米諸国と日本の住宅事情を比較するかと言うと、親子別部屋にするかしないか問題は、国際結婚をしたカップルで、子どもを授かった時に必ず話し合いとして出てくるトピックになるからです。欧米諸国出身のパートナーにすれば、親と子どもが一緒のベッドルームはありえない、と押し切られることも少なくないと思います。
住宅事情とは別ポイントですが、乳幼児時期は、せっかく子ども部屋を用意しても過ごす時間がほとんどないな、というのもこの4年でわかったことです。乳幼児の間は、リビングやダイニングで過ごすことが多く、おもちゃもリビングに置いてあることがほとんどです。
無理をしながら大きな広い家を探すことや引っ越す前に、必ず話し合いをしてほしいと思います。お金に少し余裕があって、将来的なことを考えてであれば全く問題ないですが、パートナーの母国の習慣や当たり前という理由を前提に、安易に毎月の出費を増やしてまで親子別部屋に踏み出してしまう前に、パートナーと話し合いをしてほしいと思います。
ポイント②安全面:地震大国の日本で、乳幼児が親子別部屋である必要性はあるのか?
ポイント②です。ポイント①でパートナーから親子別部屋が当たり前だ!と押し切られそうな方。日本の住む環境をもう一度思い返してみてください。色々ある中で、一番避けて通れないのは『日本は地震大国であること』です。地震はいつくるかわからない、地震が起こればまず自分の身を守ることを優先にと言われています。そんな中、親子別部屋にした親が、地震が起こり咄嗟に守りたいと思うのは子どもだと思います。もし自分でまだ動けない・もしくは咄嗟の判断ができない6〜7歳ぐらいまでのお子さんが、寝ている間に地震が起こった場合、親は子ども部屋に走り守りたくなるでしょう。でもそこで親が子ども部屋へ移動中に怪我をしたり、下敷きになっては意味がありません。逆に、パニックになった子どもが親の寝室に走ってくる、その間に怪我をしてしまったり、扉が開かなくなったりなど…ということも多いにあり得ます。これも本末転倒です。一緒の部屋で寝ていたら、こういった心配が最小限で済み、見える範囲で自分たちの命を守れるはずじゃないかなと思ったのです。
このことは、この4年間、小中程度の地震を夜中に何度も経験し、他県の大地震を見ていたからこそ感じることです。またこれは地震に限らず、多くの自然災害が頻発している日本だからこそ言えることかなと。どんな自然災害が起こっても、自分で行動・判断ができる年齢になるまでは、無理をして親子別部屋にする必要はないと私は思います。
安全面に付け加えてもう一点。乳幼児期に病気をした時も、心配であることと、何かあった時のために結局私が子ども部屋で寝ていました(笑)。これは子ども部屋作っている方たち、どうしていたんでしょう?そう、この点でも別部屋にする理由って...?てなってしまうんです。
これ以外にも日本で親子が一緒の部屋で寝る、川の字で寝ると言う習慣があるのには少なくとも理由があるからだと考えさせられました。日本で生活していくのであれば、住む都市や地域の環境をしっかりと把握し考えて部屋を用意した方がいいなと思います。
ポイント③ネントレの良さを明確にする。
ネントレの最大の目的は、子どもが自分の力で寝入ることができること、環境が整えば眠たいホルモンが出るようになる、これが一番大事なことだとわかりました。ネントレをすることで、子どもに「自立心が育つ」のようなことが言われたり、イメージで「自立」という言葉が先走っている気がするのですが、息子の自立心が育っているかといえば正直とても疑問です…。息子は本当に「ママ、ママ」が強い子で、ほぼ4年間保育園で泣きっぱなしの子でした。今でも保育園で遊ぶより、家でママとパパと遊んでいたいとはっきり言います。
ネントレをしたことで1日のルーティンが決まり、息子は次に来る事柄(ご飯の時間・遊ぶ時間・昼寝の時間)が推測できて安心感が高まり、落ち着いた情緒であることが多かったです。少々変則な日になっても夜には決まった時間に自分から「眠いからベットに行く…」と体の声に素直に反応し、暗い環境になると自ら寝るホルモンが出て寝ることができる、そんな感じです。それは例えば、旅行に行く時、じいじばあばのお家にお泊まりする時、飛行機で移動中に寝る時、そんな時でも大きくグズルことなく、寝起きはハッピーでした。そして私たち夫婦も、ルーティンが決まってくるので次の予定が立てられやすく、元気で過ごせたことがとてもよかったです。
なのでネントレができる家庭環境(毎日同じルーティンをある程度繰り返せる)であれば、親子別部屋である必要はないなとわかったのです。親子同室でベットさえ親と子が分かれていれば、添い寝が苦手な方で、でも同室がいいなとお思いの方も問題ないなと。
前に書いた記事にネントレのことを少し書いています。
子ども部屋を作るポイントは、その部屋が安全かどうかのみ!
子ども部屋を作る方がメリットの方が大きい!と言う方がいれば、もちろん作るに越したことはないなと思います。
子ども部屋を作るときのポイントはこれだけ。
「子ども部屋に1人で過ごしても100%安全かどうか」
これに尽きます!
子どもがもし自分の部屋で遊びたくなったら、子どもが1人で寝ていて地震が来たらその部屋が100%安全か。もうこれに尽きます。
そして年齢によっても危険具合の範囲が変化してくるので、模様替えも頻繁に行いました。
我が家の子ども部屋は、地震が起きることを想定した部屋にしました。
・ベビーカメラは必須。
・コンセントカバー必須。
・ベランダがある場合は本棚などで防ぐ、ロックをする。
(むしろベランダを使うところを見せない)
・シーリングライト(天井の電気)を設置しない。
・背の高い重い家具は置かない。
・部屋の扉の鍵を外す。
0〜3歳くらいまでは、子ども部屋にシーリングライトは必要なかったです。日中は保育園でいませんし、週末は家にいる場合はみんなでリビングで過ごすことのほうが圧倒的に多く、今でもそうです。子ども部屋に子どもがいるのは夜寝る時だけなので足元を照らすベッドライトのみ使用しています。
子どもや大人にとっても「自分の部屋があって、1人で寝れる」という事は、悪いイメージがないように思えます。ですがやはり年齢や、住む環境をしっかりと把握して子ども部屋を準備する、しないをパートナーと前もって話し合うことが大切だなと思いました。
親子別部屋で4年間過ごし、ネントレをした経験は本当に貴重な体験になっています。乳幼児期に親子別部屋にするメリットもたくさんあるのですが、近年の生活費高騰や円安、思わぬ自然災害で命を落としかねない日本にいると、乳幼児期でなくでもいいなと思えます。
もし子ども部屋を作るかどうか、ネントレどうなんだろうと思っている方がいらっしゃれば参考になると嬉しいです。