【エッセイ】推しより先に夢の舞台に立ったオタクの話
と言ってもバリバリの仕事!
です!!!
自己紹介でも軽ーく話した通り、Foルてはライブエンタメ系の仕事をしています。その関係で、とある有名な会場に行ってきたんです(特定されるのが怖いので、具体的な時期や場所は明言しませんが……)
私はある歌い手グループのオタクをしておりまして、彼らは某有名な会場でライブすることを目標に掲げています。
今の仕事に就いて、ある日……考えてしまったんですよ。
まぁ結果は後者でしたが……観客としての初めてはまだ残っているので、その日を楽しみにしていますけどね!(ノーカンとは思ってないけど、カウントされたとも思ってない的な謎思考)
せっかくだから、推しより先に夢の舞台に立つことになったオタクの気持ちを話そうと筆を取ったわけです。こんな類稀ない経験、伝えなきゃもったいないし、こういう業界を夢見ている人に届いたらいいな、とも思いますし。
公私はきっちりと分ける主義のFoルてですが、今回ばかりは少しだけユメを語らせていただきます。
※諸注意※
私の仕事には多くの人が関わっています。その方々に迷惑をかけないためにも、具体的な時期や場所、仕事の内容については伏せさせていただきます。
推し様に関しても同様です。もし誰か分かったとしても、名称は出さないでください。どうしても語りたい場合は、伏せ字でお願いします。
この文章は、あくまでも1人のオタクが夢と憧れを抱いた舞台に立った感想です。興奮や夢とか目標とかについて、ただただ語っているだけです。お見苦しいところを多々見せてしまうかもしれませんが、ユメがある人は是非、最後まで読んでみてください。
この文章が、あなたのインプットの1つになりますように。
現場に入るまではオタク
電車に乗っている間は、ライブ前のワクワク感と似たものを抱えていました。会場の最寄り駅について、ここがリスナーでいっぱいになるのかもしれない、とマスクの下でニヤけたものです。
サラリーマンや観光客で溢れる駅。ここが特別な日だけ、メンバーのカラーでカラフルに彩られる。
光景を脳裏に描いただけでテンションが上がります。両手の荷物をグッと握って噛み締めました。
会場のすぐ外に立ち、その大きな建物を見上げます。オタク的なことも仕事のことも、たくさんのことが頭を駆け巡りました。
客席はどうなっているんだろう。馬鹿みたいに広いんだろうなあ。中の構造はどうなっているんだろう。迷子になりそう。舞台はどんなふうに出来上がるんだろう。推しの今までの舞台はこんな感じだったっけ。
でも、それはほんの一瞬。すぐに仕事のスイッチを入れます。
「おはようございます」
挨拶をして、私は会場の中へと向かいました。
ド新人のFoルてはついて行くので精一杯……
楽屋に着いて、まず言われたのは「会場の地図、覚えた方がいいよ」でした。
右見ても左見ても同じような景色というレベルの広い会場でしたから、私は必死に地図とその場所を見比べて頭に叩き込みます。さらに、これから舞台を作っていくために必要なものをどんどんどんどん運び込んでいくので、それらの配置も覚えていかなくてはなりません。
ひたすらに記憶していきました。
いきなりカンパニーの一員は無理や。
そんなこんなで舞台を作るための資材やら何やらが運ばれてきます。ド新人にできることなんてほとんどなくて……ひたすら先輩の後をついて行く、すり込みのヒナ鳥状態でした。
何かできる自分でありたい、と常々思っている私だったので、この時間は中々辛かったです。崖から落とされた子ライオンの気持ちになりました。
マジで心が折れそうになります。
振り返れば、そこは舞台
ふらふらになって帰り際、自分が先程まで立っていた舞台を振り返ります。
外見はほとんど出来上がっており、あとは出演者と観客が揃うだけ。何もなかった空間に舞台が生まれる過程、観客の声と出演者の色で染まる世界……それらを味わうために仕事をしているのだと改めて実感しました。
オタクをするために仕事しているのはもちろんですが、こういう仕事をしているからこそ!
推しのライブで浴びる一体感がより一層濃く感じるのかもしれません。
夢に手が届きそうなユメを見た
推しがライブするのが夢だと言っている会場に立って、手を伸ばしてみました。それはもう、物理的に。
彼らなら本当にここに立ってくれる。こうして私たちリスナーに手を伸ばしてくれる。声を大にして愛を叫べる。
夢に手が届きそうな未来(ユメ)が見えました。
私の夢は自分の世界を舞台に作ること。
そのために劇団を作りたいし、演出の仕事もしたいし、脚本もたくさん書きたいです。
夢を叶えるために、今の私ができるのは仕事で経験を積むこと。ひたすらに仕事を覚えること。
夢に手にするための目標(ユメ)を達成すること。
仕事人として舞台に立って、オタクとして夢を描いて手を伸ばし、クリエイターとしてユメを握りしめました。
推しより先に立った舞台は、これ以上ないほどの感動を予感させてくれる場所でした。次はペンライトやグッズを持って、とびきりのオシャレをして……最愛の推しに会いに行きます。