デザイナーズブックリスト -tanakが選ぶ3冊-
こんにちは。FORKデザイナーのtanakです。
今回は社内企画「デザイナーズブックリスト」ということで、
テーマに沿って3冊の本を紹介していこうと思います!
1.【一目惚れ】デザインが好きな本
ホノジロトヲジ作品集 しろしろじろ
私の大好きなイラストレーターの一人、ozocoyoriさんの画集です。(ホノジロトヲジは旧名)
書店に行ってデザイン書籍や画集のコーナーをぷらっと見て回るのが好きなのですが、発売当時平置きに積まれていて、表紙のイラストのタッチにまさに【一目惚れ】して購入してしまった1冊です。
ozocoyoriさんの描く幻想的な世界観が本当に素敵で、一つ一つ描かれるものたちの繊細なうつくしさはもちろん、配置や構図がトリッキーでありながらも全体を見たときに絶妙にバランスが取れていて本当にすごい…
小物や装飾、衣装デザインなどに現実に存在するアイテムを少しずつ改変して組み込んでいて、造形の引き出しの幅広さにもひたすらに感動です。
画集としてはサイズが小さめなので、隅々まで堪能できる大判でもいつか出版していただきたいところです…!
2.【私のバイブル】何度も読み返している本
思い出のとき、修理します 谷瑞恵(著)
誰だって、修正したい思い出の一つや二つありますでしょう?
小説を最後まで読み切ることができることのほうがレアなくらい活字が苦手なのですが、複数冊にわたるシリーズもので完走できた数少ない作品の一つがこちら。
中学生のころの読書の時間に読んでいた小説で、読みやすい文体と世界観に引き込まれ気が付いたら全話読破してしまっていました。
東京で夢と恋に破れ馴染みの商店街に引っ越してきた美容師の明里は、「思い出のとき、修理します」という奇妙なプレートを掲げた時計屋「飯田時計店」の店主・秀司、近くの神社の社務所に出入りする謎多き大学生・太一と出会います。この3人が、時計屋に修理依頼にきたお客さんの傷ついた思い出を時計とともに「修理」していくストーリーです。
基本1話完結ですが、全話を通して読むと明里と秀司との恋模様、そして太一の正体が紐解かれていく連作短編小説となっており、好きな話を部分的に楽しむもよし、一気に読んで深く掘り下げるもよしな2つの楽しみ方ができちゃいます。
どの回も心温まるお話で、優しいほっこりした気持ちになれる1冊です。
ストーリーが進むにつれお客さんだけではなく明里や秀司たち自身の思い出を修理する展開になっていくのですが、秀司の過去に焦点を当てたお話「虹色の忘れ物」が特にお気に入りで、今でも繰り返し読んでいます。
(余談:知らなかったのですが漫画化もされているようなので、近々読んでみようと思います!)
3.【プレゼント】誰かに贈りたい本
わすれられないおくりもの スーザン・バーレイ(著)
名作なので、読んだことがある方もいらっしゃるかとは思いますが紹介させていただきます…!
小さいころ親が買ってくれた絵本で当時は内容をよく理解できずじまいだったのですが、高校生になって初めて身近な人の死に直面した時にふとこの絵本の存在を思い出し購入当時ぶりに読み返してとても心が救われたのを覚えています。
亡くなって姿が見えなくなっても、その人が残してくれた知恵や思い出はずっと消えない。だから寂しくない。
大切な人の死の乗り越え方のひとつを提示してくれる一冊です。
冬の雪が解けて春が来る描写と、アナグマさんの死の悲しみが癒えていく描写を絡めているのもベタながら素敵だなと思います。
児童向けの絵本ではありますが、大切な人を亡くして悲しみに暮れている人、小さい頃に読んだことはあるけどあんまり内容覚えてないんだよな…という大人の方にもぜひ読んでいただきたい作品です。
(余談:現在小学校3年生対象の国語の教科書に載っているようです📖)
以上が私の選ぶ3冊でした!いかがでしたでしょうか?
他のデザイナーのブックリストも見てみると
ジャンルや選定基準が十人十色で、
本からその人となりが分かって面白いなと思います。
他の方のブックリストはこちらからチェック!↓
最後までご覧いただきありがとうございました!