ダミーテキストを調べてみる。
こんにちは!hatsuです。今回のテーマは "ダミーテキスト" !
皆さんはダミーテキスト(サンプルテキスト)というとどんな文章が思い浮かびますか?私はこの2つです👇
出版や印刷、デザイン系のお仕事をしている方は特にこういったテキストを目にする機会が多いのではないかなと思います。
私もMacやillustratorを頻繁に触っていた時は何気なく目にしていたので、いつの間にか暗唱できそうなくらい記憶に刷り込まれていました。
そんなダミーテキストたちですが、「馴染深いわりによく知らないな~」と最近ふと思ったので、今更ですが調べてみました💭
01. あのイーハトーヴォのすきとおった風
1つ目はMacのフォント見本で出てくるテキスト。
この文章は宮沢賢治著の『ポラーノの広場』の一節です。
宮沢賢治作品というと、『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』『風の又三郎』などがぱっと出てくるのですが、このタイトルは知りませんでした。
一見題名だけだと知らんかな?となるのに、中身は一部の人間にとってとても身近で馴染みがあるというのがなんか面白いな~と思います😙
冒頭のイーハトーヴォは造語で、宮沢賢治の心の中にある理想郷を指す言葉なのだそう。そういえば昔私も物語の中のこういう夏や自然の描写(『西の魔女が死んだ』や『となりのトトロ』の世界とか)に強く憧れたな~と思い出しました。みなさんはどうですか?🌻
蛇足ですが、調べている中で『宮沢賢治語彙辞典』なるものがあることを知りました。賢治作品に出てくる語彙を集めた辞書で、造語も記載があるのだとか。作品群で使われている言葉だけの辞書があるって面白いなと少し欲しいと思ってしまいました😌(やまなしに出てくる造語「クラムボン」はこの辞書でも【意味不明な言葉】と記載があるらしい。。)
02. 山路を登りながら
2つ目はAdobe製ソフトでおなじみのテキスト。(illustratorのテキストツールやphotoshopのマッチフォント機能などで出てきます👀)
こちらは夏目漱石著の『草枕』の一節です。
よく知られている冒頭部分は「人の世はどうにも生きにくいものだ」という文章ですが、その続きはこんな風になっています。
要するに、生きにくさ・ままならなさが人を創作へと向かわせ、そこから生まれた芸術は人の心を豊かにするので尊いという内容です。
冒頭文は「人の世は生きにくいよね」という内容で印象に残りがち(共感を得がち)かなと思うのですが、その続きが芸術の存在意義に着地しているというのは比較的認知されていないように思います。
(かくいう私も前半は認知していても後半部分はあまり意識して読んだことがなかったです…)
見ているようで見ていなかったんだな~と思うと同時に、内容を知りすぎていても意味の方に目が行っちゃうと思うので、「あまりよく知らない」くらいの状態の方がダミーテキスト的には望ましい形なのかなとも思ったり😌
03. 海外のダミーテキスト
そういや海外のダミーテキスト事情ってどうなっているのかな?と調べてみたところ、英語圏では一般的に↑の文章が使われているよう。
古代ローマの哲学者キケロの古いラテン語の文章が元になっているそうですが、特に意味はない文章構造になっているとのこと。ちなみに1960年代頃から今の形で使われていると考えられているらしく、想像以上に歴史が深くて驚きました…!
他にも英語圏以外の地域だとどんなテキストを使っているのかな?と調べてみたのですが、どうにも出てこず迷宮入りになりました😹
04. おまけ
最近よく使っているfigmaではそもそもダミーテキストが表示されないよな~と思っていたのですが、調べてみたらfigmaでもダミーテキストを入れてくれるプラグインがあるようです。
今回紹介したイーハトーヴォやlorem ipusamだけでなく、架空の人名や住所をランダムで入れてくれたりと便利そうだなーと思いました👇
今回はこのあたりで。
読んでいただきありがとうございました🌸
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