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もじイメージGraphic展に行ってきました!

みなさん、こんにちは!hatsuです。
3月末になってしまいましたが、新年初投稿です!
今年も定期的に投稿していけたらな〜と思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします🙏

さて、先月久々に企画展を見に行ってきました。
その名も『もじイメージGraphic展』
都内のイベントを検索した際に出てきたビジュアルが印象に残っており、妹にその話をしたところ彼女も気になっていたとのことだったので、これは行くしかないとチケットを取りました🏃

というわけで、今回はその備忘録を書いていきます!


01. もじイメージGraphic展

本展では、コンピュータ上で出版物やグラフィック制作の多くの過程を行うことが一般化し、インターネット環境が社会のインフラとなっていった1990年代以降のグラフィックデザインを、日本語の文字とデザインの歴史を前提に紐解いていきます。

21_21 DESIGN SIGHT 開催概要より引用

公式サイトにあるように、今回の企画展は今まであまり展示という形にまとめられて来なかった1990年代以降のグラフィックデザインにフォーカスをあてたものです。

会期は終わってしまいましたが、私が行った2月半ばの週末はチケットの購入列が出来ており、会場内も沢山の人で賑わっていました!
色々な年代、雰囲気の人が見に来ていて、みんながあれこれ感想を言い合いながら見ている様がいいな~と感じました🥰

02. いざ会場内へ!

場内は大きく2つに分かれており、1つ目の部屋では1990年代以前の文字の歴史とデザインが展示され、2つ目の部屋ではメインとなる1990年代以降のグラフィックデザインが13のテーマにわけて展示されていました。

展示の様子👇

1990年代以前のブースは、日本語が現在の形態に至るまでの過程近代以降の文字を軸にしたグラフィックなど、日本における文字の歴史やそれに付随する作品類が並んでいました。
夏目漱石の『こころ』の表紙の変遷や戦後のグラフィックデザインなど、普段あまり見る機会のないものが見れたので、ついじっくりと見てしまいました👀

メインの1990年代以降の展示はとにかく物量が多い&実物を間近に見れるという点が良かったです!
著名なデザイナーやアーティストによる作品が沢山あったので、普段デザインに注目していなくても日常の何処かで目にしたことがあるものが多いのではないかなと思いました。

特に書籍類は一面にずら~っと並ベられていて、ワクワク感が強かったです!ポスターやパッケージデザインなどの展示物にも共通して言えることですが、素材の質感や細かい印刷の加工など実体を持つからこそのこだわりが見て取れて見ごたえ抜群でした😙

ちなみに漫画の装丁は2000年代以降に多様化していったそうで、カメラの被写界深度を模したような奥行き表現やモーショングラフィックスを感じさせるレイアウトなどデジタル的な考え方が取り入れられ、新しい形態を開拓していったとのこと。

人が多く写真が取れなかったので、公式サイトより画像を引用

また、モノクロ表紙の書籍ばかりが集められたエリアがあったのですが、色の情報が少ないからこそそれぞれの文字組や加工などによる個性・こだわりが感じられて素敵でした!(写真が取れなかったことが悔やまれる…)

公式サイトより画像を引用
公式サイトより画像を引用

その他にも「言葉とイラストレーション」「パブリックとパーソナル」「ヴァナキュラーとリージョナル」というように、ブースごとに実に様々な目的や表現手段を持ったデザインたちが展示されていました!

03. 言語がもたらす豊かさ

展示の終わりに海外の作品を集めたブースがあったのですが、その中に韓国語のポスターが展示されていました。
韓国語のグラフィックを実寸で見ることってあまりないなぁと思いながら見ていたのですが、「なんだかアルファベットと組んだ時の馴染みがすごくいい気がする」と感じました👀

日本語だとゴシック体で組んでもこうはいかない気がして、何がそう思わせるんだろう?と考えたのですが、個人的には文字のふところの大きさと引きで見た時の黒みのムラが欧文に近いのかなと感じました💭
(一応調べたりもしたのですが、明確な答えは出てきませんでした)
日本語は漢字とかながある上に、漢字単体で見てもふところの大きさにバラつきがあるので、引きで見ると黒みのムラが生じます。
一方「韓国語 一覧」などと画像を調べてみると、韓国語はある程度ふところの大きさが揃っている印象です。この違いがアルファベットと組んだ時の印象の違いに繋がっているのかな~と思いました。

こう考えると、言語の形態がデザインにもたらす影響は大きく、言語が違うと受ける印象(調和や違和感など)も変わってくるので、その国ならではのデザイン(ビジュアル面、空気感、思考)というのもそういったところから生まれてくるのだろうな~と思いました。

04. 日本語というもじ

日本では漢字、ひらがな、カタカナを併用し、表現のモードに応じて併用する、独自の情報空間を発達させてきました。このような構造は、文字と図像が自在に融合するレイアウトにもつながっています。
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漢字、かな、カナ、alphabet。縦組、横組、ルビ表現……日本語の書字スタイルは世界に類を見ない複雑怪奇なものです。これを多くの人が当たり前に使いこなしているのは驚くべきことです。デザイナーとしてそれらの要素を手なずけ、コントロールするのは大変なことですが、その複雑さを豊かさととらえ、積極的に向き合えたらこれほど楽しい環境はありません。

ディレクターメッセージより一部抜粋

今回の展示のテーマの一つには「日本語的なビジュアルコミュニケーション(視覚デザイン)」があったそうです。
言われてみると、かなり幅広いジャンルや媒体、目的を持った作品たちが共存していて、『日本語の持つ独自性・空間性が、文字とイメージが自由度高く組み合わさる日本語ならではのデザインを生んでいる』という言葉をよりリアルに感じられるような展示でした。

また、『日本語の形態は複雑怪奇で、デザインを行う上で使いこなすのは容易ではないがその複雑さは豊かさでもあり、ポジティブに向き合えたらこれほど楽しい環境はない』という入口で見たディレクターメッセージの内容もとても印象的でした。デザインに携わるものとして心に留めておきたい言葉だなと思います。

さて今回はこのあたりで。
最後までご覧いただきありがとうございました!🌸

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