生成AIでラブソングのジャケ写デザイン
こんにちは、株式会社フォークのデザイナー4009_waterです。
今月は社内のデザイナーで取り組んだInstagram企画「ラブソングのオリジナルジャケットデザイン」のメイキングをご紹介します。
素材づくりには生成AI「Midjourney」を活用しています。もちろん架空のジャケットデザインでレーベルやアーティストとは一切関係ありません。
1. 曲選び
私はヒゲダンの「115万キロのフィルム」をイメージしてデザインすることにしました。曲名の由来は「人の一生(約80年)をフィルムで記録し続けると長さが115万キロになる」ことから。誰かの人生に寄りそう様子を表現した素敵な曲名だと思います。
2. コンセプト
大きく2方向考えました。
ーA案:カメラアイで監督である主人公の目線を表現する
ーB案:人生ゲームに見立てて路盤をフィルムの形で表現する
B案はジャケ写としては説明的になりそうなのでA案で今回はいくことに。絵的にもわかりやすい「苗字が一つになる」「キャストが増える」あたりの場面をブーケを用いたコラージュによりビジュアル化することにしました。
3. Midjourneyで素材づくり
続いて手持ちの写真やストック素材を集めて使用カットの選定。
しかし!メインで使うブーケの写真がイメージに合うものがない!
いまからスタイリングして撮影するのも大変・・・
というわけで、生成AI「Midjourney」で画像を生成することに。
とりあえずこんなプロンプトで生成してみましたが・・・
/imagine Wedding bouquet
イラスト調でカラーリングも白一色でちょっと惜しいですね。
色のイメージやフォトグラフの画風を追加して再度生成・・・
/imagine Wedding bouquet, white and pink keynotes, photography
他のアイテムも合成するには構図が複雑。もう少し丸みが欲しいので、フォルム、構図、背景などの指定も追加してもう一度生成・・・
/imagine Wedding bouquet, white and pink with some green tones, plain white background, overhead view, roundness, photography
何度かトライして良い感じのものが生成されました!こちらを使用します。
気付いたらここまで何十枚も試行錯誤を繰り返し、生成した枚数がけっこう大変なことになっていました。
4. レイアウト作業
ここからはPhotoshopで作業していきます。先程のブーケの画像に指輪と額縁、ミルクやぬいぐるみなどのベビー用品をコラージュします。
一番手前にクラッパーボードをレイアウトし曲名を挿入。
仕上げに全体のサイズのバランス調整します。
また、映画のフィルムの雰囲気を出すために、カラーグレーディングを行って全体の色調をやや淡いトーンに整えました。
5. オールドフィルムのノイズ感を演出
最後にAfterEffectsでフィルムのノイズっぽい動きをつけました。
ジャケ写なんで動かなくていいのですが、インスタに投稿するものなのでおまけです。
フラクタルノイズとの加工とウィグラーを用いたよく見かける技法なのですが、ホコリの形や粒状ノイズの質感を下記のTips動画を参考によりリアルに仕上げてみました。
<参考動画>
6. 完成
インスタに投稿して完成です!
まとめ
今回は、フィルムの映像表現に実写を使いたかったため、生成AIでの画像生成を行いました。生成AIは最初に使ったときのインパクトはすごいですが、ディティールをデザイナーの思い通り形にしていくには、プロンプトに何を書くかの試行錯誤が求められますね。これからどう発展していくのか期待。
他のデザイナーによるジャケ写デザインもInstagram「4009 Designer's Post」にて公開中です。
https://www.instagram.com/4009_design/
最後まで読んで頂きありがとうございました。