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02プロダクトマネジメント(PdM)について学び ~分析フレームワーク解説編~

こんにちは!株式会社フォークのWEBデザイナーoyamadaです。
前回に引き続き、プロダクトマネジメント、略してPdMについて学んだことを覚え書きとしてまとめてみたいと思います。

今回は2回目、市場の分析に役立つフレームワークの簡単な解説と理解をまとめた内容となっております。


アイディアより、まずは情報収集

「商品のアイディア=解決策」を考えるよりも、まずは「解決策を考える材料となる情報」を集めることが重要!

「ビジョン」やユーザー課題の視点が抜けていると、サイトのリニューアルをしたけれど、アクセス数が上がらなかったり、逆に使いづらくなったとアクセスが落ちたりすることになってしまう。

「ビジョン」やユーザー課題の視点が抜けていると、
1.「誰」の課題を解決したい商品かはっきりしない
2.自社の技術や既存製品を生かすことにとらわれる
3.ニーズや需要はすぐに変化してしまうこともあるので注意

→商品がユーザーの課題解決につながらない

プロダクトのロードマップを作成する

プロダクトはチームでつくり、育てるもの。
チーム全体の動きを揃えるために、動き出す前にプロダクトのロードマップを策定して、計画や動きについてチームの共有認識をつくる。

【ロードマップ】とは
何を、いつ、どんな順番で進めるか全体の方向を揃えるための資料

「ロードマップ」と「マイルストーン」の違いは?
ロードマップは、プロジェクトのタイムラインや全体的な流れをわかりやすく可視化するためのツールである一方で、マイルストーンはロードマップ内の各通過点として記入されます。マイルストーンをロードマップ内に設置することで、計画通りに進んでいるか進捗を把握しながらプロジェクトを進められるようになります。

ロードマップは以下の4つのフォーマットで作成できます。
‎・ガントチャート
フローチャート
計画表(タイムスケジュール表)
WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図→タスクリスト)

ロードマップとは? 作り方を5つのステップでわかりやすく解説


情報(業界・市場・顧客)を集める

以下の流れで、情報を集め市場の定義をします。
①業界・市場の調査→②自社が狙う市場の検討→③具体的な施策検討

市場の定義の大枠の流れ

業界・市場の調査のフレームワーク

行き当たりばったりで調べると時間と労力が必要以上にかかることがあります。そこで、市場を分析するフレームワークを使い、大きい範囲から、少しづつ自社と関係がある領域へと調べ進めていくのがおすすめ。

まずは全体像から理解するために、【PEST分析】と【3C分析】で社会全体の流れや、自社をとりまく環境を整理。

【PEST分析】(外部環境分析)

社会全体で起きていることを把握するために効果的なフレームワーク。

以下の頭文字をとってPEST分析といわれている。
Newspicks日経新聞などで検索して市場に関係しそうな環境を調べてみるとよい。その際、自社にとってプラスの影響か、マイナスの影響なのかも考えてみる。

・政治(Politics)
・経済(Economy)
・社会(Social)
・技術(Technology)

PEST分析のポイント
・長期的、短期的の両方の視点で見ると広く考えられる
・時間軸(直近1年、過去5年など)を変えたり、各分野のいろいろな人とブレスト的に行うと多角的に分析できて幅が広がる
・要素が自社にとってどのような影響か分けて考える(ポジティブ・ネガティブ・中立

これらの各要素が自社にとってどのように影響するかを考える。長期的、短期的の両方の視点で見ると広く考えることができる。


直近1年の時間軸でPEST分析

時間軸を変えて違うPEST分析をしてみたり、各分野のいろいろな人とブレスト的に行うことがおすすめ。多角的に分析できて幅が広がります。

一つの課題を色々な方向から見ることができる。

過去5年の時間軸でPEST分析


【3C分析】

PEST分析で社会全体の流れを把握したあとに、3C分析をみていくことが多い。主要な登場人物3つの視点(顧客・競合・自社)を整理します。

3つのC、Customer、Competitor、Companyの頭文字をとって3C分析です。

・顧客(Customer,Consumer)→外部環境
・競合(Competitor)→外部環境
・自社(Company)→内部環境

考えるポイントとして、
顧客は
①市場の観点:市場規模や成長性
②顧客の観点:消費者の行動やニーズの変化

競合は、競合各社の持つ有利・不利な点を抽出
自社は、自社の商品・サービスの強みと弱みを正確に把握

ユーザーと自社の重なる領域=「自社の強み」
ユーザーと競合の重なる領域=「自社の弱み」
3つが重なる領域=「競争が激しいレッドオーシャン」

3C分析


【カオスマップ】

自社を取り巻く環境を深く掘り下げていく。
特定の業界で、商品(製品・サービス)を提供する事業者を集めた「地図」

googleなどで検索して、誰かが作ってくれたカオスマップを参考にすると、時間短縮となる!↓


【5Forces分析】

「ファイブフォース分析」は、「買い手の交渉力」「売り手の交渉力」「業界内の競争」「新規参入者の脅威」「代替品の脅威」の5つの要因を切り口として、業界の競争構造魅力度を分析する手法です。

この分析の目的は大きく2つ、
①どうやって仕入れて、誰が買うのかという「収益構造」の理解
②自社が収益を上げるときの競争相手を調べること

これにより、新規参入か撤退かを判断する

5Forces分析

以下の5つの視点で考える
①買い手(顧客・ユーザー)
②供給業者(売り手)
③業界内の競合企業
④潜在的な新規参入者
⑤代替製品、サービス

5Forces分析の考えるポイントとして、
・それぞれの力関係がどのようになっているのかも意識する
・時間の変化によってパワーバランスの変化するところがあるかどうかも考慮するとよい

🔻5Forces分析の参考事例


【STP分析】で届けたい相手や自社の立ち位置を検討

STP分析で、自社の商品・サービスをどのような市場(セグメンテーション)に対し、どのような立ち位置(ポジショニング)で、商品・サービスを提供(ターゲティング)していくかを考えることが目的。

STP分析は以下の3つの要素からマーケティングを考えます。

セグメンテーション(Segmentation)
ターゲティング(Targeting)
ポジショニング(Positioning)

セグメントとは同じ属性や特性、ニーズなどを持つ集団を表し、セグメンテーションとはその集団の分類を細分化することです。

セグメンテーションで市場を細分化し、ターゲティングで狙う市場を定めポジショニングによって提供する価値を決める、というのがSTP分析の考え方です。

セグメンテーション:顧客や市場を細かく分類
・ターゲティング:細分化された市場のうち、どのセグメントを顧客(ターゲット)にするかを検討
・ポジショニング:定めたセグメントにおいて、どのような立ち位置(ポジショニング)を取るかを検討

引用元:STP分析の目的・手法・分析例|BtoBマーケティングでも必須

ここで、スターバックスコーヒーでSTP分析を考えてみた例をざっくりと作ってみました。

※あくまでもSTP分析の方法を理解するための例として作成したので、粗い分析となっていることご了承ください🙏

スターバックスコーヒーでSTP分析を考えてみた例

STP分析の考え方

STEP1.セグメントを2軸に分けて考える(セグメンテーション)

市場をニーズ・行動様式等によりグループ分け、ユーザーが価値を感じる軸を作る。

【セグメンテーション(軸)を考える4つの要素】
・地理的要素:都道府県、地方、都市などエリア・地域でセグメント
・人口統計的要素:年齢、性別、所得、教育、住居など人口でセグメント
・心理的要素:性格、個人的好み、価値観、内向的・社交的、辛い物が好き・甘いものが好き、派手好き・地味好きなど心理的傾向でセグメント
・行動的要素:購買行動、購買履歴、使用頻度など行動でセグメント

セグメンテーションを作る4つの方法と注意すべき2つの事

ポイントは、自社の強みが活かせる意味のある切り口であるかどうかや、自社がいるところから目指したいところを考えるための手助けになるかどうか。

STEP2.軸で分けた4つの属性から自社にとって最適な1属性を選択する(ターゲティング)

分割したセグメントの中から、狙いたい市場を選定。重点顧客のペルソナを設定します。STEP1.2は「誰に」を決める作業です。

例)スタバのペルソナを考えてみる
ターゲット①学生・若者
年齢/性別:10~20代男女
趣向性:ちょっと高めでも、おしゃれで居心地の良い空間が好き
行動特性:学校帰りに友達と利用、勉強や課題作成、集中したい時に
ターゲット②社会人
年齢/性別:20~50代男女
趣向性:おしゃれで居心地の良い空間が好き
行動特性:出社前や仕事終わりに一息、気分転換、英会話レッスン、副業や打ち合わせなどのちょっとしたお仕事で利用したり

STEP3.ポジショニング

定めたセグメントにおいて、自社がどのような立ち位置(ポジショニング)を取るかを検討競合他社との違いは何なのかを相対的な位置づけを考えて、カテゴリー名の代表になれるような誰もやらないスペースを探す!

STEP3では、自社はどのような商品・サービスを展開していくかの「何を」を決める作業です。

優れた戦略
=独自性(USP:Unique Selling Proposition)+ベネフィット(価値)

USP(Unique Selling Proposition)とは、顧客から見た自社独自の「売り・強み」という意味で知られる、マーケティングにおいての差別化戦略の土台を支える考え方の一つ。
Uninque……..独特な、唯一の
Selling……….販売手段
Proposition….提案、計画

これでわかる!USP|間違えやすいポイントと作り方を解説


まとめ

そろそろ長くなってしまったので、今回はここまでにしておきます。
最後にまとめると、最初に戻りますが、「商品のアイディア=解決策」を考えるよりも、まずは「ビジョン」やユーザー課題の「解決策を考える材料となる情報」を集めることが重要で、市場や業界の情報を集めて整理・分析するところからはじめることが大事。
そして、情報を整理・分析するのに使われているフレームワークにはどんなものがあるかという内容でした。

次回は、収集した情報や分析から、カスタマージャーニーマップでユーザーの購買体験を考えて、具体的な施策(マーケティング・ミックス4P)の仮説を立てたり、改善に役立てたりする内容をまとめたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🙏


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