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【2025年に開幕する展覧会】首都圏+α 現代アート展、芸術祭

 首都圏+αの現代アート系の展覧会と全国の主要地域芸術祭を紹介します。開幕順。随時更新の可能性あり。なお、2024年から継続している展覧会は末尾に挙げました。
 特に大型展として注目は『国際芸術祭|あいち2025』、『岡山芸術交流2025』『瀬戸内国際芸術祭』『Study:大阪関西国際芸術祭』。それと今回が初開催となる『千葉国際芸術祭2025』『東京お台場トリエンナーレ2025』です。大阪関西万博が開催されることから、西日本も目が離せないです。ベテラン、中堅作家の個展としては、今津景鷹野隆大アンゼルム・キーファー岡﨑乾二郎笹本晃アルフレド・ジャーが期待です。

■ 今津景『タナ・アイル』東京オペラシティアートギャラリー。1/11土~3/23日。グループ展などではちょくちょく見る作家だが、まとまって見れるのが楽しみ。タナ・アイルとはインドネシア語で土・水とのこと。

■ 今津景の個展|UESHIMA MUSEUM ANNEX。会期:1/15水~(終期未定)。2024年に開館したUESHIMA MUSEUMのANNEX館のこけら落とし展。本館が良かったので期待。

■『藝大メディア映像修了制作展』元町中華街校舎。1/17金~1/19日。毎年見ていますが、面白い作品多い。

■ 目 [mé]『LIFE SCAPER in SAITAMA ARTS THEATER』彩の国さいたま芸術劇場。1/21火~2/24月。また、スケーパーをやるらしい。

■『1980年代のイギリス美術』世田谷美術館。1/25土~4/6日。コレクション展だが意外に侮れないかも。

■『藝大卒制展』1/28火~2/1土。毎年、一番寒い時期ですね。

■『恵比寿映像祭 Docs|これはイメージです』東京都写真美術館ほか。1/31金~2/16日。毎年行っています。毎回面白い。それにしても、センター広場はいつも極寒。

■『CURATION⇔FAIR Tokyo』kudan house。2/1土~2/16日、2/22土~2/24月祝。キュレーション展とアートフェアの連続展。少々高いが1月27日までなら早割3,500円。

■『メキシコへのまなざし』埼玉県立近代美術館。2/1土~5/11日。現存作家の展示は少なさそうだが、このテーマは見逃せない。

■『DIC川村記念美術館 1990–2025|作品、建築、自然』2/8土~3/30日。縮小移転前最後の展覧会。全館を使ったコレクション展。米国のロスコ・ルームやフランク・ステラなどの名作が見納めになる?。

■『フェミニズムと映像表現』東京国立近代美術館。2/11火祝~6/15日。前回の展覧会が好評だったので、作品を一部入れ替えての延長展。

■『マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート』森美術館。2/13木~6/8日。日本の超若手作家も参加。

■『中世の華・黄金テンペラ画|石原靖夫の復元模写|チェンニーノ・チェンニーニ「絵画術の書」を巡る旅』目黒区美術館。2/15土~3/23日。コンテンポラリーアートではないが、愚老期待の展覧会。半世紀前、当時国立にあった某美術学校で金箔貼って瑪瑙棒で擦る黄金テンペラの実習をやったので。

■ 近藤亜樹『我が身をさいて、みた世界は』水戸芸術館 現代美術ギャラリー。2/15土~5/6火振。厚塗りの豪快な画風。

■『東京五美術大学連合卒業・修了制作展』国立新美術館。2/21金~3/2日。毎年行ってます。青田刈り⁉

■『シアターコモンズ'25』東京都内複数会場。2/21金~3/2日。毎年楽しみにしています。ザ・多元芸術。

■ 原田郁、衣真一郎『リポジトリ:内と外で出合う』太田市美術館・図書館。2/22土~5/18日。原田郁はあちこちでちょくちょく見て、興味を持っている作家。

『ノー・バウンダリーズ』国立国際美術館。2/22土~6/1日。当初、フェリックス・ゴンザレス=トレスの個展だったが、重要作品の借用ができなかったため、同館のコレクションからミン・ウォン、アリン・ルンジャーン、山城知佳子、シンディー・シャーマン、森村泰昌、ボルタンスキー、フェリックス・ゴンザレス=トレス、ヤン・ヴォー、ティルマンスらの作品が展示される。

■ 鷹野隆大『カスババ|この日常を生きのびるために』東京都写真美術館。2/27木~6/8日。カスババとはカスのような場所(笑)。極めて鋭利な写真表現を続けている作家。

『ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ』アーティゾン美術館。3/1土~6/1日。ジャン・アルプは有名だが、パートナーの作品に注目。

■『ヒルマ・アフ・クリント展』東近美。3/4火~6/15日。最近発掘された抽象絵画の超先駆者。

■『大東忍 展』資生堂ギャラリー。3/5水~4/6日。shiseido art eggシリーズのひとり目。2024年VOCA賞グランプリ作家。愚老初見は、2023年6月、トーキョーアーツアンドスペース本郷で見ている。映像作品も興味深かった。

■『アートフェア東京』東京国際フォーラム。3/7金~3/9日。日本のアートフェアの老舗。1/24金までだと、3,500円(税込)の早割チケットがある。それでも高いな。

■ 松山智一『FIRST LAST』麻布台ヒルズギャラリー。3/8土~5/11日。愚老としては、そう高くは評価はしないが一応押さえておくべき作家。

■『VOCA展2025』上野の森美術館。3/15土~3/30日。これも定点観測として毎年見ています。公募ではなく、全国の専門家がアーティストを推薦する方式はユニークで今でも有効だと思う。

■『アート・オブ・ザ・リアル時代を超える美術|若冲からウォーホル、リヒターへ』鳥取県立美術館。3/30日~6/15日。新設の美術館のこけら落とし展。ウォーホルの《ブリロ・ボックス》の値段が高すぎると話題になりましたね。遠そうだが、関西圏と合わせて回れば効率的。

■ アンゼルム・キーファー『Solaris』京都・二条城。3月下旬~6月下旬。2024年4月のファーガス・マカフリーでのヴィトリーヌ(ガラス展示ケース)入りの作品がかっこよかったので、今度は大作を期待。

■ ヤノベケンジ『宇宙猫の秘密の島』ハイパーミュージアム飯能のこけら落とし展。3月開館。埼玉県飯能市にできる現代アート美術館。後藤繁雄が館長。

『直島新美術館』春に開館するらしい。詳細未発表。

■『Study:大阪関西国際芸術祭』4/13日~10/13月祝(会場により違う)。大阪・関西万博会場内、大阪文化館・天保山(旧サントリーミュージアム)ほか。

■『すずえり(鈴木英倫子) 展』資生堂ギャラリー。4/16水~5/18日。shiseido art eggシリーズのふたり目。

■『瀬戸内国際芸術祭2025(春)』4/18金~5/25日。ザ・地域芸術祭。

■『横尾忠則 連画の河』世田谷美術館。4/26土~6/22日。

■『岡﨑乾二郎』都現美。4/29火祝~7/21月祝。実作者としてだけでなく、理論家としても著名。愚老にとっては、1980年代初頭、リアルタイムに見た《あかさかみつけ》シリーズが最高傑作。担当学芸員は藪前知子。

■『平田尚也 展』資生堂ギャラリー。5/28水~6/29日。shiseido art eggシリーズの3人目。

■『オーストラリア現代美術|彼女たちのアボリジナル・アート』アーティゾン美術館。6/24火~9/21日。2024年ヴェネチア・ビエンナーレの金獅子賞はオーストラリア館の先住民族作家のアーチー・ムーア(Archie Moore)。

『難波田龍起(タイトル未定)』東京オペラシティアートギャラリー。7/11金〜10/2木。日本の抽象画の先駆者のひとりだが、まとまって見たことがないので期待。

『日比野克彦展(仮称)』水戸芸術館 現代美術ギャラリー。7/19土~10/5日。今や藝大学長。回顧展なのか、パブリック・アート的な新作展なのか。

■『瀬戸内国際芸術祭2025(夏)』8/1金~8/31日。

■『千葉市美術館と現代美術』千葉市美術館。8/2土~10/19日。草間彌生、河原温、田中敦子、中西夏之、河口龍夫、小清水漸、菅木志雄、杉本博司、辰野登恵子、吉澤美香らのコレクション。

■ 笹本晃『ラボラトリー』都現美。8/23土~11/24月祝。愚老がこの作家を初見したのは2015年のPARASOPHIA京都国際現代芸術祭。それ以降、あちこちで見てきている。いつもぶっ飛んだ作品。

■『日本の現代美術と世界 1989‒2010(仮称)』国立新美術館。9/3水~12/8月。香港の現代美術館 M+(エムプラス)との共同企画。

『幕末土佐の天才絵師 絵金』サントリー美術館。9/10水~11/3月祝。コンテンポラリーアートでは全くないが、有名な割にはほとんど見た記憶がない。これを逃す手はない。詳細未発表。

■『Tokyo Gendai(東京現代)』パシフィコ横浜。9/12金~9/14日。アートフェアとしては最大級。https://tokyogendai.com/ja/

『中之条ビエンナーレ』9/13土~10/13月祝。関東圏ながら未見。

■『国際芸術祭|あいち2025』愛知芸術文化センター・愛知県陶磁美術館・瀬戸市内。9/13土~11/30日。今や国内最大の現代芸術祭。

■『岡山芸術交流2025』岡山市内。9/26金~11/24月祝。今回のディレクターはフィリップ・パレーノ。前回のリクリット・ティラヴァーニャも良かった。

『千葉国際芸術祭2025』千葉市内。コア期間 9月下旬~11月下旬。初回の芸術祭。総合ディレクターは中村政人。

■『瀬戸内国際芸術祭2025(秋)』10/3金~11/9日。

『東京ビエンナーレ2025』会期は秋~冬。総合ディレクターは、前回までの中村政人に替わり、服部浩之、⻄原珉、並河進。是非とも伝説の1970年東京ビエンナーレに名前負けしないような芸術祭にして欲しい。

https://tokyobiennale.jp/tb2025pre/assets/images/TB2025_Pre-Action.pdf

『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着』アーティゾン美術館。10/11土~1/12月祝。中堅作家のふたり。力作を期待。

■『東京お台場トリエンナーレ2025』10/18土~12/25木。初回の芸術祭。アーティスティック・ディレクターは建畠晢、三木あき子、山峰潤也。

『六本木クロッシング2025』森美術館。12/3水~2026/4/5日。3年に一度の定点観測展。

『日韓現代美術展(仮称)』横浜美術館。12/6土~2026/3/22日。詳細未発表。どんなアーティストらが選ばれるのか、今からワクワクです。

『アンチ・アクション』東近美。12/16火~2026/2/8日。詳細未発表。展覧会名からすると面白そう。

『TERRADA ART AWARD 2025ファイナリスト展』2026/1/15木~2026/2/1日。詳細未発表。

『アルフレド・ジャー(タイトル未定)』東京オペラシティアートギャラリー。2026/1/21水〜2026/3/29日。この作家の初見は、あいちトリエンナーレ2013。その後、2023年に広島市現代美術館で個展を見ている。

『飯川雄大展(仮称)』水戸芸術館 現代美術ギャラリー。2026/2/28土~2026/5/6水振。あちこちで見てきた作家。大型個展はたぶん初。

【2024年から継続開催の展覧会】

内藤礼『生まれておいで 生きておいで』エルメス銀座。(年内~12/29日。年明け1/4土~)~1/13月祝。2024年東京国立博物館の展示が素晴らしかった。なお、2025年中にトーハクで再度展示があるらしいが日程等未発表。

◆『没後30年 木下佳通代』埼玉県立近代美術館。(年明け1/4土~)~1/13月祝。地味だがおすすめ。

◆ 淺井裕介・福田美蘭『岡本太郎に挑む』川崎市岡本太郎美術館。(年明け1/4土~)~1/13月祝。

◆ ルイーズ・ブルジョワ『地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ』森美術館。~1/19日(会期中無休)。禁欲的なまでのフォーマリズムが1980年代以降退潮するのにつれて再評価が高まった作家。最近ではフェミニズムの視点からの再評価もそれに加わってきた。草間彌生、アルベルト・ジャコメッティなどとの比較も可能。

https://x.com/forimalist/status/1859430284510494999

◆『アレック・ソス|部屋についての部屋』、『現在地のまなざし』都写美。(年明け1/2木~)~1/19日。

◆『不在|トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル』三菱一号館美術館。(年内~12/30月。年明け1/2木~)~1/26日。

◆ 田村友一郎『ATM』水戸芸術館現代美術ギャラリー。(年明け1/4土~)~1/26日。

◆『須田悦弘 展』渋谷区立松濤美術館。(新年は1/4土~)~2/2日。超絶技巧の木彫。

◆ 毛利悠子『ピシュスについて』アーティゾン美術館。(年明け1/4土~)~2/9日。2024年ヴェネチア・ビエンナーレの帰国凱旋展という側面もある。

◆ 青木野枝、三嶋りつ惠『そこに光が降りてくる』東京都庭園美術館。(年明け1/5日~)~2/16日。鉄の彫刻家とガラスの彫刻家。

◆ 小西真奈『Wherever』府中市美術館。(年明け1/4土~)~2/24月振。VOCA賞作家のその後の展開。

『川端龍子+高橋龍太郎コレクション ファンタジーの力』大田区立龍子記念館。(年明け1/4土~)~3/2日。都現美の高橋コレクションは圧巻でした。

◆ 栗林隆『Roots』神奈川県立近代美術館。(年明け1/4土~)~3/2日。2022年ドクメンタ15参加作家。

◆『evela 現れる場 消滅する像』NTT-ICC。(年明け1/4土~)~3/9日。

草間彌生『私は死を乗り越えて生きてゆきたい』草間彌生美術館。(年明け1/9木~)~3/9日。

◆『T2コレクション Collecting? Connecting?』WHAT MUSEUM。~3/16日(年内年明け不明)。もうひとりの高橋コレクション。

◆ 坂本龍一『音を視る 時を聴く』、『MOTアニュアル|こうふくのしま』都現美。(年明け1/2木~)~3/30日。

◆ 雨宮庸介『まだ溶けてないほうのワタリウム美術館』(年明け1/4土~)~3/30日。作風と名前の焦点がなかなか合いにくいアーティスト。そういう意味で興味深い。

『風船爆弾作戦と本土決戦準備|女の子たちの戦争』明治大学平和教育登戸研究所資料館。(年明け1/8水~)~5/31土。戦中、風船爆弾作りに女学生が動員された。フェミニズムの観点からも貴重な展覧会。


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