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併発の情報ってどこにあるの【ASD/ADHD併発日記②】

 今日は脳内の多動が止まらない。こういう日は本が読めない。何にも集中してくれはしない。ずっとソワソワしている。

 脳内の多動についてはここでちょっと書いている↓

・頭の中がうるさい。目にしたもの、聞いたもので永遠に連想ゲームをしている。人と話をしていても、一人でいてもずっと高速であっちこっち飛んでいく思考が頭を占拠している。ずっと3人くらいの自分が超早口で永久に雑談している感じ。疲れる。

上記弊note

 もっと知りたい人はこういう記事もある↓

 こういう日はとにかく何を始めても遂行できない。本を2,3ページ読んでは閉じ、掃除機を一部屋かけてはやめ、動画を開いては1分見て次のサムネをタップ。何をしても集中できない。

 そしてとにかく誰かとしゃべりたい。ものすごくおしゃべりな日である。

 閑話休題。

 今回はこのnoteシリーズを始めたきっかけでもある「ASDとADHDの併発の情報が少ない、というかほとんどない」問題についてだ。

 ASD単体の情報はいっぱいある。ADHD単体の情報もいーっぱいある。

 だが併発・合併となると「併発することもあるよ!」程度の情報しか載っていない。

 とすると何が困るのか。

 まず「長所が打ち消される場合の悩み」を解決する方法がわからない。

 ASD/ADHDは能力の発達に凹凸がある人々なので、凹があれば凸があるわけだ。(当社比で)秀でた能力も持っている。ASDはこだわりの強さを発揮してかなり綺麗になにかの状態を整えたりできる人がいるし、ADHDは衝動性を発揮して何事にもフットワーク軽く動けたりできる人がいる。

 だったら併発者はこの長所を2倍持ってるからスーパー超人になれるんだね! と思うじゃん。

 ならない。

 それどころかそれぞれの障害の凹が凸を打ち消す。それでただの▢になってくれたらいいのに凹凸がフュージョンして凹寄りの特性が爆誕するのでもう悲惨だ。

・ASDの集中力+ADHDの注意力散漫=注意力散漫

・ASDのこだわりの強さ+ADHDの飽きっぽさ=それまでかなりこだわっていたものが「飽き」が勝つといきなりどうでもよくなる

・ASDの予定変更への弱さ+ADHDの衝動性=他人による予定変更は認めがたいが自分で決めた予定変更は遂行されないと嫌

 こんなことがしょっちゅう平気で起こる。

 1つ聞いてみたいんだけど、これ、周囲に理解されると思います?

 通常は「ワガママなやっちゃな」という回収が起こるだろう。気難しい人、変わっている人、そんな風に理解される。

 本人がこれでどんなに苦しんでいても、大抵笑い話になる。

 本人ですらうっすらとした自嘲の笑いを浮かべて、その裏で自己肯定感はどんどん下がっていく。

 できないことがあるなら、できることもある。そんなバランス感覚があるならどれほどよかったか。

 巷のASDの特性対策、ADHDの特性対策は併発者には通じないことがある。なぜか。端的に答えるならば、ASDが「いつもと同じもの」を好むなら、ADHDは「いつもと違うもの」を好むからだ。

 相反する特性に引き裂かれて、なんだ、この、生きづらさは。

 助けを求めて調べようにも、世に満ちるはASDとADHDそれぞれの単発の情報ばかり。

 や、や、やってらんね~~~~~~~。

 とばかりに最初はさじを投げてついでに全てを投げ出したくなったのだが、ないなら作るしかないじゃないか……。

 そういうわけでこのnoteを書くことにしたのだった。

 もしかしたら、自分がASDかもしれないと思って特性を調べた人が、当てはまらない特徴を見つけて「ああなんだ自分はASDではなかったのか」と思ったはいいものの、蓋を開けてみればASDの特性をADHDの特性が打ち消した併発者だったというケースがなきにしもあらず。

 別に私は発達障害者がいたずらに増えればいいとは思っていない。

 だが、時に発達障害当事者が自分のことを定型発達者だと思いこんで生きることは筆舌に尽くしがたい艱難辛苦を伴う。自分が周囲の人もそうだと思っていた苦しみを、周りは特に抱えていない。なんと全ての人が日々死にたいと思いながら生きているわけではないのである!

 私が書くことは全て発達障害由来のものとは限らず、単に認知のゆがみによるものか、はたまた性格が悪いだけの場合もあるだろうが、全てが全て発達障害が無関係なものということもあるまい、ということで。

(加えて、ASDとADHDの特性が単発で発揮されている部分もあるだろうけども)

 それはそれとして、服薬以外で併発をどうにかする術がわかるなら教えてほしいものである。情報求ム。

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