発達障害ってなあに【ASD/ADHD併発日記①】
このたびちゃんと診断されたので、自分自身の整理のためにも、ちゃんと書いてみようかなと思い至った次第。まあ特に、大人の発達障害について知りたい方々の1つの資料になったら嬉しいなぁと思う。
そもそもASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)それぞれの特性についてカンタンに知りたい! という方はこちらから↓ ASDとADHDの違いについても書いてあります。
https://www.kaien-lab.com/faq/1-faq-developmental-disorders/adhdasd/#h08
ざっくり言うと、ASDはこだわりが強かったり、臨機応変な対応が苦手だったり、ADHDは行動力がありすぎたり、ケアレスミスを連発したりする。
非発達障害者(≒定型発達者)は対策をすれば改善することが多いけど、発達障害の場合は二重にも三重にも対策してようやくミスが減ったり、特性によっては自分自身では打てる手が少なかったりする。
また、発達障害特性の全ての項目が、全ての発達障害者に当てはまるわけではない。人によって優勢な(よく発現する)項目がある。
さらに、発達障害者の困りごとは定型発達者にも覚えのあるものが多いので、「なーんだそれくらいなら私もあるよ」という反応をされがちなのだが、これだけは声を大にして言いたい。程度と頻度が別物なのだ。
例えば「自分の『こうあるべき』が乱されるとすぐにカッとなる」という特性があったとして、定型発達者の怒りを抑えるコストが10段階中の2だとすれば、発達障害者は6とか7とか、それも人によっては数種類もの薬で抑えてようやくそのレベルに落ち着いたりする。
『カッとなる』のレベルも違う。定型発達者は「イラッとする」「機嫌が悪くなる」くらいだとしたら、発達障害者は「激昂」だ。頭をかきむしりたくなったり、物を床に叩きつけたくなったり、号泣したくなる。それくらい嫌なのである。
でもね、安心してください。知的障害が合併していない発達障害者の場合は大抵ものすごい量のコストを払ってどうにか「激昂」を抑えます。「別に? 大したことないっすよ?」みたいな顔をしている水面下でめちゃくちゃバタ足しています。自分のほうがおかしいのをわかっているし、他人に迷惑をかけたくないから。
おかしいのをわかっているのに、荒れ狂う情緒を、こだわりを止められない。抑えるのがすごく大変……だから当事者にとって「障害」となる。
前提として、本人たちが社会にとっての障害なのではない。社会に存在する暗黙の了解やらマジョリティが持つ価値観や行動規範やらが、当事者にとって、健やかに生きるための障害となっている。
そんなわけです。
これからわたくし、ASD/ADHD併発当事者として、自分の「これって特性じゃない?」と思うことや、困りごとの話をつれづれに書いていけたらいいなーと思います。
もちろんだけど、私は医者じゃないし、研究者でもない、ただのいち当事者なので、全ての発達障害者を代表することはできないし、診断をすることもできない。
だけど、発達障害に興味がある人や、自分がそうではないかと思っている人、困りごとを抱えている人にとって、なんらかの形で一助となることを願っている。
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