『言ってはいけない 残酷すぎる真実』を読んだ感想
この本を読んで最初に感じたのは、タイトル通り、「こんなこと本当に言っていいのか?」という衝撃です。
橘玲氏は、社会の「きれいごと」に対して鋭いメスを入れ、遺伝や進化論、脳科学といったデータに基づいて、私たちが普段見ないようにしている「不都合な真実」を次々と提示しています。
たとえば、子供の知能や成功が親の教育次第ではなく、遺伝や生まれつきの性質によって大きく左右されるという指摘は、親としては受け入れがたいものだが、子供からすれば逆に希望になり得るかもしれない。
また、著者が語る「現代の美貌格差」や「知能の遺伝的影響」は、私たちの考える公平さや平等に対して大きな疑問を投げかけています。正直、読むのは少し辛い部分もありましたが、それでもこの「残酷な現実」を無視して生きるよりも、一度立ち止まって考えることは大切だなと感じました。
全体的には、誰もが言いにくいタブーを次々と暴いていく内容ですが、それをただショックを与えるために書いているわけではなく、現実に向き合い、もっと自由に考えるためのきっかけを与えてくれる本だと思います。気持ちが軽くなる部分もあり、重く受け止めるべき部分もあり、バランスが取れた一冊でした。
要点まとめ
1. 遺伝の影響
知能、学歴、収入、犯罪傾向に遺伝が大きく影響している。
2. 教育や子育ての限界
親の教育や努力だけでは子供の将来に大きな影響を与えられない。
3. 美貌格差
見た目による経済格差が存在し、美貌が収入にまで影響する。
4. 社会的タブーに挑戦
努力や平等の概念が現実と食い違っていることを科学的に指摘。
5. 科学的根拠に基づく分析
進化論、脳科学などの最新研究に基づいて、不愉快な現実を解き明かしている   。