雑記:【AI学習に】おける著作権もろもろ
前置き
森ツバサの嫌いな言葉に「ヘリクツ」と言う言葉がある
その言葉は理屈に対して理屈で抵抗できなかった者の
負け惜しみにすぎないと思っている
ヘリクツをヘリクツと言うなら
理屈で看破すれば良い
本雑記は見る人によると「ヘリクツ」と思われることが書いてある
そういった方々と議論することを本書の趣旨としない
気に食わなければ読まなければいいし、
読んでしまったのなら忘れて別のことに意識を割いて、ここから立ち去ってほしい
ここでの小競り合いは不毛なので、私は相手をしないよ?
そのうえで、森ツバサの考えが知りたい方だけ
読み進めて頂きたい
純著作者
現代における著作物はあらゆる著作物において
既に、二次創作、三次創作・・・N次創作になっている
全く事前知識無く、創作することは
事実上不可能であると、言えると思っている
その上で、その創作の川の源流の源流
音楽における小鳥のさえずり以前
絵画などラスコーの洞窟壁画などは何次創作だろうね?
それらの支流を遡った原点
あるいは、神の創作物・創作者をここでは純著作者と定義したい
学習とは
見て、真似て、試して、作って・・・
人は何万年もの時間をかけて今の文明を築いた
その過程であるものは他者の創作をひな形に
別のあるものは他者の創作の穴を突き
しかし、全ての創作物は なんらかの創作の下地があってしかるべきだ
物心ついたときから
親に、社会に、あるいは自分の興味本位から
人は滝の如くの創作物を浴び
学習することによって
(何を上や下とするのは粋ではないけれど
説明上仕方なくこう言う言い方をすれば)
学習と試行錯誤の末、より高度な創作物を作り上げてきたと言える
巨大化・微細化・精細化・詳細化・あるいはデフォルメに寄る効率化
そうやって洗練していく過程において
事前のN次創作なしにポンと新しい発明を行ったものなどこの世にいるのだろうか
相対性理論を【発明】したアインシュタイン
キュビズムを【発明】したピカソ
蓄音機を【発明】したエジソン
彼らは神の啓示を受けて急にポンとそれらの発明をしたのだとしても
神の啓示という一次創作があると私は思っているよ
さて、要は先人たちの著作に対する学習というのが
どうしても文明の構築上、必要だったということだよ
そして今もって怒涛の勢いで
地球人類80億人は数多のメディアにまみれながら
否応なく学習を続けているということ
例えば脳に高次障害を抱えていてさえ
全く何も学習していないというのはありえない
それを他者が学習と認識診断出来るか否かの差でしかない
みんな学習を続けているんだ
それは素敵で誇らしいことであると思っているよ
AIにおける学習とはなにか
人工知能(AI)における学習とは
人類が【学習】というプロセスを知り
それを概念毎に特化させ純化させ
今後の人類の発展に対するさらなる礎とするための
人類の脳のエミュレートなんだね
人類には音楽が得意な人
絵画な得意な人
文学が得意な人
そういうのはいても
音楽しか絵画しか文学しか純粋に学んでない
他の学問を一切排除している人っていやしない
でも、AIは違う
音楽しか絵画しか文学しかやっていないんだ
逆説的に、今のコンピュータでは複合芸術を学習できるほど技術が高度化していないとも言えるけれど
良くも悪くもAIさん達はストイックにそれぞれの道を学んでいる
ただ、人類の脳のエミュレートなだけに
多数の先人の創作物のデータを学習する必要がある
そこは人間でもAIでも変わらないんだ
ある日突然神の啓示が降りてきて、
人類未到達生成物を作ったりはしない
人類より先に新たな発明をしたとして、それは人類やAIが新たに学習のもとに再編成した高次N次創作物の礎なしに生み出されることは
ありえないんだね
学習の元データ
さて、学習には元になるデータが必要なことはついさっき言及したけれど
その出処ってすごく色々あるし、
今、日常に溢れてるし、
今日は月曜日だけれど、今日発売のジャンプにだっていっぱいある
もちろん【無断転載サイト】と呼ばれるところにだって
きっとあるだろうさ
学習元データの権利者
さて、ここからはもう、絵画だの音楽だの文学だの言うのはちょっと面倒くさいけれど、それぞれで現代社会における取り扱いが一定じゃないものだから
本当はそれぞれ言及すべきなのだけれど、
あえて一旦絵画における学習に絞らせてね
ややこしいから
例えば幼稚園児がドラえもんのイラストを描いたとする
褒められて、もっと絵が好きになって描いて描いて
大人になったら著名な漫画家かアニメーター
画家かデザイナーになるかもしれない
そこをドラえもんは藤子不二雄A先生の著作物だから
真似してはいけません
学習してはいけません
こう言ったらどうなるだろう
この子は素敵な才能を開花できずに一生を終えるかもしれない
もちろん敢えて藤子先生のお名前を拝借したけれど
誰の作品だって同じなのは言及するまでもないよね
まぁ、トキワ荘に集まった藤子先生たちが
仮に手塚大先生に「真似するな」と言われても
手塚手法を敢えて避けて新たな漫画がアニメーションが
きっと創造されたと思う
そういう意味では、学習の元データの著作者に寄る
【模倣・学習の拒否】は
不毛で、且つ現実的ではない
AIにおける学習データの元データの権利者
さて、戦後70年以上、日本における漫画・アニメ文化の隆盛の素晴らしさは
私がここで言及する必要はない
みなさんご存知だものね
ただ、じゃぁ、AIの学習における昨今急瞬に発展し始めている
AIイラストは人間のそれより純粋で単純なゆえに時間が圧倒的に短いから
みんなびっくりしていると思うのだけれど
さっきから述べている通り
純粋で単純で局所的な意味において人間の脳より高性能なものでエミュレートしているから
出来事が急なだけで人間の学習とほぼ同じことをしているはずなんだ
そうでなければ意味がない…あるいは人間の学習効率を上回る新たな学習法を発明できるとしたら、すでにしていたとしたら
それは凄まじいことなんだろうけれど
ここで話題になってくるのが
【何をもって学習したのか】問題
人類の過去の絵画的著作物をデジタルデータ化した
画像を何万枚何億枚、高速で学習させて学習後データベースみたいなのを作った
その画像のデジタルデータの出典元?が
【無断転載サイト】に由来するというのが物議を醸している
ただ、ここで無断転載サイトの是非
無断転載サイトからの無断学習の是非
を語るつもりはない
ただ、今いるAI学習におけるイラストへの【無断転載性】において否定的な潮流において、
じゃぁ、例えば今日、今、さっき、新たに画像を投稿した人間絵師様は
あらゆる過去絵からの学習を全くしないで
あるいはその画像の権利者に許可を取って対価を支払って学習したのかって言うと、
答えはALL OK ALL RIGHT と言うのはありえないんだ
今まで述べてきた人類の学習のメカニズムを踏まえると
そんな事はありえないよ
学習?トレース?・・・パクリ?
たとえばみなさん大好きおっぱいを過去何人の絵師様が描いてきて、
何枚のおっぱいが世に出され
それでどれだけの方が幸せな夜を過ごしただろう
そして世の絵師の卵たちは「良し、俺も素晴らしいおっぱいの描ける絵師になる!」と、夜な夜な筆を走らせているはず
そしてやっとの思いで描き出した渾身の一枚をネットに投稿
多数の「いいね」をもらって意気揚々♨
・・・ところが
【画像検索】
というものがありましてね
グーグル先生に気になる絵画を差し出すと
「似てるのあるよ?これなんじゃない?」
と同じ画像から似た画像までものの数十秒でポン出ししてくれる
似た構図・似たシュチュエーション・似たキャラクター
それらにヒットしたら
絵師くんがどんな経緯で描いたかはさておき、
「トレース疑惑」に引っかかっちゃうんだ
そこに意図があったかどうかは誰にも証明できない
もちろん嘘をつくことも出来る
トレース台に乗っけて上から下まで写したもの【かも】しれない
単なる偶然かもしれない
けれど、一番多いのはきっと【無意識】
人間の脳はまだAIに負けず劣らず素晴らしい高速性を有しているから
どこかで一瞬見ていいなと思ったものを
【学習】してしまう
それを切り捨てることは出来ない
深い学習のお鍋でごった煮されたものは
ある日の晩御飯に有名店とよく似た味のカレーを
晩御飯の食卓に出してしまう可能性を否定出来ないんだ
仕組み上
それを、【権利者】が
「君の作品は私の作品のトレースだ 掲載は停止したまえ 損害賠償を払い給え」
と、やり始めたらどうなるだろう
支援者・アンチ巻き込んでの大炎上
出る所に出て、金銭でカタをつけることになる
ただ、本当に、トレースか学習か、パクリか、無意識か
証明なんて本当は出来ないし、
逆説的に、自分の描いた創作物に似た、無関係の創作物を
検索エンジンの高速性で探し出して
本当は縁もゆかりもないのに、関連付ける紐づけることだって
出来なくはない
何もお絵描きAIだけが高速性を有してるわけじゃない
検索エンジンだってAIが仕込んであってもそうじゃなくても、
高速に似たワード、似た音楽、似た絵画を検索できちゃうんだ
その【権利者】が、【権利者ゴロ】かどうかも、誰も証明できないし、
ゴロでなくても、「似てる!」って思いこんでしまった無関係の絵に
被害者意識を強く持って、敵対してしまう可能性はとても否定できない
あくまで可能性のお話だよ?
私は別に、トレースや無断転載、自作発言を含んだ
【本当の違法行為】を推奨したり、助長したり、そういうつもりは毛頭ない
けれど、人間にしろ、Aiにしろ、純粋に学んだものに対して
それが過去の著作者の権利を侵害はしちゃいけないのだろうけれど、
学習そのものは侵害しちゃいけないと思っている
人類の欲求に応えて、いまもって莫大な過去の創作物から学習を続ける純粋無垢な人類、Ai含めた【知能】達の学習を
そしてその成果物を否定する事は
もう、出来ない歯車が回り始めちゃってるんだ
その上で、守られるべき権利と
今後の発展に何を寄与するか、させるかを
学ばなければ考えなければいけない
その為に「毛嫌い」してたってしゃーないんだよ
全てはもう、始まっちゃってるんだから
最後に
私は疑問を呈したいだけ
考えることを始めてほしいだけ
何が正しくて何が正しくないかの断定なんてしちゃいない
その上で、今、始まったばかりの【AI論争】【AIの学習元の是非】に関して
一定の前提条件と、幾ばくかの可能性を論じてみた
わざと、悪いたとえもしてみた
わざと、擁護肩入れもしてみた
でも、私にだって答えが出てるわけじゃない
考え続けなきゃいけないだけなんだ
その為に敢えて、もう一度いうね
「毛嫌い」したってしゃーないんだよ
あなたの今晩戴いたおっぱいは
出どころ正しいおっぱいですか?
何が正しいですか?
その判断を、
今すぐ、あなただけで私達だけでしちゃって、
本当に大丈夫?
その【権利者】と称される人が
【純著作者】でなければ
絶対に何かの学習があるはず
日々あなたが使っているあらゆるものは
その出自たる学習に正当な許可と対価をもたらした物だけなのかな?
古い決まりを刷新する時が来てる
必要なのは毛嫌いと、排他じゃなくて、
受け入れる許容性と、新たな権利の構築なんだ
我々も、それらを作るために【学習】しないといけないね
2022年 10月 17日 森ツバサ
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