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オーストラリア:投資に関わる税金

FIRE、不労所得流行りですが、投資を行った際に発生した損益に関わる税金をしっかり把握して後からサプライズのないようにしましょう!

インカムゲイン(income gain)

一般的にインカムゲインとは、資産運用に際して、ある資産を保有することで安定的・継続的に受け取ることのできる現金収入のことを指します。銀行預金や利付債券の受取利息、投資信託の収益分配金がそれに該当します。不動産投資の場合は家賃収入です。株式投資の場合、株主が企業から受け取る配当金がインカムゲインとなります。これらの所得は発生した年度毎に投資所得として確定申告で申告し、納税を行います。

キャピタルゲイン(capital gain)

これに対してキャピタルゲインは、保有していた資産の値段が変動することによって得られる収益のことを指します。この場合の資産とは株式や債券などの有価証券だけでなく、土地、建物、絵画、貴金属など幅広いものも含まれます。一般的に価格が変動するものを安く購入して、高くなった時に売却して得られる値上がり益がキャピタルゲインです。

キャピタルゲインは、保有している資産の価格が値上がりすることによって得られる収益です。反対に値下がりしてしまった場合、そこで売却すると損失が発生します。これはキャピタルゲインの反対で「キャピタルロス」と呼ばれます。
こちらはインカムゲインと異なり、売却時に確定した利益もしくは損失が確定申告の対象となります。

キャピタルゲインタックス(CGT)対象&非対象資産

発生したキャピタルゲインに対してかかる税金をオーストラリアではキャピタルゲインタックス(CGT)と呼んでいます。CGTはとってもやりがいのあるタックスで細かい設定がありますが、大きな対象・非対象資産は下記のようなものになります。

対象になる資産

該当する主な資産は下記の通りです。
l 不動産
l 株やユニットなどの投資資産
l 収集品や個人使用用途の資産

対象外の売却益

キャピタルゲインには幾つかの例外が設けられています。
• 1985年9月20日以前に購入された資産
• 個人の資産、具体的に自宅や車、家具などの個人使用用途の減価償却資産
• ビジネス用途の器具や賃貸物件の付属品などの減価償却資産
対象外と指定されているもの以外は基本的にCGT対象となると考えて頂いて結構です。

納税額の算出方法

CGTには様々なルールが設けられていますが、通常の所得税と同じ扱いです。下記ステップで確認していきます。

ステップ1:CGTの算出

売却益―売却損、適応可能なCGT割引*、CGT累損=CGT課税所得

ステップ2:その他所得と合算し、課税所得を算出

その他の収入(給与所得や投資所得など)-控除項目+CGT課税所得=課税所得

ステップ3:税金の算出

課税所得x税率=今年度の税金額

ステップ4:納税・還付額の算出

今年度の税金額―源泉額(天引き)=+の場合納税、-の場合還付

次回はCGTの割引についてお話します!

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