あの人気YouTuberさんに担当書籍が取り上げられたので連動記事をお届けします。
フォレスト出版編集部の寺崎です。
今朝、ボーっと庭で一服していたら、『働くあなたの快眠地図』の著者・角谷リョウさんからSlackでURLリンクを添えたこんな連絡が届きました。
やったー!フェルミ大学は大きいです!
https://www.youtube.com/watch?v=HCaNZUVRXCs
「なんのこっちゃ?」と思い、URLリンクを開いてみると・・・な、な、なんと!チャンネル登録者数が76万人を超える人気YouTubeチャンネル「フェルミ漫画大学」で『働くあなたの快眠地図』が昨日取り上げられているではありませんか!
再生回数も「いいね!」の数もぐんぐん伸びていて(6:35現在、71,363 回視聴、1509いいね)、「これはまた販促につながるぞ!」と興奮してしまいました。内容もめっちゃ面白いし!
おかげさまで現在6刷の本書ですが、仕掛け店での売れ行きがたいへん好調で、書店員さんのツイートも多くみられて、ほんとに感謝感謝です。
今日はこのフェルミ漫画大学で取り上げてくださった8つのネタのうち最初の4つについて、本文解説部分を公開します。YouTubeでは触れられていない情報もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
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照明はオレンジ色にする
「日本は睡眠環境が世界一悪い。睡眠不調による経済損失も大きい」
こんな話を聞いたことはないですか?
自分自身や周りの人を見ても、それほど悪い夜の過ごし方をしていないし、他の国の人だって夜にスマホやゲームをしてるはずなのに……と思いますよね。
ところが、さまざまな調査の結果、日本は睡眠不調の割合が世界一多い国です。一人当たりの睡眠不調による経済損失も世界一大きいといわれています。
実は、日本では普通に暮らしていても睡眠不調になってしまういくつかの原因が考えられます。
日本人の睡眠不調の原因のひとつは、夜の照明が明る過ぎることです。
基本的に日本の家庭の夜の照明は海外よりかなり明るく、誰もが睡眠不調になるレベルです。
ある調査では、店内の夜の明るさが、日本は海外に比べて40%程度明るく、公共施設では5倍も明るいところがあったと報告されています。
以前、日本睡眠教育機構で「日本の夜の照明事情」を習った時に、「コンビニは照明を暗くすると売り上げが下がる」という話を聞きました。ある大手コンビニチェーンが、お客さんが睡眠不調にならないように夜間の照明を少し暗くしたところ、客足が減って、売上が下がってしまったので元に戻したそうです。
日本人が睡眠不調になりやすいもうひとつの理由として、不安遺伝子を持っている人が80%もいることです。不安遺伝子とはセロトニン・トランスポーターのS型という遺伝子で、精神が不安傾向になる遺伝子なのですが、世界でダントツに日本人の保有率が高いのです。
ですから、日本の睡眠不調で最も多いのが「夜眠れない」という不眠系の不調です。これはおそらく日本人の不安遺伝子の影響が大きいと考えられます。
これらの理由からも分かるように、ごく普通に生活しているだけで、日本では睡眠不調になる可能性がとても高いのです。
月曜は絶対にスッキリ起きる
多くのビジネスパーソンが、睡眠を平日パターンと休日パターンの2つに分けていることが多く、総務省の調査では平日より休日のほうが平均して1時間24分睡眠時間が長かったそうです。
その約1時間半の睡眠時間差がベストなのかはさておき、ビジネスパーソンに最適な1週間の快眠パターンは曜日によって少しずつ変化をつけるのが正解です。
最近は多様な働き方がありますが、これまで一般的だった週5日勤務を例にして考えてみましょう。まず何より大事なことはスタートダッシュである月曜日の朝にスッキリ目覚められることがビジネスパーソンには大切です。
月曜日のスタートダッシュにしくじると、パフォーマンスの低下はほぼ1週間続き、週の後半で睡眠を削って仕事の遅れを取り返して、休日のバタンキューというスパイラルに入ってしまいます。
というわけで、最も良い成果を出すためには、月曜日に確実に最高の状態でスッキリ起きられるようにすることです。次に最も疲労が溜まる木曜日に備えて、平日の中間に少し睡眠を多めに取ってリカバリーします。
そうすることで平日に最高のパフォーマンスを発揮することができます。
週末はどうしても好きなことを夜遅くまでしたい欲求があると思います。平日は快眠だったのに、週末の幸福度が下がってしまっては元も子もありませんから、週末の夜更かしをしつつも、月曜の朝に疲れが残らずスッキリ起きられるように設計するのが基本になります。
もちろん仕事によって週に波があると思いますし、元々の体力によって疲れのピークがどの曜日になるかも個人によって違ってきますが、基本的な考え方は同じです。
この1週間で調整する考え方は、どの仕事でも、どのパターンでも応用可能です。ぜひ一度ご自分の仕事でパターンを作ってみることをおすすめします。
寝る前のジャーナリング
メンタルの状態を良くしたり、不眠を解消するため、「瞑想(マインドフルネス)をしましょう」とよく言われます。瞑想には実際にストレス解消効果があり、不眠改善にも有効であることが証明されています。
しかし、実際に睡眠改善をしたいと思っている人の多くは「瞑想が苦手」もしくは「瞑想ができる状態ではない」ことがほとんどです。
睡眠がうまく取れていない多くの人の脳の状態は、ストレスや情報が多すぎることで暴走状態になっているため、瞑想をしても瞑想状態にほとんど到達することができず、ネガティブな不安や雑念が湧いてくるからです。そして何もせず、何も考えずに呼吸していることに耐えられなくなってしまいます。
もちろん専門家の方とリラックスできる場所で瞑想する環境にあればうまくいく可能性は高いですが、よほど精神状態の良い方でないと、自分一人で行う瞑想で効果を得られる可能性は限りなく低いのです。
しかし、そんな精神が暴走状態にうってつけの瞑想法があります。
それがただ5分間ひたすら思っていることを書き出す「ジャーナリング」という手法です。ペンと紙を用意して、5分間手を止めずに頭に浮かぶこと、悩みなどをただひたすら書いていくのです。雑念が湧きやすい人でも、このジャーナリングなら瞑想状態にほぼ入れて、瞑想とほぼ同じストレス解消効果があります。
睡眠改善の現場でも、不安で眠れない人に対する最も有効な解決手段です。
ただし、この5分間書き出すやり方が有効なのは、寝る前に不安を感じる人向けです。寝る前にポジティブに考えられる人は、「感謝日記」や「夢日記」のようなポジティブなことをたった3行でもいいので書くと、睡眠の質が上がります。
また、どんな方でも効果を感じることができて、継続率が高いのが「プレディクション」という翌日の行動予測を書き出す方法です。明日のタスクを書く方は多いと思いますが、これを少しだけ進化させて「6時に企画書のチェックを済ませて、メールを送ってから会議に出席する」といったように記述します。これはタスクだけを書くよりも快眠効果が高いことが分かっています。
寝室の掃除をする
1週間のなかで、最も睡眠の質を上げる工夫ができるのが休日です。
わざわざ文章にするまでもないのですが、休日は平日にできないことをしておくと、平日の睡眠の質がグッと上がります。休日に睡眠の質を上げるためにできることは色々あるのですが、最もおすすめしたいのは「寝室の掃除」です。
単に寝室を掃除するだけでも十分効果があるのですが、以下の3つのポイントに気をつけながら行いますと、さらに効果があります。
まず1つ目は「寝室のモノを減らすこと」です。寝室にモノが多すぎると入眠モードに入りにくく、深い睡眠にも入りにくいのです。特になかなか寝付きにくい方には効果があります。
2つ目は「ホコリを取ること」です。ご存じの方も多いと思いますが、部屋のホコリは床上30センチに集中しています。普段立ったり座ったりしているときはホコリを吸うことはあまりありませんが、寝ている時にはベッドの方以外はホコリの集中するゾーンで寝ることになります。ですから、休日のうちに寝室にしっかり掃除機をかけて、さらに拭き掃除までできると平日も安泰です。
最後の3つ目は「シーツの清掃」です。シーツは直接肌に触れるので、常に清潔を保ちたいものですが、平日はなかなかそうもいきません。シーツや枕カバーにはダニやダニの死骸、自分のフケや老廃物が溜まっていきます。週に1回洗濯して乾燥すれば、そのほとんどが除去されます。
理想は日曜日にリラックスして過ごしやすいように、土曜日の朝に洗濯するのがおすすめです。ただし、雨でシーツが干せず、乾燥機もない場合は、掃除機をかけてシーツの汚れを吸い取るだけでも十分です。実は掃除機だけでも9割以上のダニが除去できるというデータもあります。
ちなみに布団専用の掃除機を買うと、ほとんどの人が邪魔で使わなくなるので、どのメーカーの掃除機にも対応している「布団用ノズル」を購入することをおすすめします。床と同じノズルで掃除機をかけるのは衛生的ではないですし、専門ノズルは布団にくっつかずにダニだけ吸い取るので効率が断然違います。
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ちょっと記事が長くなってしまったので、YouTubeチャンネル「フェルミ漫画大学」で取り上げられた「最適な睡眠時間は人それぞれ」「趣味は朝に楽しむ」「2段階アラーム法でスッキリ目覚める」「二度寝の扱いに気をつける」の残りのネタについてはまた改めて別の記事にてご紹介します!