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#360【他社本研究】情報をインプットするプロ手法が学べる1冊――『読む力』(佐々木俊尚・著)

このnoteは2022年3月29日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
 
土屋:皆さん、こんにちは。フォレスト出版チャンネルのパーソナリティーを務める土屋芳輝です。本日は編集部の森上さんと寺崎さんと共にお伝えしていきます。森上さん、寺崎さん、どうぞよろしくお願いします。
 
森上・寺崎:よろしくお願いします。
 
土屋:本日のテーマは、「他社本研究」ということで、今回は森上さんから佐々木俊尚さんの『読む力 最新スキル大全』についていろいろとお話をしていただこうと思います。

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森上:よろしくお願いします。佐々木俊尚さんなんですが、もちろん存じておりましたし、ジャーナリストとしても素晴らしい方ということは認識していたんですけども、接点が自分の中にあまりなくて、リスナーの方はご存じかもしれないんですけど、佐々木俊尚さんがVoicyを始められて、それを聞いて、僕はすっかりファンになってしまって、それが最新刊の『読む力 最新スキル大全』を読むきっかけになったという。
 
▼佐々木俊尚さんのVoicyチャンネル「毎朝の思考」

まず佐々木さんのすごいところが、Voicyで毎日アウトプットされているんですよね。ものすごい量のインプットがあった中でのアウトプット。そのアウトプットがすごく多角的な視点を持ってのアウトプットであるというのがめちゃめちゃ勉強になって、偏りがないというか。蟻の目になったり、鳥の目になったりっていう、その部分の視点とか。
あとは、自己体験を交えながら、発信されていること。毎朝、佐々木さんのVoicyを聞くのが僕のルーティンになっているんですよ。朝起きて、まずタバコを吸いにベランダへ行くんですけど、その時は絶対6、7分、佐々木さんのVoicyを聞いてタバコを1本吸い終わる。そういう感じのルーティンになっています。
それで、『読む力 最新スキル大全』が今年(収録当時※2022年)の1月28日に出たばかりの本で、これめっちゃめちゃ売れていますよね。
 
寺崎:僕も佐々木俊尚さんの「毎朝の思考」っていう、Voicyのチャンネルを森上さんにお勧めされて、最初はスルーしていたんですよ。
 
森上:(笑)。
 
寺崎:でも何回も何回もお勧めしてくるから、「そこまで言うならおもしろいんだろうな」と思って聞いたら、結構ハマっちゃって、「おはようございます。佐々木俊尚です。(モノマネをして)」っていう、この低い声がね。
 
森上:(笑)。
 
寺崎:それで、毎回、毎回、確かにネタもおもしろくて、しかも「ああ、なるほどなあ」っていう気づきがあるっていうか。
 
森上:1放送に1つ以上の気づきがあるというか。
 
寺崎:そうなんですよ。
 
森上:それが合っているかどうかとか、自分が賛成できるかどうかは別として、ですよ。それがすごいと思って。
 
寺崎:また放送の見出しも気になるんですよね、いつも。
 
森上:そうですね。そんな佐々木俊尚さんが今、情報洪水と言われている中から、どう情報をセレクトして読んでいるのかっていう、そういうことが結構、具体的に書かれているのがこの本なんですよ。この本のアマゾンの説明文とかにも書いてあって、これが売りだと思うんですけど、巻頭カラーで、全部佐々木さんのiPhoneのアプリを公開しているんですよ。こういうアプリを使っていますって。
 
寺崎:携帯のホーム画面でしょ?
 
森上:そうそう。そういうものだったりとか、実際どういうツールでどうやって整理しているとか、そういったところまで。結局、情報をいろいろと仕入れるんだけど、どこから仕入れるのか、それが信頼に耐えうるものかどうかをどういう視点で選んでいるのかとか。入ってきたものに対して、どういうふうに整理をしているのかとか。その一連の佐々木さんの頭の中を具体的にのぞけるっていう。すごくいい本でしたね。
 
寺崎:383ページ。8章立て。かなりハードコアなものですよね。相当書くのに時間がかかったんじゃないかなと想像されますけど。
 
森上:実際にVoicyでもお話されていますけど、原稿が上がってから一年半ぐらいかかっているっていう。
 
寺崎:編集に一年半?
 
森上:そう。担当編集者が中里さんという、私も存じ上げているベストセラーを連発している敏腕編集者なので、相当「ここわかりにくいからわかりやすくしてくれ」とか言ったんじゃないかな。中里さんのきめ細かな編集的な視点と、佐々木さんの多角的でしっかり整備ができている視点と、そこが手を組んじゃったらすごい化学反応が起こって、こんないい本ができたっていう。実際に使っているツールはもしかしたら10年後に使えるかって言ったら、ちょっと難しいかもですけど、今、2022年(収録当時)に読む分には間違いなくすごく参考になる。
 
寺崎:2章、3章あたりがすごく気になるんですけど。「ネットは何を見ればいいのか」「SNSをどう使いこなすか」。使いこなすというのは、情報の取り方っていう意味で書かれているんですよね?
 
森上:そうなんですよ。Twitter(現X)って、使いこなし方次第で本当にいいツールなんだなっていうのは改めて思っていて、個人的にはTwitterってやっていなかったので、1回ちゃんと見直そうかなって思いましたね。今さら感はありますけどね。Twitterのあり方というか、ただ流されるように使っていたら、情報の洪水に溺れちゃうと思うんですけどね。実際、我々の世界で言うと、本屋さんの使い方とか電子書籍の使い方とか、そういったところもすべて佐々木さんなりの使い分けがされているっていうのがめちゃめちゃおもしろいというか、参考になりましたね。情報の整理って本当に重要だなって思いますね。思い込みとか、そういったところからも解き放たれるというか、使い方次第で。
 
寺崎:今必要なスキルですよね。
 
森上:そうなんですよ。
 
寺崎:読む力って、本を読むだけじゃなくて情報とか、あらゆることを対象としているんでしょ?
 
森上:そう。いわゆる考える力、インプットしてからの思考、そのあたりも含めてなので、あまり具体的なことを言っちゃうと本の商売にも関係してきてしまうので、あまり言えませんが、興味ある方は実際に本を読んでいただいたらいいかなと思います。これは絶対読む価値があると思います。しかも1600円。うちだったら1800円くらいで作っちゃうんじゃないかな。
 
寺崎:安いね。
 
森上:東洋経済新報社さんから出ているので、ぜひお勧めしたい1冊です。
 
寺崎:まずは佐々木俊尚さんのVoicy「毎朝の思考」を聞いてみてくださいということで。
 
森上:そうですね(笑)。誠に勝手ながら、一方的に大ファンで聞いているので、ぜひ佐々木さんの渋い声と、そこから放たれる素敵な思考法を……、そこはすぐ味わえるので。
 
寺崎:2倍速で聞いているんでしょ?
 
森上:僕は1.5倍速。はい。そんな感じです。
 
土屋:僕もVoicyを聞いてみて、この本も読んでみたいなと思います。
 
森上:ぜひぜひ。1回の放送がだいたい7分くらいで、内容がギュッと詰まっているという。
 
土屋:わかりました。ということで、本日は他社本研究ということでお届けしました。森上さん、寺崎さん、ありがとうございました。
 
森上・寺崎:ありがとうございました。
 
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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