#413【フリートーク】編集者がやっている環境にいいこと
このnoteは2022年6月10日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
土屋:皆さん、こんにちは。フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、土屋芳輝です。本日は編集部の森上さんと寺崎さんとともにお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。
森上・寺崎:よろしくお願いします。
土屋:今日はハッシュタグ企画の「環境にいいこと」というテーマでお届けしたいと思うんですけれども。
森上:これ、一番難しいね(笑)。なんかやっています?
寺崎:一応、紙の消費を減らすっていうのは意図的にやっているところもあって。1回ゲラの校正を徹底してiPadでやってみようっていうことで、実際にやってみたことがあって。小さめのiPadなので、縦組みはきついんだけど、横組みの本だったらできると思った。
森上:なんとかなった?
寺崎:なんとかなった! 「GoodNotes」っていうアプリがすごく使いやすくて。
森上:それって赤入れもできるの?
寺崎:できる! これも中国製のサードパーティのペンだと赤字を入れるところがずれちゃったりして全然ダメなんだけど、Appleの純正ペンだともう本当に紙と変わらないぐらい。拡大して入れたりもできるし、これはありだなと思った。
森上:それはDTPの人は嫌がらなかった?
寺崎:いや、もうそれはPDF上に赤字を入れるから、そのPDFをそのまま送ればいいの。
森上:どちらにしろ、赤字はPDFで送るからいいのか。なるほど。それはいいですね。土屋さんはありますか?
土屋:そうですね。今のつながりで言うと、我々もホームページに修正を入れるときに、昔は紙で出して、そこに赤字を入れて、PDFで送っていたんですけど。そういうのは、今は「AUN(あうん)」っていうサイトがあって、そこにURLを打ち込むと、サイト自体の修正が直接できるんですよ。そういうのに代わっていたりとか。あと、社内で言うと、いろんなペーパーレス化で、会議資料だったり、契約書も電子化したり、そういうことはやっていますね。
森上:そうですよね。紙を使わないっていうのはあるよね。
寺崎:あと、編集者っぽい話を無理やり言うと(笑)……、前は書店に行くと輸入物の文房具とかをあれこれ買っていたんですけど、コロナ以降は物をあんまり多く使うのってかっこよくないっていう風潮があるじゃないですか。買っては捨て、買っては捨てみたいなものは。だから、僕のボールペンは「ゼブラ サラサドライ」一択で落ち着きました。
森上:なるほど。俺もボールペンは一応レフィルにはしているけどね。
寺崎:替えられるやつね。外側は残して。
森上:そうそう。あと、前の会社でつくった本のことなんだけど、家を建てたり、家具とかをつくるときに山から木を切ってくるでしょ。それって、すぐ使えないって知っている?
寺崎:ああ。乾かしたりする?
森上:そうそう。乾かさないといけないんだけども、その乾かし方が問題で。天日干しならいいほうなんだけど、早く乾かしたいから、業者が高温で100度くらいで、ブワーって乾かして使おうとするわけ。それがあんまりよくなくって。っていうのは、木が死んじゃうんだよね。中の酵素が。で、ある志村坂上にある電気工事屋のおじさんが45度で木を乾かして、木の酵素が生きたままの板を作れる乾燥機を開発して、環境ジャーナリストの船瀬俊介さんにその方のことを書いてもらった『奇跡の杉』っていう本があるんですけど。
杉って日本にいっぱいあるでしょ。杉って厄介者って言われていて、なかなか乾かないし、スギ花粉とか、いろいろと悪いイメージがある。でも、その杉って学術名で言うと、「Cryptomeria japonica」って言うの。だから日本の風土に合った木ではあるんだけども、なかなか木材として家具とか、家とかに使えないって言われていたんだけど、その志村坂上の親父さんがつくった乾燥機を使うと時間がかからず一気に乾いて、しかも酵素が残ったものが使える。だから、アレルギーとかにもならない。ハウスダストとかあるじゃん。ああいうアレルギーも起こらないっていうことで、すごく環境に優しい木材乾燥機をつくった親父さんの本を作ったのよ。伊藤さんという方で「愛工房」という会社なんだけど、その話を聞いたときは相当いい環境保全につながるなって思った経験はある。
寺崎:なるほど。
森上:その人と出会ったときに、小さい本棚とかを買って、今も家で使っているけどね。全然悪くならない。木が生きているから。その伊藤好則さんという方は電気工事屋さんなんだけど、すごいものを開発したなっていう感じ。それが「環境にいいこと」って聞くと僕はすぐに思い出すね。
寺崎:なるほどね。森上さんはエコバッグって使っている?
森上:使っていない。普通にレジ袋。
寺崎:本当!?
森上:使っている?
寺崎:俺は、レジ袋有料化以降は使っているよ。
森上:えー! すごい!
寺崎:「袋はどうしますか?」って聞かれて、「袋、お願いします」って言うと、環境を意識していない奴だって思われるんじゃないかなって。
森上:それは感じる。
寺崎:あるでしょ!
森上:でも、無視。
寺崎:(笑)。
森上:一応、袋代は払っているわけだから。「そこでイーブンじゃない?」って思います。
寺崎:まあね。
森上:無料でもらっていたら、ちょっと罪悪感を感じるけど。一応、3円とか払っているから。
寺崎:(笑)。
森上:一応、そこはイーブンにしている(笑)。
寺崎:カルディの袋とか高いでしょ? 高いよ、カルディ。
森上:(笑)。
寺崎:ちょっと環境イズムみたいな感じで……。
森上:ハラスメント?
寺崎:ハラスメントまではいかないですけど、社会的に環境をよくすることが何よりもいいことだっていうのを感じたのが、紙ストロー。この間、久しぶりにスターバックスに入ったんですよ。あんまり行かないんだけど、著者と打ち合わせで。スターバックスで久しぶりにコーヒーフラペチーノを飲んだんですよ。そしたら、紙のストローで、あんまりおいしく感じないんですよね。プラスチックのストローのほうが絶対おいしいのになと思って。
森上:フラペチーノっていうのが特にそうかも。
寺崎:ボソッっとしているの、口触りが。
森上:(笑)。
寺崎:それもどうなのかなって。
森上:なるほどね。そうだね。でも、実際にビニール袋とかよりも問題なのは、アスファルトに車のタイヤが削れて細かくなって、それが川に流れて海を汚染しているとか、そっちのほうがよっぽど環境に悪いらしいよ。
寺崎:なるほどね。
森上:その事実を知らないくせに、ビニール袋をもらわないでエコバックを使うのがいいことだって。エコバックよりもよっぽど車のタイヤのほうがやばいっていう話。
寺崎:木を見て森を見ずっていうことだね。
森上:そうなの、そうなの。割り箸だって、間伐材だからいいんだからね。いろいろと誤解があるよね。そんな偉そうなことを言っているけど、全然環境に優しいことってしていないよね(笑)。あんまり偉そうなこと言えないんだけど。
寺崎:まずはエコバックを買ってください。
森上:エコバック買うわ。
土屋:はい。といったところでいいですか?
森上:大丈夫です。
土屋:ということで、今日は「環境」についてお伝えしました。ありがとうございました。
森上・寺崎:ありがとうございます。
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)