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#363【フリートーク】編集者がこっそり使っている雑談テクニック

このnoteは2022年4月1日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

土屋:皆さん、こんにちは。フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、土屋芳輝です。本日は編集部の森上さんと寺崎さんと「#雑談力」についてお話をしていきたいと思っております。森上さん、寺崎さん、どうぞよろしくお願いします。

森上・寺崎:よろしくお願いします。

土屋:さて、雑談力と言えば何でしょうか?

森上:寺崎さん、雑談力の本を作っていたよね?

寺崎:そうですね。タイトルが面白いほど雑談が弾む 101の会話テクニックっていう本なんですけど。101連発。

森上:101のフレーズが入っているの?101のネタ?

寺崎:会話雑談術ですね。テクニック。

森上:テクニックが101個入っているんだ。

寺崎:そうなんですよ。

森上:すごいな。

寺崎:私は元々雑談って得意じゃないんですけど、テクニックというか、そういうのがあると助かるというか。

雑談力の基礎は「相手に関心を持つこと」

森上:俺は“雑談とは”って一言で言えると思っていて、雑談とは・・・大した話じゃないんだけど、基本的には「相手に関心を持つ」。これだけだと思うんですよ。

寺崎:なるほどね。

森上:例えば見た目とか、初対面だったら名刺とか服装とか、その名刺に書かれている情報の仕事とか、そういったところから雑談を広げていくみたいな。

寺崎:そうですね。初対面だとね。

森上:周知の中であれば、打ち合わせ前にSNSを見たりして、その人の投稿の内容をチェックして、それをネタにするとか。そんな感じ。

寺崎:うちの会社って、タバコを吸う休憩所があるじゃないですか。あそこで一緒になると、何話そうかなって一瞬なるけど、雑談力がある人って服装を指摘したり。

森上:するする。

寺崎:あと、連休があったりすると、「連休どっか行きました?」みたいな話をしたりとかね。

森上:あるある!「最近、休めている?」とか。今だったら花粉症ね。「土屋さん、花粉症とか全然大丈夫ですか?」みたいな(笑)。そういう話のフリから始まる。

仮定系の「枕詞」で相手の本音を引き出す

寺崎:そうだね。この本では、101の会話テクニックの中で、使えるものがいくつかあるんだけど。

森上:知りたい、知りたい。

寺崎:例えば、雑談から本音を引き出す技があって、聞きたいことをストレートに尋ねると、相手が緊張しちゃって口を閉ざしちゃう。そんな時は「もしかしてなんですが」とか、「例えばの話なんですが」と軽い枕詞(まくらことば)をつけて、仮定系の質問にすると、ポロッと本音がこぼれると。使い方としては、「もしかしてなんですが、愛妻家の土屋さんでも浮気の経験とかってあります?」っていうと、「それは、まあ、若い時はね・・・」みたいな(笑)。

森上:(笑)。

土屋:ないですけどね(笑)!!

寺崎:あとは、「例えばの話ですけど、この部品の製造原価ってせいぜい10%ぐらいですよね?」って聞くと、「いやいや!そこまで低くないよ。まあ、20%ぐらいかな」みたいなね。という感じで、相手の本音や秘密をほじくり出す仮定系の質問。

森上:なるほど。ちょっとブラックな心理術。

寺崎:うん。他の言いかえとして、「もしもですよ」とか、「まあ、大体のところでいいんですけど」とか、「ざっくりの話でいいんですけどね」みたいな枕詞。

森上:はいはいはい。枕詞が大事なわけだね。

寺崎:そうなんです。で、森上さんね、我々は結構使えると思うんですよ、編集者と著者の会話で。例えば、全然原稿が上がってこない時に、「森上先生、もしかしてなんですけど、まだ1行も書いてないなんてことはありませんよね?」って。

森上:「いやー・・・」ってなるよね。

寺崎:そう。「いや、さすがに1万字ぐらいは書けていますよ」、「え!1万字!まじか!」みたいな(笑)。

森上:そっか(笑)。そこは本音が出ちゃう可能性がある(笑)。俺だったら1行も書いてなかったとしても、「1万字くらいは書いているんですけど」って、まだ「見せて」って言われないくらいのレベルの数字を言うかな。

寺崎:あー、なるほど。

森上:それで逃げちゃう。でも、それは答えざるを得ないね。

ポジティブな受け答えで難局をスルーする「リフレーミング」

寺崎:そう。あと、リスナーの方で著者の方がいらっしゃったら使えるテクニックだと思うんですけど、例えば逆の立場で「原稿の進捗はいかがでしょうか?」って編集者から電話があったと。その時には「あと2割、まだ書けていないんです」って言うと、編集者は不安になっちゃうので、「はい。もう8割方終えています。あと、少しです」と。

森上:なるほど。

寺崎:「であれば、お待ちしております」みたいな感じで。言い換えなんですけど、これは“リフレーミングテクニック”って言うらしいです。同じことを言うのでも、例えば「この手術は9割の人が助かります」って言われると、「手術を受けてみようかな」と思うけど、「この手術は10%の人が死にます」と言うと、「やめておこうかな」みたいな。

森上:同じ事実を言うにも、ポジティブな方を優先して言うということですね。

寺崎:そうですね。そうすると、雑談も明るく盛り上がると。

森上:確かに。それは勉強になるな。

寺崎:ほんとに(笑)?

森上:意図はわかるけどね、リフレーミングの話は。僕も意識はするけどね。あえてポジティブな方向に答えようとはするけどね。相手を心配させてもいいことないもんね。

バレバレで「ベタな嘘」でわがままを通す

寺崎:あと、これもテクニックっぽくなっちゃうんですけど、困った事情を伝えるとわがままが通るっていう話なんですけど、例えば、「君はいつも残業を断って、さっさと帰るけど、君は仕事が好きじゃないのかい?」って上司が言ったら、「申し訳ございません。実は両親が共に寝たきりで、私には介護の時間がどうしても必要なんです」って言うと、通る。あと、キャバ嬢とかだと「私、実は母子家庭で母の入院費用のために働いているんです」って言うと、お客さんも「あ、そうなんだ。偉いな、君は。指名しよう。」という話になる。

森上:なるほど(笑)。でも、最初の例って、それは単なる事実なのか、ウソをついているのかで全然話が変わってくるよね(笑)。

寺崎:そうですよね。あと、編集者と著者の“あるある”で言うと、もう少しで脱稿っていうタイミングで、「いかがでしょうか?」みたいな連絡をしたら、「いやあ・・・、データが飛びました」みたいな。

森上:あ!やる人いるよね。

寺崎:結構“あるある”だと思うんですよ。

森上:絶対ウソでしょ。

寺崎:それはわかんない(笑)。

森上:ウソっていうか、常套句だよね。

寺崎:僕も前の会社で完璧に寝坊しちゃった時があったんですよ。あんまりないんですけど。起きたら、始業時間。

森上:なるほど。

寺崎:これはやべえと思って、正直に「寝坊しました」って電話をしようと思ったんですよ。そしたら奥さんに「寝坊したなんて馬鹿正直に言うのは、ビジネスマンとしてはだめだよ」って言われて、それで作った理由が「トイレの水があふれて止まらなくなって、水道屋さん呼んで修理をしていた」って。

森上:1回しか使えないウソじゃん(笑)

寺崎:そういうウソをついたことがあります。それはまあ、ちょっと・・・雑談じゃないか、これ(笑)。雑談にあんまり関係ないか(笑)。

森上:ビジネスに使える印象のいいテクニックみたいな。

雑談に「名言・格言」を織り交ぜる上級テクニック

寺崎:最後に、これは雑談っぽい話なんですけど、雑談に名言とか格言を織り交ぜるといいよっていう話。

森上:おー。でも、それってぎりぎりすかした感じにならないかっていう・・・。

寺崎:(笑)。

森上:それだけがちょっと怖いけど(笑)。

寺崎:ほんと(笑)?例えば、友人や同僚が自分の欠点に悩んでいるとしましょう。そしたら、「欠点なんか気にすることないよ。リンカーンは“私の経験によれば、欠点のない者には長所もほとんどないものだ”って言っているんだよ。僕はこの言葉を励みにしているんだ」と。

森上:なるほど。言う人によるんだろうな。寺崎さんだとスラっと言えている感じだけど、俺が言うと、くさい感じになりそう・・・。

寺崎:いやいや(笑)。デール・カーネギーの「笑顔は1ドルもかからないけど、100万ドルの価値がある」だと、例えば面接に落ちた人に「面接なんて学歴より人柄だ。君の明るい笑顔が何よりの武器なんだぞ」みたいなふうに元気づけると。

森上:なるほどね。親とか先生が。

寺崎:そうですね。ただこれは名言を覚えておかないといけないっていうね。そういう欠点がある。

森上:自然と出てこないとダメだよね。

寺崎:そうなんですよね。

土屋:それって僕が言っているんじゃなくて、あの人が言っているっていうのが大事な気がしますよね。誰々が言っているって言わないと、偉そうなこと言っているなって思われちゃうかなって。

森上:そうですよね。「あの人も実はこんなことを言っていたみたいなんだよ」って。ちょっと伝聞的な感じでいうってことだもんね。それはいいよね。権威のある人がこんなこと言っていたよっていうのは。

寺崎:第三者の言葉を借りて気持ちを伝えるみたいな感じだよね。

森上:そうだよね。「俺もそれを聞いて、すごく励まされたんだよね」みたいな感じで、こちら側の話にしちゃうとか。それも1つ、いいテクニックですよね。そういう感じのものが101個あるんですね。

寺崎:そうなんですよ。

森上:ちょっと読みたくなってきたな。

寺崎:ありがとうございます。雑談に悩んでいる方はぜひ。

森上:このチャプターにURLを貼っておきますので。

寺崎:ありがとうございます。

リモートワークと雑談の問題

森上:土屋さん、そんな感じなんですけど、雑談と聞いてどうですか?

土屋:そうですね。雑談は大切ですよね。雑談から生まれるものもあると思うので。僕なんかは割とどうでもいいことをペラペラしゃべっていることも多いんですけど。もちろん、黙っている時も多いですけど。

森上:よく言われていることですけど、やっぱりリモートになって、1番出来なくなったのは雑談ですよね。タバコを吸っているところで何気ない話をしたりとか。意外と企画が生まれたりとかね。

寺崎:そうですよね。まあ、会わなくても雑談チャットをしてくる人はいますよね。かつてのパーソナリティの渡部さんとか。さっき、渡部さんから唐突に、「確実に儲かるNFTアート」の話がきて・・・。

土屋:そんな怪しい・・・(笑)、怪しいかはわからないですけど。

寺崎:「寺崎さん、NFTアートって買ったことがありますか?」ってきて。

森上:「ちょっと先買いしておかない?」みたいな。それ渡部さんが1枚噛んでいるんじゃないの(笑)?

寺崎:そう。だから、「“確実に儲かる”って1番言っちゃいけない言葉って、先生に教わりました」って。

森上:(笑)。

土屋:確かに渡部君は雑談が好きですよね。僕もこの収録中に2回ぐらい渡部君からの電話が鳴っていますけど。

森上:雑談ばっかしているっていう話もあるよね(笑)。まあ、そんなところでしょうか。

土屋:はい。ということで、今日は「#雑談」について編集部の森上さんと、寺崎さんとお届けしてきました。お聞きいただきありがとうございました。

森上・寺崎:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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